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第12話 ギルドマスターの憂鬱

すいません!リアル多忙で・・・これから精進します

アリス達に連れられサウザンドリーフの冒険者ギルドに着いた。応接室に通され暫くするとギルドマスターと財務担当を名乗る人が現れた。


「バンジーさん、その人があなたがたが保護したトライ人ですか」

「はい。娘のアリスと狩りに街の外に出ていた時に発見しました」

アリスも父の言葉に同意するように頷いている。


「次にトライ人の・・・」

「はじめまして、ハヤトと言います。異世界である地球からノヴァルディーに来ました」

流石にハヤトの名前までは伝わって無かったようなので、自己紹介をした。


「はじめましてハヤトさん。あなたの身分確認などをこれから行いますが、異世界よりノヴァルディーに送り出した者から何か受け取っていませんか」


ハヤトは伊勢長官から無くさないようにと言われてた青い手帳を思いだし、ギルドマスターに渡した。

「送り出してくれた伊勢長官がサインを入れてくれました。こちらでいいでしょうか」


ギルドマスターは覗き込みそして手をかざした。

するとサインは眩しく輝いた。


「確認出来ました。たしかにカイト外務卿(がいむきょう)のサインに間違いありません。そして、トライ人特有の衣装などから、ハヤトさんを正式にトライ人として認めギルドとして可能な範囲での支援を行います。ノヴァルディーでのハヤトさんが健やかに過ごせるよう願ってます」


どうやらカイト外務卿というのは、伊勢長官と同一人物の様だ。

ともかく無事にトライ人と認定されたようで各種手続きを兼ねたギルドマスターによる本面接にこの後、移るわけだが、横に座っていたバンジーとアリスも喜んでいた。


「では、連れてきて頂いたバンジーさん親子は別室に移動お願いします」

そういうと財務担当は2人を連れ部屋を後にした。


室内にはギルドマスターとハヤトが残された。



2時間後、そこには死んだ目をしたギルドマスターと恐縮しきったハヤトの姿があった。


サウザンドリーフのギルドマスターであるドルチェは、落ち込んでた。いや期待値が高すぎたからこそ、余計落ち込んでた。


ギルドマスター達には1年に1度、王都でのギルドマスター会議がある。毎年なら未開拓地域の開放状況や各ギルドで急成長した冒険者の情報共有など毎年ほとんど変わらない会議であった。


しかし、前回は全く違った。カイト卿によってトライ人がノヴァルディーに送ってこられて劇的な変化が起きていた。10年に1人現れれば凄いS級の冒険者が3名も現れ、宅配便ビジネスで町に莫大な利益をもたらす者や新たな調味料開発で料理の概念を変えたものなどトライ人によって大きな変化が起きていた。


当然、冒険者の活躍ならギルドにも獲物の買取売却差益で大きな富をもたらし、町でビジネスを起こせば税金として商業ギルドに富をもたらし、雇用として中級の冒険者が町に集まり、それを目当てに商人や職人が集まりそれらの利益の一部が税金としてギルドに富をもたらす好循環が生まれていた。


それを知ってたからこそ、ドルチェはトライ人であるハヤトがサウザンドリーフ付近で発見保護されたことを知り喜んだ。発見者であるバンジー親子には規定額に色を付けて渡すように担当者に指示をした。もちろん規定額との差額分はドルチェのポケットマネーである。


それなのに、それなのにである。


「今、魔力を確認させてもらったけど本当にこれだけか、隠さなくてもいいんですよ」


「いえ、こちらに来る際に多くの魔力を求めなかったのでそんなものかと思います」


元来、ノヴァルディーでは魔力をたくさん持つ者が多く存在した。しかし、ここ数百年の間にかなり目減りしたようだ。カイト卿はここ100年で最大級の魔力を持つSS級と呼ばれるが、文献を紐解くと数百年前には国内に10人程度常時居たらしく、S級も複数の町に1人の割合でいたようで、明らかに強い魔力を持つ者が減ってしまったかわかる。


そんな中、トライ人たちは少なくともB級(潜在能力S級)と聞いていたので、ドルチェは目の前にいるハヤトに期待をしていた。


「F級(潜在能力C級)って出ているが、これは隠しているわけじゃないんだよな」


「はい。水晶に力をしっかり流し込んだつもりですよ」


ハヤトは正直に話している。


「そっか・・・とりあえず規定額を払うから受付に行きなさい」


すっかり意気消沈したドルチェに軽く頭を下げながらハヤトは部屋を後にした。

冒険者(魔力)ランクについて

SS級:100年に1人の存在

S級:10年に1人の存在

A級:誰もが名前を知ってる存在

B級:冒険者や魔法使いなどとして1代で富を築けるレベル

~~~~これより上は国立機関にて認定が必要~~~~

C級:冒険者や魔法使いなどとして家族をしっかり養えるレベル

D級:冒険者や魔法使いとして1人前と周囲から見なされる

E級:冒険者等のパーティー加入が正式にギルドから正式に認められる

F級:冒険者として初心者レベル。一層の奮起が期待される。

G級:一般人


お金については次話で

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