第24話 ひよこプロジェクトは続く
翔太は、かなの後をゆっくり追いかけながら、ちぃのゴール、ちぃがかなの胸に飛び込み抱き合う姿、歓声を挙げるベンチとひよこ応援団を眺めていた。
「なんかいいな、、。」
母ちゃんと広田先生が、抱き合って飛び跳ねている。
翔太に向けて、母ちゃんが満面の笑顔で手を振った。
「母ちゃんが、あんなに、笑ってるの久しぶりだな。」
翔太も小さく手を振って返した。
「そう言えば俺、サッカー始めた頃、母ちゃんに喜んでもらいたくて、何も考えずに、がむしゃらに頑張ってたんだよな。
バカだな、俺、最近、忘れてたわ。」
ちぃちゃんの周りには、ひよこの選手が集まって喜びを爆発させている。
「ちぃちゃん、ナイスゴール!」
翔太はちぃとかなに声をかける。
「翔太くん、ナイスパス!
私のスピードも、ちゃんと考えてくれたんだよね。
ありがとう。」
「うん、ドンピシャだったよ。
翔太の強くて優しいパス、ほんと凄かった!
でも、翔太、パスしてすぐ、全力でサポートに走らなかったのはダメだよ。
パスして満足しちゃダメ、パスしたら走る、それが基本よ。」
「ごめん、ごめん、俺、、信じてたし、分かってたから。
ちぃとかななら、絶対決めるって。」
「全く、もう、まあ私も信じてたけどね。
ちぃちゃんなら必ず決めるって。
しかし、翔太変わったね、、。
でも、頼むよ、下級生が見てるんだから」
「はいキャプテン、、反省してます、、。」
「かなちゃん、今日は許してあげて。
翔太くん、今日すごくがんばったから。」
「ちぃちゃん、うん、そうだね!
はい、今日は許します!」
3人は笑ってハイタッチを交わした。
ひよこと大鷹の選手が整列し、審判と対戦相手に挨拶しお互いの健闘を称え合う。
大鷹の10番が翔太に声をかけた。
「またやろうな。次はうちが勝つぞ。」
「おう、またやろう。
でもひよこはもっと強くなるけどな。」
「それは、楽しみだな。」
「ああ、楽しみだ。」
2人はニヤリと笑い、固く握手を交わした。
ベンチに戻ると、ちぃちゃんがお父さんの元に走って行って抱きついた。
翔太は、母ちゃんにぎゅっとされ、髪をくしゃくしゃにしながら、なんか嬉しそうにひよこプロジェクトのメンバーの元へ向かった。
「お疲れ!翔太。凄いプレーだったぞ。」
「翔太くん、ご苦労さま。嬉しかったよ。」
「翔太、むちゃくちゃナイスなパス!」
「翔太、やったな。タイミングもスピードも完璧。」
翔太は、ちょっと照れながら答えた。
「みんな、、ありがとう。
ひよこプロジェクト、、。
続きあるよね。
ちょっと、俺、やってみたいことあってさ。
孝太と裕太には、これからも助けて欲しいんだ。
もっと、母ちゃん、チームや学校のみんなとかに喜んでもらいたいし。」
北原先生は、みんなの顔をぐるっと見渡し、うなずいた。
「そんなの、当たり前だろ。」
「よし、簡単にミーティングしてからクールダウンするぞ。
ひよこサッカークラブ、全員集合!!」
こうして、ひよこサッカークラブ勝利プロジェクトは、第二章を迎えたのだった。




