episode 1 青山 光昭
初めまして。
天川流です。
素人なのでいたらない点もあるかとは思いますが、
がんばっていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
感想頂けるとうれしいです。
「あお〜、あった〜?」
「ちょっと待ってくださいっ」
僕の隣で急かしてくるのは幼なじみの萩村隼人君。
「あおはトロいからね。あんまり亀さん急かしてもかわいそうだよ。そっとしてあげなよはやと」
「ちょっとひろき!あお涙目じゃないっ!」
クールな顔で毒舌なのは白川宏樹君。そんな宏樹君を止めに入る優しい女の子は日向夕陽さん。この二人とは中学一年のときからの友人です。
「な、泣いてませんよー!」
自己紹介が遅れました。僕は青山光昭、みんなにはあおって呼ばれています。僕たち4人は家からそこそこ近い公立中浜高校の合格発表に来ています。
「ひろき君とゆうひさんはどうでした?」
「ん?あったよ」
「私も同じく」
クールに言い放つひろき君とVサインで微笑むゆうひさん。
「三人とも合格おめでとうございます」
『いいから自分の探しなさい』
深々とお辞儀すると何故か三人に止められてしまいました。取りあえず掲示板に目を移す。
「2706、2708・・・・」
たくさんの数字の中から僕の受験番号を探す。
「2721・・・・・あっ!」
「おっ?」
「あっ!」
「ふわぁ〜・・・」
最後の欠伸は聞かなかったことにしてください。根はいい人なんです。
気を取り直してもう一度その番号を確認する。そこに書かれていたのは2723、僕の受験番号でした。
「やったなあおっ!」
「おめでとうあお!」
「おめでとー・・・」
みんな我が事のように喜んでくれています。本当に良い友人たちに恵まれて僕は幸せです。
「ありがとうございますみなさん」
そんな友人たちに僕もつい笑顔になってしまいます。
「よしっ!!これから打ち上げでも行くか!!」
「いいわね、異議なし!」
「眠い、異議あり」
「まぁまぁひろき君」
いつもこんな感じでマイペースなひろき君ですが、本当に嫌がってるわけではないんですよ?
そんなみなさんを見ているだけでなんだか微笑ましくなってきちゃいました。
「んじゃどこ行く?」
「ひろきの家は?」
「んー・・・まぁいいよ」
「じゃあひろき君、おじゃまします」
そんなわけで今日はひろき君のお宅にお邪魔することになりました。高校生活に夢を膨らませて、みんなでこれからのことについて話し合いたいと思います。