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善意の壊し方  作者: なー


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1/1

怠惰な日常

 教室の扉を開くと中には二人の人がいた。ハーフアップの中居彩芽なかいあやめとポニーテールの遠藤有沙えんどうありさ


 二人は別グループで、今もなんだかよそよそしそうにしていた。私が教室に入ってきて三人になったからか、彩芽は少し安堵の表情を見せる。


「彩芽〜おっはよー!いつもこんな早いの?」


 彩芽は今来たところかとマフラーを取る動作で判断し、有沙が宿題らしきものをせっせとやっている様子から今は話しかけないほうが良いと判断した。


「そうだよ〜いつもは一番乗りなんだけどね。今日は2番目だったよ〜」


 何で見たらすぐに分かるような会話をするんだろう。

 生産性もまるでない、高校生という生き物。怠惰な毎日を繰り返して無意味に微笑みかける生物。でもここでそんなことを言ったところで、残るのは崩れた人間関係だけだ。


「あはっじゃあ私は三番目だ!こんなに早く来たの初めてかもー」


 親しみやすい笑顔で言う私は、怠惰な高校生そのものだった。でもさ、彩芽が望んでるから仕方がないじゃん?

 だってほら。こんなに満足そうな顔しちゃって。私に笑いかけてもらえて、そんなに嬉しい?




 私はふと、教室にいたもう一人の女子生徒の方を見る。有沙は時計を見て何やら難しそうな顔をしていた。


 あ〜宿題が終わらなそうなのかな。いつもは彩芽のほうが早いって言ってたし、今日早く来たのは宿題を終わらせるためだったりするのかなー。


「有沙ーもしかして宿題終わらないの〜?」


 少しニヤついた笑みで尋ねる。勿論からかっているわけじゃない。......いや、からかっている風に見せているだけで別にからかいたいという気持ちはない。


 ただ、有沙が私に宿題を見せてほしいとお願いしやすい体制を取っているだけ。


「も〜そんなわけ...宿題見せて?」


 彼女は真面目なタイプだから、普段ならそんなことは言わない。時間に追い詰められているからこそだろう。


 私が教室に入ってすぐなら、宿題見せてなんて頼まなれていなかったと思う。その時はまだ貸しが作れなかった。


「えー仕方ないなぁ」

 少し怒る仕草も忘れない。全て計算。

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