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第12話 アルターめ…羨ましいーー。

「実はね、魔王七幹部の1人、大巨神兵メカトロンを倒したの!」

 ハルがうれしそうに言った。


「で…このペンダントは倒した証拠ってわけ!いや〜びっくりだよ。ウチらが幹部の1人を倒せるなんて」

 今回ばかりはカナも興奮気味だ。


「えぇ!お前たちが?い…いやいや、それは流石に…無理なんじゃ…そもそも幹部に出会うこと自体が珍しいことだし…」

 メカトロンは鋼鉄の体に包まれた巨大ロボットのような見た目をしたモンスターだ。


「それがね!アタシたちもびっくりしたの!」





「実はワタシたち、Bランクのクエストであった鋼鉄石採掘クエストを受けててね…」


「で、その鉱石を軍事利用するために狙ってたメタトロンとたまたま遭遇して、運良く撃破できたってわけ」

 ギルドの奥で他のパーティーたちと話してたマリアとアルターがこちらへ歩いてきた。


「でも…それでも流石に撃破は難しいんじゃない?」

 フィリアも流石に撃破には驚いているようだ。


「そうそう。メカトロンの硬さは魔王七幹部の中でも1番だっていうのは有名で、天賜がSランク級の攻撃でやっと通じるくらいじゃ…」

 エルセーヌも驚いている。確かに驚くのも無理はない…実際、俺やエルセーヌの攻撃が通じるかどうかが瀬戸際だと思うからな。



「うん!それも間違ってない!ただ、アタシたちメカトロンのある弱点を見つけたんだ!」


「弱点?」


「うん。実はあいつ、ロボットが本体じゃなかったんだ」


「えっ!そうなの⁉︎」


「うん。実は彼の本体はロボットの頭の部分に乗ってた小さいネズミのようなモンスターだったんだ。つまり、ロボットをリモコンで動かしていただけだったってわけさ」


「まぁ…ボクたちもたまたま知っただけなんだけどね…」


「メカトロンに遭遇した時、真っ先に逃げることを考えたわ。でも、彼に少しでも攻撃を与えないと、追いつかれて逃げきれない。だからワタシたちは、ハルの交換の天賜で、アルターの格納に入っていたカナの矢とワタシの服の全てを差し出す代わりに、鋼鉄石でできたとても硬い矢、鋼鉄ストルクアローを生み出したの。この矢の一撃で逃げられるようにするためにね」


「そう。それでその矢をもらったウチがあいつの頭部を目掛けて一発!…そしたら相手の頭取れちゃって、本体のネズミが現れたってわけ」


「そこからは簡単だったよ。マリアの泥棒の天賜で、あいつのリモコンを奪い、アルターの格納の天賜で吸収するだけだからね」


「本当に運が良かったよ…さすがは魔王幹部。逃げ足はとても速かった。けど、巨大ロボットの大きさではない。ロボットの状態なら絶対に吸収はできなかったけど、小さいネズミだから吸収できた」


「まぁ…そのせいでワタシたち今は金欠なんですけどね。王国から幹部撃破の報奨金が出るらしいけど、それまでは極貧生活ね。ギルドの貸し出しお風呂も当分は男女混浴ね」


「うん…恥ずかしいけど、そうするしかないね。でも!…多少俺は入れなくても我慢するから気にしないで!」


「そんなのダメだよ!今回の討伐はみんながいたからできたこと!ウチらと一緒に入るよ!」


「それに、今までの目隠しもなくしてさ!ボクたち気にしないよ!」


「それにパーティー結成当時も節約のために一緒に入ってたし、もう慣れたものでしょ?」


「いや…慣れはしないよ。それに目隠しもするよ!」




 えぇ〜!魔王幹部倒して、混浴まで⁉︎

 おいおい…おいおいおいおい!

 それはうらやましすぎる!幹部討伐なんて、勇者パーティーでもまだ成し得てなかったこと…それを一般パーティーが討伐するだけでも王国の大ニュース。彼らは間違いなく1番の人気パーティーになるだろう…

 それでアルターはモテモテに…



 ま…まぁ…そこまでは一歩譲って許そう。



 だが…混浴は許さん!絶対に許さん!

 それになんだ?一緒に入ったことが以前にもあるだって⁉︎

 だから、初めて会った時、交換の天賜で、マリアの服が脱げても紳士的だったわけか…アルターめ…憎むべし…

お読みいただき、誠にありがとうございます。

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