表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

【なろうラジオ大賞3】

閻魔様の助手になりたい ―死にきれない俺の最後の頼み―

作者: 桜橋あかね

「なろうラジオ大賞3」の『助手』部門です。

それでは、どうぞ。

俺は死んだ。

そう、死んだ。


で、俺は閻魔様の助手になりたいと思ったんだ。


出落ちとは言わずに、最後まで聞いてくれ。


あれはいい天気の日だった。

登山に出掛けた俺は、足を滑らせて崖下に落ちた。


▪▪▪


あっけなく死んだ。

目の前が暗くなった。


俺、何もしてないのに――


気がついたら、河口に居た。

三途の川って、この事を指しているのか。


『……よっ、そこの兄ちゃん』


声のする方を見ると、船に乗った人が居る。


『あんた、死に人だろ。おらは、死に人を向こう側に運ぶ船屋さ』

向こう側って事は、閻魔様が居る所か。


『ささ、ボケッとしねぇで……』

謎の力で、船の方に吸い込まれた。


『出発だぜ』

船はゆっくりと動き始めた。


▪▪▪


『さてと、着いたぜ。ここから先は、あんたの運命さ』

大きな門の前へ着いた。


運命……天国か地獄かって事か。

せめて、天国へ行きたいが。


門を開くと、奥におっかなそうな人が居る。

あの人が閻魔様か。


《死に人よ 判決を言い渡す》


いきなりっすか……まあ、良いけど。


《地獄行きとす》


………地獄行き。とほほ……


《して 最期に言いたい事はあるか》


言いたい事。

生き返るのは難しいだろう。でも、地獄行きもなぁ。

……じゃあ、一つ言ってみようかな。


「俺!閻魔様の助手になりたい!」

昔見た、閻魔の弟子になると言うマンガを模して言ってみた。


《何を言っている それは無理だ》


ですよねー。

仕方ない、地獄をエンジョイするか……。

読んで頂き、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 閻魔の助手といえば、小野篁と言う人がいます。西暦800年代に生きた人ですので、平安時代です。歌や書や絵を得意とし、夜は、死の世界で閻魔の助手をしたとか。 この小説を読んで、古今和歌集の -泣…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ