第17話 女子大生だった私は異世界で村を創ることにしました。
「おはよう、トゥーナ」
あれから30分ほど後、トゥーナが目を覚ました。
「おはよ……」
「早いね」
「うん……目が覚めた」
しっかり寝れたかな。
「今日はさ、道具を買いに行かない?」
「道具……」
トゥーナはちょっとわかっていない様子。
「村作るときにさ、家とか作るわけじゃん?」
「うん」
布団を被りながら、相槌を打つトゥーナ。
「その時にさ、木とか切るものは必要じゃん?」
「そうだ……ね。買い忘れてたね」
そういえばと、トゥーナも思い出した様子。
「朝ごはん食べてさ、買いに行こうか」
「うん、そうしよう」
コクリと頷くトゥーナ。
「じゃあ、布団から出ましょうねー」
私はバサリと、トゥーナが被っていた布団を引き剥がした。
「やーん、寒いー」
体を縮こませ、右手で私が持っている布団を取り返そうとしている。
「ほら、起きる起きる」
私は布団をたたんで、ベッドの端に置くとトゥーナの着替えを取りに行った。
「ううー……」
その間にモゾモゾと私が畳んだ布団の中に潜って行くトゥーナ。
なんか穴に戻るモグラみたいだな。
「はい、トゥーナ。着替えてね」
渡した着替えを渋々着替え始めたのを見届けると、私も着替えることにした。
寝間着を脱ぎ、昨晩用意しておいた服を着る。
なるべく動きやすくてあまり地味過ぎないものを、と選んだものである。
「トゥーナ着替え終了」
「じゃあ顔洗っておいでー」
「はーい」
ベットから降りトゥーナは洗面所へ入って行った。
「さてと……どうしようかな」
私は荷物をまとめると、ベッドに腰掛けた。
「準備は……できたかな。着替えも、よし。お金も、ある。大丈夫かな」
ぐるりと部屋を見渡す。
机の上のものも綺麗に整頓したし、床にゴミひとつ落ちていない。
来た時と同じように、ね?
「洗ってきたー」
トゥーナが洗面所から出てきたタイミングで私はベッドから立ち上がると、
「じゃあ、行こうか」
トゥーナにそう言った。
異世界に来て二日目。
まだまだ知らないことは多いけれど……
生まれ変わった新しい自分で、新しい人生をスタートさせよう。
村を創ることになったけれど……
生まれ変わった新しい自分で、新しいことを始めてみよう。
新たな家族と共に、これから毎日が楽しさで溢れるように。
そう願って、人生の再スタートを切る。
女子大生だった私は異世界で村を創ることにしました。




