第25話 もしかして、カナの……
旅館に入ると、とても体の大きい男が出迎えてくれた。
「ようこそおいでくださいました。ここはニホーストでも、1番大きな温泉旅館、ジャーパング温泉でございます。どうぞごゆっくりお過ごしください」
「はい!ありがとうございます!」
とても元気に返事をするエルセーヌ。傷が治りつつある証拠だ、とても嬉しい。
「ここの旅館の館長さんなんですか?」
フィリアも元気そうだ。
「はい。ここの旅館の館長をしております。クーマ・ニホーストと申します」
「ニホースト?って…ここの街の名前じゃ?」
「あぁ…はい、そうですね。実はワタクシ、ここの街の長も務めておりまして…」
「えぇ〜!そうだったんですか!アタシびっくりだよ!」
エルセーヌも目を丸くして驚いている!
ーーと、少し騒いでしまっていた俺たち。その音に気づいたのか、足跡が複数近づいてくる。
「どうしたの?お父さん…何かあった?」
「こら!お父さんは仕事中よ。こっちに来なさい」
金髪ツインテールの女の子と、金髪をスラリと伸ばした女性がやってきた。
ーーえ!めっちゃ美人!お母さんの年齢は分からないが、きっと顔から想像する年齢より実際は10歳上…ぐらいの顔をしている。とにかく美人だ!
ーーそれに、心なしか、うちのパーティーの盾士、サンドルも頬が赤くなっている。
こいつ、年上がタイプか?
それに、娘の方も確実に美人の片鱗が見えている!
ーーというか、娘の方はアルターのパーティーの弓士で、俺たちの友達、カナに似ていた。
「ねぇ、レイン…あの子、カナに似てない?」
「そうだよね!アタシも思った!」
「そ…そうだよな。俺も似てるなぁって思ってたところだ…」
彼女は一体……
ん?…ていうか、ニホーストってまさか……!
「ねぇ…君、何て名前なの?」
フィリアが女の子に聞く。
「ウチはコナ・ニホースト。お姉ちゃんもいるよ!今はここにいないけど…でウチ、お姉ちゃんみたいな給仕さんみたいになるのが夢なの!」
「お姉ちゃんがなったのは給仕じゃなくて、弓士ね」
ーーやはり!もしかして、カナってここの……
「えっ!でも働いてたじゃん!」
「あれはお手伝いさんとしてよ。……すみません、申し遅れました。ワタシはキナ・ニホースト。クーマの妻であり、ここの旅館の女将をしております」
ーー女将さん、やっぱ綺麗だな〜
スラリと伸びた金髪はもちろん、背も高く、スタイルも抜群だ。胸も大きく、浴衣の帯の上に乗っかっているように見える…
……って、いけない、いけない。今はそんなことではなく(胸の話題が嫌なわけでは決してない!)、カナについて聞かないと。
「もしかして、君のお姉さん、カナって名前かな?」
「うん!そうだよ!でも、なんでそれをお兄ちゃんたちが知ってるの?」
「実はね、君のお姉さんと俺たちは友達なんだ。この前も一緒にクエストをクリアしたよ!」
「「「えぇ〜!!」」」
館長たちが目を丸くして、驚いた。
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