第2話
私はとある屋敷に勤めるしがないメイド。
ある日私は知ってしまったのです。
私が仕えるアリスお嬢様が魔法少女であることを……。
「おーっほほほほほ。さあさあどんどんやっておしまい電気ウナギ怪人」
悪の女幹部タカビシャーナは手下の電気ウナギ怪人を使って周囲の人々からどんどん精気|(若さ)を吸い取っているようです。
その場で倒れこむ人々、私もこれ以上近づいたら大変なことになりそうです。
「待ちなさい、これ以上勝手な真似はさせないわ!」
「アリス、変身だ!」
「うん!!」
妖精さんの力を使って魔法少女へ変身するお嬢様。あのフリフリの衣装を着たお嬢様、相も変わらず尊さの極みとしか言いようがありません。ハアハア。(因みに変身は一瞬なのでバンクはありません)
そしてタカビシャーナはお嬢様をにらみつけます。
「現れたわね魔法少女。電気ウナギ怪人、軽く蹴散らしておやり」
「ウナウナ」
電気ウナギ怪人は頷いてお嬢様へ電撃ビームを食らわせます。
「キャーアアあアアああああばばばばばばば――」
大変です! お嬢様が攻撃を食らって感電しています。
「どうしたのアリス?」
あ、妖精さんダメ! 今のお嬢様に触れたら。
「しっかりするんだアリズぁぁぁあああばばばばばば――」
ああ……妖精さんも一緒に感電してしまうなんて。
「おーっほほほほ。勝負あったようね魔法少女」
大変大変大変、何かお嬢様を救う手立ては……。
は! そこの路駐車にスペアタイヤが備え付けてあります。あれを拝借しましょう。
「うりゃああああああ!!」
私が投げたタイヤは見事電気ウナギ怪人へヒットしました。
「ウナアアア!!」
「どうしたの電気ウナギ怪人!? これは電気ウナギ怪人が苦手とする絶縁体!! 一体誰がこんなことを」
なんだか予想以上にひるんでますね。学生時代のハンマー投げ経験が思わぬところで役立ちました。
「い、いい……今だよアリス」
「まままま、任……せて」
いよいよお嬢様の必殺技バンク。今日こそは見逃しませんよ。
「あっ! またあなたこんなところで道草して」
声の方へ振り返る私。
「げ! メイド長!!」
「げ! とは何よ失礼ね。そんなことより探したわよ。今日は奥様主催の定例婦人会の日でしょう。忙しいんだから早く来なさい」
「いーやーでーすー! 今日こそはお嬢様のバンクを見せて下さいーー!!」
「何を馬鹿なことを言っているの。いいから早く来なさい!!」
そして必死の抵抗もむなしく引きずられながら連れ戻される私。
「ミラクルアリスビーム」
「ウナアアアア!!!!!!!」
「く、次は負けませんことよ。おーっほほほほほ」
という声が遠くで聞こえるのでした。