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33 虹の狩人の話
ある日、男は車で夕日を追っていた。いつしか波止場に着いていた。夕日を追って、男は船に乗った。甲板から、遠くの海と夕日を見ていた。
すると、男の隣にあの人はいた。彼女は白っぽい大きな帽子を被っていた。
「ここへは何をしに?」
男は聞いた。
「虹を追って来た」
彼女は言った。
男は彼女の名を聞かないまま、彼女と別れた。虹の狩人さん、思い出の中でそう呼んでみたりする。
虹の狩人の噂は、最近どこにも聞かない。虹を見ることも今はもうない。
ある日、男は車で夕日を追っていた。いつしか波止場に着いていた。夕日を追って、男は船に乗った。甲板から、遠くの海と夕日を見ていた。
すると、男の隣にあの人はいた。彼女は白っぽい大きな帽子を被っていた。
「ここへは何をしに?」
男は聞いた。
「虹を追って来た」
彼女は言った。
男は彼女の名を聞かないまま、彼女と別れた。虹の狩人さん、思い出の中でそう呼んでみたりする。
虹の狩人の噂は、最近どこにも聞かない。虹を見ることも今はもうない。
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