プロローグ2
───現代・東京 とある街角の交差点───
キキ──────!!!
ガッシャ──────ン!!!
「おい!歩行者がはねられたぞ!!」
「うわぁ、すごい血が出てる!!」
「救急車────────!!!」
ある日の仕事帰り、
オレは信号無視の車にはねられて、
死んじゃいました。
あっという間の出来事で、
痛かったかどうかも、
はっきりとは覚えていません。
気を失ってから、
というか死んじゃってから、
どれぐらいの時間が経過したかは、
分かりませんが、
とにかく自分の意識が甦ったんです。
そこは真っ暗な世界で、
オレはそこで不思議な声を聞きました。
その声は可愛らしい天使のような声でした。
オレはとりあえず喜びました。
「ついに異世界転生のチャンスがやってきた!」
オレの名前は日比野達也、31歳。
ごくごくありふれたエンジニア(一応プログラマー)
趣味=ゲーム、
彼女いない歴=年齢(賢者候補生)、
年の割に幼稚、
頼まれたら嫌とはいえない、
押しに弱い性格。
なので、あまり人と関わらないようにしてきた結果、
…気がつけば”重度のぼっち属性”となってしまった。
家でも学校でも、社会に出ても気がつけば”ぼっち”。
…だけど、もうどうだっていい。
次は人の顔色なんて気にしない!
思う存分勝手気ままに生きてやる。
転生したら、チート能力使って、
とりあえずは目指せゴロゴロしながらセレブ生活!
そして、”モテますように”!
暗闇の中で、
可愛らしい天の声と、
いろいろやりとりがあったんだけど、
話すと専門用語も多くて、
長くなるので割愛します。
ただ、全部割愛しちゃうと、
後々めんどくさいことになるので、
一応少しだけ載せておきます。
現代ライデンシャフトに求められる…、
理想の性能とは…?とか。
装甲性能がどうのとか。
ウィザードシステムがどうのとか。
ルーンレーダがどうのとか。
異世界ファンタジーにふさわしくない、
専門用語だらけでした。
そんな天の声とのやりとりから、
オレが手に入れたスキルを推察すると、
「衝撃耐性」
「爆裂耐性」
「高熱耐性」
「シルフィ二ウム装甲」
「ウィザードシステム(魔導演算機制御機構)」
「ルーンレーダー」
「魔導砲」
「ハイヒート・グラディウス」
「機動力」
「旋回性能」、
「急速旋回」
「機体スピード感知」
「平行・傾斜度感知」
「空中・陸上姿勢制御及びバランス補正」
「的確出力」
「減速精度コントロール」のスキル
こんな感じ。
数は多いんだけど、
やっぱり異世界ファンタジーっぽくないんだよな…。
一応オレからも、
スキルのリクエストは出しときました。
「賢者」…”彼女いない歴=年齢”の人には与えられるという…!
「超嗅覚」…まずは”美女”がどこにいても見つけられないとね…!
「百発百中」…狙った”美女”は逃さない…!
「無尽蔵」…いつでもギンギンってこと…!
まあ、このあたりを言っておけば大丈夫でしょ。
そして、オレの意識は、
再び遠のいていくのでした。