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第16話 バンジーベーカリー(その2)

異世界での怒涛の初日を終えたハヤトはバンジーさんの家でゆっくり眠っていた。

ちなみにシングルベッドで日本で寝てたときの質には及ばないものの寝るには充分の弾力だった。


「じゃんじゃん焼くぞ」

「チーズもうすぐ無くなっちゃうよ」

「ケチャップもだよ。あと何枚切ればいいの」

窓にカーテンがかかっていなかったので、夜が明け始めた頃、調理場からアリスさんたちの声が聞こえた。

ハヤトは飛び起きて、身支度をサッとして調理場に向かった。


「皆さんおはようございます。パン屋さんは朝早いのですね」

「おう、ハヤトさんおはよう」

「ハヤトさんおはよう。いつも手伝うけど私やお母さんだってこんな早くには起きないわよ。昨日ハヤトさんに教えて貰ったピザトーストを早速売り出そうと思ったから早起きしたんだよ。あっ、私たちも朝食兼ねて試食したけど、ハヤトさんも食べて貰っていいかな」


ハヤトはアリスから出来立てのピザトーストを受け取り口に放り込んだ。

「うん、美味しいよ。地球(むこう)で食べていたのと遜色ない。これなら売れると思います」

「味を知ってるハヤトさんがそう言ってくれるなら間違いないね」


3人は慌ただしく作業を続けていた。手持ち無沙汰になったハヤトは声を掛けた。

「あの、何か手伝えることあれば手伝います」


「それは助かる。出来上がったものを並べておいて欲しい。あと、もう少ししたら開店するが暫くは3人とも店に立てないと思うから店番をしておいて欲しい」

「わかりました。でも値段がわかりません」

「そうだよな、えっとこんな感じだ」


食パン(1枚)、コッペパン    1カン

サンドイッチ、ピザトースト    3カン

食パン(1斤)          5カン

その他(クロワッサン、惣菜パン等)2カン


要するに5つの種類だけ値段覚えれば問題ないようだ。

「わかりました。これでしたら大丈夫です」


ハヤトは既に焼きあがってた各種パンをプレートの場所に並べ始めた。もちろんプレートにはハヤトが見たことない名前が並んでいる訳だが、すぐさま上書きされるように日本語が見えるから問題は全くなかった。まさに音声魔法のおかげである。


ふと外を見るとお客さんが並んでいるようだ。準備も終えたので3人に声を掛けた。

「もうお店開けていいですか」

「時間的にもいい感じだな。アリス、お店開けてきてくれ」

「はい」


「おはようございます、『バンジーベーカリー』開店です!」

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