表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/50

 Reality is that which, when you stop believing in it, doesn't go away.

                               Philip K. Dick



 現実とは、それを信じるのを止めたとしても消えないもののことである。

                              フィリップ・k・ディック

 

 



 十五年前、僕が生まれた日――

 初めて、僕の国に〝怪獣〟が現れた。

 


 硬い皮膚で覆われた巨大な躰――

 高層ビルを軽々と薙ぎ倒せる爪と尻尾――

 全てを丸呑みしてしまうように突きだした大きな顎――


 巨大な鰐のような躯をした怪獣は、口からは灼熱の炎を吐き出し――

 町を、街を、都市を、土地を、大地の全てを灰燼と化して、何一つ残らない焦土にしてしまった。

 


 その怪獣〝アトミック・ボンバー〟が通った、その後――


 何十年間、もしかしたら何百年の間――誰一人、足を踏み入れることができない、そして二度と草根の一つ生えてこない、この世の地獄になった。


 

 その日――



 今は〝北日本消失〟と呼ばれる怪獣出現の出来事により、東京を含む北関東圏、そして、北日本は壊滅した。



 怪獣出現の十二月二十五日から、怪獣消滅までの七日間で――

 日本の人口の約半分が消滅した。 



 そんな、日本全国はおろか、世界中を恐怖のどん底に突き落とした、阿鼻叫喚の悲劇の中――



 怪獣消滅の地となった首都東京での〝首都決戦〟――

 最大の爆心地となった東京の地で――




 ――――たった一人、僕だけが生き残った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ