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第7話 家作り本格始動

「お母さん……そろそろ……寝る……」

 閉じかけた目をスリスリと擦るトゥーナ。

「もう寝る?おやすみなさい、トゥーナ」

 手を止めて振り向く。

 トゥーナは丁度私の後ろにいたので、頭を優しく撫でてやった。

 すると、

「お母さん……」

「ん?」

 キュッと抱きついてくるトゥーナ。

 椅子の背もたれを挟み、私の大きくはない胸に顔を押し付けてくる。

「……一緒に寝て……?」

 トゥーナはそっとそう言った。


「……」

 その姿はものすごく可愛かった。

 今にも閉じそうな目を一生懸命に開き、上目遣いで私を見る。

「……一緒に?」

 コクリと小さく頷くトゥーナ。

 まだまだやることはたくさんあったし、ここで一緒に寝たら朝までぐっすりな気がした。

 けどしかし、これは我が愛娘の頼み事だ。

 しっかり聞いてやらねば。

 と、言うことで、

「トゥーナが寝るまでね」

 そういうことにした。


 私は一時的に作業を切り上げ、席から立った。

 そしてトゥーナを持ち上げると、そのままベッドまで運んで行く。

 その間、トゥーナは私の首に手を回しギュっとしていた。

 少し苦しかった……

 トゥーナを静かにベッドに下ろすと、私も寝転がった。

「はい、トゥーナ。目を閉じて……寝ようね……」

 布団をかけてトゥーナの方を向く。

「うん……おやすみ……」

 トゥーナはそう言って目を閉じた。


 それから程なくしてトゥーナは気持ちよさそうに寝息を立て始めた。

 私はそれを見届けると、

「ゆっくりお休み……トゥーナ」

 そう言って、頬に軽くキス。

「ふぅ……眠……」

 ゴロリと転がり天井を向く。

 蝋燭のランプに照らされた天井が、揺れる炎に合わせて影を動かす。

「明日は……もう少し木を切って……運んで……そろそろ本格的に家の方を作り始めるかな……」

 今回家はログハウス風に丸太を重ねて作ることにした。

 よくある山小屋のような感じである。

 その方が、あまり複雑な木の加工をしなくて済むからね。

 その際に使う丸太のほとんど集まった。

 残すところあと数本というところ。

 ここまでくれば、明日の午前中には全て外枠の材料が揃うことになる。

 そうなれば家の組み立てが開始する。

 設計図もあるわけだし、もう足りないものはない。

「じゃあ、明日は……忙しくなるかな……」

 私はそう呟くと目を瞑った。


「お母さん……起きて……朝だよー」

「んんん……?」

 外から差し込む太陽の光と、トゥーナの声で目を覚ました。

「あ……」

 結局昨日はあのまま寝てしまったのだ。

「……まあいいか……」

 過ぎてしまったことは仕方がない。

 前だけを見て行くこととしよう。

 私はガサリと布団をどかすと、ベッドから降りた。

「おはよう、トゥーナ。早起きだね」

 ベッドの前で後ろで手を組んだトゥーナがこっちを見て微笑んでいた。

「おはよ、お母さん!」

 そんなトゥーナの笑顔に癒されて私の1日は今始まった。


「トゥーナ、今日から本格的に家を作って行くよ!」

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