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寄生虫  作者: 弁財天睦月


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2-2

それがいったいなんの病気であるかなんてことはわかっちゃいない。

ただ嫌な臭いに反応して駆逐しているだけ。

つまりそれが転移しているガンだ。

とはいってもまだほんの初期段階のもの。

人間の検査では発見できるかどうかはわからないほどの小さな小さなもの。

オカダくんにはわかる。

それが特殊能力。

ピエールが言ってたことは本当だった。

寄生虫と聞けば拒絶反応をする人たちも多いだろうがオカダくんの場合は人間が考え抜いた最新医療をはるかに凌駕する働きをみせてくれる。

で、どうやってガンを根絶するかって?

そりゃあ簡単なこと。

そんなものはオカダくんがムシャムシャ食べちゃうから。


優明は、まさかカプセルの中にオカダムシなんていう寄生虫が入っていたなんてまったく知るよしもない。

病院でもらうような抗生物質の薬くらいにしか思ってなかった。

体内にオカダくんが孵化して優明の健康維持のために動き回ってるなんてさらに知ることもなく、大丈夫なんだろうかとビクついている。


時間が経っても優明の心配は続いている。

体そのものとしてはすっかり健康になっている。

オカダくんの努力のおかげだ。

そんな日々がしばらく続いた。

そろそろ優明としては次の仕事をしなければならない。

そんな話がチラホラときている。

優明は個人ではなく、それほど大きな団体ではないのだが、専門の団体に所属している。

まだ大きな成果を出せてないので専任のマネージャーなどはいない。

これからの活躍が期待されている。

それがこれからって時に健康診断でガンが見つかったわけだ。

幸いにも早期発見だったので治療を受けて早期解決もしている。

さらに謎の治療用カプセルまで飲んでいるので万全だと思いたい。


優明は総合格闘技の選手だ。

名前だけは「ゆうめい」なんだけど。

選手としては有名でもなければそれだけの実績もまだない。


試合がどういうわけか立て続けに決まった。

後楽園ホール、イメージスタジオ109四谷スタジオ、竹芝ニュービアホールだ。

これは優明にとってはビッグチャンスだ。

これらの試合で連勝できれば大きな会場、東京ドームだって夢じゃない。

5万人を超える会場で華々しく「勝利」の2文字を手にすることが目標であり目的でもあり夢でもある。


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