表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/306

第3話 伐採

 あれから3時間。

 そろそろお昼になりそうな頃。


「お母さん!できたー!」

 一枚の紙をヒラヒラさせながらこちらに向かって走ってくる我が愛娘。

「できたのー!?すごーい!」

 駆け寄って来た我が子をハシっと抱き締める。

「疲れたー」

 グググっとこちらに体重をかけるトゥーナ。

「じゃあ、お昼ご飯にしよっか?」

 私はトゥーナを抱き上げると、抱っこした状態でキッチンへ向かった。


「はーい、じゃあ召し上がれー」

「わーい!いただきまーす!」

 お昼ご飯を食べることにした。

 私が作ったのは、裏の川で獲った魚の塩焼きと、家の近くで採った山菜のサラダ。

 それに村で買ってきたパン。

 自給自足もそろそろ始めなきゃな、などと思いつつ私もご飯を食べ始めた。

「それで?トゥーナ。出来た設計図は?」

「はーい、これだよー」

 机の下から先ほどの紙を取り出す。

 私は机の上のものを一度どかすと、紙を広げるスペースと作った。

「はい」

 トゥーナは机の上に設計図を広げる。

「おおう!」

 それはそれは見事な設計図だった。

 一見大人が書いたようにも見えるそれは、トゥーナの渾身の作品だろう。

 私が設計図を眺めながら、「おおー」とか「へー」とか言っているのを見て、嬉しそうにしていた。

「凄いな、トゥーナは」

 反対側にいるのはトゥーナの頭に手を伸ばし、優しく撫でる。

「ふふふー」

 嬉しそうな声を上げるトゥーナ。

「午後からは、木を切りに行こうか?」

 必要な材料の量もわかったことだし、本格的に伐採に行こう。


 カコーン!カコーン!


 心地の良い音が森に広がる。


「倒れるよー!」

「はーい!」


 ドサーン!


 重たい音が森に広がる。


「ふぅー……」

「疲れたー……」

 木を切り続けること数時間。

 二十本ほど切り倒すことができた。

 初めは手間取ったけど、なんとかコツは掴めた。

 途中からは私が木を切り倒し、トゥーナが枝木を切り落とす、分担作業を行う。

 これが続いた。

「さて……この木をどう運ぶか……」

 問題はここだ。

 まだ森に入り口付近にいるとはいえ、家の建設予定地までは100mほどある。

 目測10m弱はある木を如何に効率よく、女子二人で運べるか。

 考えた末、木の上を転がしていく方法が思いついた。

 細めの丸太を家まで並べその上に材料である木を転がす。

「この方法でどうだろうか……」

 トゥーナに話してみると、

「いいね!面白そうだし、それでやってみよ!」

 賛成してくれた。

 じゃあ、その作戦で行くか。


 そうと決まればあとは地面に敷く丸太を用意するだけ。

 これは巨木の枝をそのまま使おう。

「こんな感じの木を使って転がそうか……」

 私は地面に落ちていた太さ、長さもちょうど良さそうな木を手に取った。

「脇の木を取って……よしトゥーナ!これ、たくさん作って!」

 細い枝を払った丸太をトゥーナに見せる。

「りょーかーい!」

 元気のいい声が返ってきた。

 これならすぐ集まりそうだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ