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35-12

 地球は球体なので、静かで周りに何の障害物のない場所では、例えば海の上のような所では、せいぜい4キロ先までしか見えないのですが、ここは球体なのか平面なのか?上っているような下っているような、砂漠のような起伏はないですし、走っても走ってもずっと不思議な光景が続いています。なぜここへ来たのかも分からない。必然と思えたものもそうではないように感じています。段々疲れが出てきて速く走れなくなってしまう。それでもまだまだ走り続けていて、遅くてもいいから歩かないようには走り続けていて、とにかく走り続けて自分を疲れさせ疲れによって思考する事を抑制させようとします。疲れ切ってしまって、ほとんど歩けなくなるくらいになるまで疲れ切ってしまって、そしてあまりにも疲れ切ってこの先に何が待っているのかについてはもう何も考えられないくらいに疲れ切っている、そんな状態になりたいと考えながら走ります。

 私は記憶にある中で一番長い距離を走ります。そしてもうこの辺りでいいと思って、草の上にゼーゼー言って倒れこみます。汗を大量にかいてはいますが、この星明りの下では大量の汗もさらさらとした清らかで心地の良い岩清水のように思われてきます。

 ふと、倒れた私のそばに誰かが立っていることに気づきます。でも、もう少しこのまま倒れたままでいて、何も考えたくありません。私のそばに立っている人が、なぜ、いつからそこにいるのかなど考えないようにしたいと思っています。それに考えたところで無駄なのです。

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