第27話 窓
「まずはですね、丸太に窓の大きさで線を書きます」
手に持った鉛筆と定規を丸太に当て、設計図通りに線を引いていく。
「これが窓の下半分。で、あの二本にも線を引く」
一本目の丸太は下半分を残す。
二本目は窓の部分を切り取り、二つに分ける。
最後、三本目は上半分を残す。
こうすれば組み上げた時に窓を入れるところがくり抜かれる様になる。
「これを何個も作るの?」
トゥーナがそう問うてきた。
「うん。作る窓の数だけね」
「なんか大変そう……」
大変な作業だけど、窓がなければ家の中は真っ暗になってしまう。
太陽の光を浴びられないのは少しキツイ。
朝の光を浴びて起きるなんてこの上なく最高だろう。
それに窓がないのは健康上余りよろしくない。
風通しも悪く湿度が上がるし、空気も悪くなる。
「窓はどれだけ作るの?」
「そうだなぁ……一部屋に一個は最低でも欲しいから」
「トゥーナの部屋にも窓欲しい!」
トゥーナがそう声を上げる。
「大丈夫。窓はちゃんと作るから安心して」
「やったー!」
なんだか嬉しそうだ。
それで、窓の数は決まった。
あとは大きさ。
試しに線を引いてみたのだが、これは少し小さい感じがする。
部屋によって大きさを変えるのも一つの手だろう。
「リビングは大きめにして……個人の部屋は少し小さく」
よし、決めた。
リビングやダイニングなどの、家族が集まる部屋の窓は二枚窓。
両側に開くやつ。
個人の部屋は一枚窓にしよう。
「そうなれば……何枚いるんだ?」
ガラスは作れないので村に買いに行かなければいけない。
この前村で窓を見たときはサイズが3種類あったはずだ。
また買いに行かないとな。
「よし……」
必要な枚数をメモしてポケットにしまう。
「枚数もわかったことだし、作業を再開し良いと思う。窓の大きさはその都度指示するからよろしく」
「はーい!」
「了解……!」
私たちは線引きを再開した。
それから数時間。
さまざまなバリエーションを含めながら作業を続けた。
窓の高さを変えて、窓枠の形を変えて……
家の整合性を取りつつ、三人で意見を出し合いながら進めていった。
天窓なんかも意見として出たが、それは大変そうなので、現段階では却下。
また余裕ができたら挑戦してみよう。
「と、こんな感じで線を引き終わりましたが……」
「すごい量だね……」
「全部に線引いた……?」
窓を所望しすぎたせいか、全ての壁用の丸太に線が引かれた。
「耐久とか大丈夫だよね……?」
今更心配になってくる。
「明日からこれを切るの?」
「そうだね。明日からこの作業をやっていこう」
明日もまた筋肉痛になりそうだ。




