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5BET:台風+トラウマ=暴走

 ビュー!! ビュー!!ガタカタガタ!!カキィン!! カキィン!!いや〜ん♪ガタカタ!!ビュォー!!


 台風が来てるんだよね?今セクシーな声とか金属音が聞こえたような…。



「台風には負けねぇぇぇ!!!!」


 うっせぇ。


 朝から“台風撃滅宣言”を連呼してるバカ猫ことコイン。必死で外に出ようとするのをこれまた必死で阻止する俺。

 猫は濡れるの嫌うはずだろ。


「危ねぇからやめろって!!てか家ん中に雨が入る!!」


 なんで窓から出ようとするんだ!!


「俺様はやつと闘うことを宿命付けられた存在。この身を神から与えられたのはやつを打ち倒すため。いざ!!」


 んな猫いねぇよ!!

 カッコよく語ってるけど相手台風だからな。勝ち負け云々よりまず闘う対象じゃねぇだろ!!


「あぁ〜もう!!……よっ!」


 ゴキン!!


 エグいけど,側頭部に肘鉄。眠ってくれ。


「む,無念………。」


 パタ…。



 よし,後は縄で縛ってと………OK!!


 ふぅ。

 やっと平和に………



 ピンポピンポピンポ〜ピンポ〜ン!!


 誰だぁぁぁ!!こんな日にぃぃぃ!!


─────────

──────


 ガチャ。


「はい。どちら様で……」


「凪君!!早く入れて,早く入れて!!」


 クロウさん!!?なんで!!?


「どうし……いや,と,とりあえず入ってください!!てかなんで傘をさしてないんですか!!?」


 バケツで水を被ったみたいだ。全身ズブ濡れ。


「強風で飛ばされちゃって。…クシュン!!」


 風邪をひかれたら敵わん!!


「今すぐ風呂沸かしますから!!とりあえずバスタオルです。」


「ありがとう……クシュン!!」



─────────


 よし。クロウさん風呂に入れたからとりあえずは一段ら……



「とぅぅあぁいふぅぅぅぅぅ!!!」


 破壊神降臨!!

 すっかり忘れてたぜクソったれぇぇぇ!!



「ちょ,お,落ち着け!!縛られたまま暴れるな!!」


 ナマコみたいだ。


「ヒィヒィ言わしたるぜぇぇぇ!!!!」


 そういう発言はやめぃ!!

 仕方ない………


 ゴツン!!


「ぐはぁ………。」


 勘弁してくれよな。



「大丈夫!?なんか叫び声聞こえたわよ?」


 ん?

 ………!!!


 カラスが喋っとるーーー!!!!!?


「???凪君どうかしたの?」


「えっ……い,いや……クロウ…さん?」


「そうよ。私はカラスのハーフなの。」


 鼻血が出るほどビビった…。

 むしろ少し出たかも…。


「着替えがないからね。この格好で♪それよりごめんなさいね,お風呂まで借りちゃって。」


「あっ,いえいえ。気にしないでください。風邪ひいたら大変ですから。」


 てかこの暴風雨の中で怪我一つないのがすげぇな。

 まぁ……玄関粉砕できる程だし。



「なんでクロウさんはこんな日に外にいたんですか?」


「ちょっとこの近くで仕事があったの。終わって帰ろうとしたらいきなり天候が荒れだしちゃって。」


 こんな日にも仕事…ご苦労様です。



「どんな仕事だったんですか?」


「飲み屋さんのポスターを貼ってたの。」


 こんな日に!!?

 貼った側から吹っ飛ばされるじゃん!!


「金属製のポスターを釘で打ち付けてきたから大丈夫よ。電柱とかに。」


 それポスター!!?てかどんな飲み屋!!?いやいや,何より釘はマズいでしょ!!!!


「そ,そうですか……ご苦労様です。」


「ありがとう♪」


 …………。


 クロウさんは常識人だと思ってたけど…意外に……。


「あっ!!それよりコインは大丈夫?」


「え?」


「あいつね,台風が来ると猛烈に暴れる習性があるから。」


 何,その習性?


「そうだったんですか……もう,朝から大変でした。叫ぶわ,暴れるわで…今はご覧の通りです。」


 ロープに鎖,さらにはガムテープやセロハンテープでぐるぐる巻きにされたコインを指差す。



「あぁ…なるほどね。」


 ここまでしても暴れるこいつはある意味凄い。


「…過去に台風で嫌な思いをしたことがあるらしいのよね。」


 過去に?なんだか意味深だな。


「なんでも………」


「ゴクッ………」


 な,なんだ?


「台風の日に画鋲を5個連続で踏んで,肉球がズタボロになったらしいの。それが台風の仕業だって………」



 全然台風関係ねーーーーー!!!


「それから台風が来るなり『やつを消滅させれば俺様の肉球は傷付かないで済む』っていって暴れるようになったらしいわ。」


 ん〜………バカじゃないの。




「台風ゴラァァァァァ!!!!」


 また起きやがったーーー!!!


「今度は私も手伝うわ。」


「よろしくお願いします。このバカ!!落ち着けって!!肉球がやられたのは台風の所為じゃ……てかおまえの所為だろぉ!!」



「やつがいなくなればぁぁぁぁぁ!!」


 お,俺も台風が嫌いになりそうだ…。

 元々好きじゃないけど。



「凪君!!あのバカ呪縛を解いてベランダに!!」


 なぬ!!!?

 こんにちわ。初めましての輝々です。先日から上陸した台風による被害はかなりのものになったみたいですね。やはり自然の猛威は恐ろしい…。これからも気を付けなければいけませんね。

 さて“HALF”の方も第5話になりました。凄まじい不定期さでの更新,本当に申し訳なく思います。しかし!!一人でも見て頂ける方がいらっしゃればどんなに遅くとも更新したいと思っていますので,何卒よろしくお願いします。

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