第2話 設計図は娘担当
「じゃあ今日は……何から作ろうか」
村予定地に来てから一週間が経過した。
木で作った仮住居で寝泊まりしているのだが、そろそろちゃんとした家を作らなければな、思い始めていた。
最近やったことと言えば、二、三本を切り倒したくらい。
全くとっていいほど進展がなかったのだ。
「そろそろちゃんと作り始めないとなー」
「早く作っちゃおうよ」
トゥーナにもそう言われてしまう。
「そう言えばさ、家の設計図ってまだ作ってなかったよね?」
私に作った覚えはないぞ。
「うーん……確かに作ってない……」
そうか、やっぱりな。
「まあ……作るしかないよね」
設計図なんて作ったことないぞ、私。
もう一度言っておくが、私は前世で家を作っただとか、大学の建築学科で家づくりを勉強していたわけでもない。
よって、初心者。
大丈夫ですかねぇ……
「ね、お母さん」
愛しの我が子に呼ばれた。
「ん?どうしたの?」
「トゥーナね、家に作り方知ってるよー」
「へー、それは凄いねー」
「……」
「……」
「……今なんて言った?」
聞き間違えかと思ってスルーしてしまった。
「んん?トゥーナ、家の作り方知ってるよー」
「……」
今度こそ聞き間違えじゃないよね?
「……嘘?」
「ほんとだよー」
ニコッと可愛らしい笑顔を向けてくるトゥーナ。
私は唖然とした。
まだ10歳程度の少女がまさか家の作り方を知っているとは思わなかった。
色々気になることもあるけど……
今は家づくりの方が大切だ。
「じゃあ、家に図面は?」
恐る恐る聞いてみる。
「できるよー」
頼もしい返事が返ってきた。
「じゃあ、作って?」
子供に家づくりを任せる親は如何に、と思ったけど私未経験者だもん。
でも、ここまでくるとなんで私村作ることにしたんだろう、とか凄い思えてくる。
「じゃあ、紙と……ペンと、定規……」
前回村に行った時に買っておいた製図用品をトゥーナが一つ一つ丁寧に取り出していく。
「まずは……家の大きさ、と。どれくらいに大きさにする?」
「うーん……大きさか……二人で作る訳だから、あんまり大きすぎない方がいいよね」
ここで張り切って、「二階建ての家を作る!」と言ったとしよう。
完成しない気がする。
当然のことだが……
そこで二人でお手軽に作れそうな(?)、コテージ風の家にしようと思う。
日本の村といえば茅葺き屋根がズラーッ、だけどこっちの世界の村はどう何だろう。
この前行った村は煉瓦造りだったけど……
正直参考にならなかった。
煉瓦造りの家なんて100年早いわ。
「丸太を組んで作る家かな……」
「ログハウス風?」
「ああ、そんな感じ」
理解の早い子だ。
「二階はなくていいけど、ロフト……てわかる?」
「うん、わかるよー。ちょっとした二階だよね?」
理解の早い子だ。
「なんとなくわかった。頑張ってみる」
「うん、頑張って。何かあったら聞いてくれていいから」
「はーい!」
トゥーナは元気に返事をすると、製図作業に入って行った。




