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19話 スライス

「トゥーナにもできる?」

「私もできる?」

 丸太を数本割ったところで二人がそう問うてきた。

「二人もやりたいの?」

 そう聞くと二人はコクリと頷いた。

「うーん、どうだろうな……」

 金槌を楔を交互に眺める。

「……やってみる?」

「いいの!?」

「じゃあやる!」

「でも気をつけてね」

 金槌を渡す。

「じゃあ私が楔を持ってるから、トゥーナとレノは金槌担当ね?」

「はーい!」

「りょうかい」

 金槌をトゥーナに渡して、私は楔を丸太に立てる。

「これを打ってね。私の手は打たないように」

「わかった!じゃあ優しく打つね」

 トゥーナはコンコンと優しくゆっくりと楔を打ち始めた。

 しかし、

「あれ……?全然割れないよ?」

 楔が全く木に入っていない。

「トゥーナはちょっと優しく打ち過ぎかな」

「えええ……そうなの?」

「うん、もう少しだけ強く打ってみよう?」

 そうアドバイス。

「じゃちょっと強めに……どうだ!」


 カコーン!


「おお、いい音。それくらいかな」

「よし、じゃあ頑張ろ」

「姉さん頑張って!」

「うん!」

 それからトゥーナとレノが交互に楔を入れ、何本かを半分にすることができた。

「これでいいの?」

「うん、必要な分は揃った」

「本当?じゃあこれで終わり?」

 レノが金槌を置きながらそう問うてくる。

「いや?まだだよ」

「ええ?」

「次はね、端っこを削って、木の上を少しスライスするの」

「端っこを削る?」

「スライス?」

 首をかしげる我が娘たち。

「えっとね」

 自分の中では理解してるけど、それをわかりやすく説明するのは難しいな。

「じゃあ例えば……」

 私は半分に切った小枝を並べて四角を作った。

「この半分に切った小枝がさっきの丸太だとして、その上に別の丸太を乗せると……」

「あ、転がった」

「ね?これが端っこを削る理由。このままだと下の木に当たって不安定になっちゃう」

 これでわかったかな?

「そういうことか!」

「うん、わかった!」

 よしよし、わかってくれて何よりだ。

「あ、でもなんでスライスするの?」

「それはね、ここを見て?」

 ある一ヶ所を指差す。

「隙間、見える?」

「隙間だ……」

「これじゃあダメだね」

 小枝を取り上げ、下を少し削る。

「削ると……ほら」

「隙間がなくなるね」

「これなら大丈夫だね」

「という訳です」

 わかりやすく説明できたかな?

「なるほど!」

「大事な作業だね」

 わかってくれました。

 お母さんは一安心です。

「じゃあ、始めちゃう?」

 私はそう言うと、家に道具を取りに行った。

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