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”豊穣”を冠する後継の勇者  作者: ネツアッハ=ソフ
峻厳~エロヒム・ギボール~
35/61

3,手記の内容より:後

 その後の顛末(てんまつ)は、私ことブラス=スペルビアが代筆(だいひつ)する事とする。


 遠藤クロノと白川ユキとの戦闘はあまりにも(はげ)しかった。その戦闘の余波により、地は裂け海は割れ天は震え(ほし)が死んだ。そう、文字通りの意味(いみ)で星が死んだのだ。


 星は生きている。その生命(いのち)が、私達の戦闘の余波に耐え切れずに死んだ。そして、その戦闘によりゼノは討たれ死亡した。いや、厳密(げんみつ)には死亡してはいない。まだぎりぎりで生きている。


 ゼノは言った。何れ、再び復活し私と再会(さいかい)しようと。その為の(うつわ)を用意し待っていろと。


 その為に、私は逃げ延びる事にした。今は逃げ延び、そして準備(じゅんび)を整えよう。準備を整え、ゼノの復活に備えて全てを覆そう。その為に性別(せいべつ)を変え、姿を変え、ゼノ復活の為に器を用意する。


 姿を(かく)し、ゼノの乗っていた惑星型宇宙戦艦を改造(かいぞう)する。全てを覆す、準備を進める。


 全ては再びゼノと会う為に。そして、ゼノと一緒に遊ぶのだ。この宇宙を舞台(ぶたい)に。


 全ての宇宙を舞台に。大戦争などという、実に悪趣味でふざけた遊戯(ゲーム)を。


 全宇宙、全ての物語(ものがたり)を引っ掻き回す大舞台。その主役はゼノで、私は舞台で彼と遊ぶのだ。何と心躍る演劇なのか?気が(くる)ったと思うならば思うが良い。


 私は、彼ともう一度大舞台で(おど)りたいのだ。(あそ)びたいのだ。


 きっと、それこそが全てなのだろう。それが全てで、それこそが私の真実(しんじつ)だ。


 止めたければ止めるが良い。この手記(しゅき)を後に読む者に()げる。


 私はブラス……ブラス=スペルビア。全ての盤面を覆す、死神を愛した魔王(まおう)

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