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この殺伐とした魔術世界で  作者: 柿の種
Tutorial 一歩目を踏み出そう。
3/242

錬成魔術、固有魔術と

設定しか書き溜めていないので、書きあがり次第投稿していきます。

もしよかったら感想や、誤字報告などよろしくおねがいします


宿にて部屋を借り、始まりの街の露店で買ってきた薬草などを机に広げる。


「さーってと、じゃあ確かめていきますか」


錬成魔術はチュートリアル中にバニーのNPCから渡された、初期魔術の1種だ。

魔術といっても、ファンタジー小説のように供物などを捧げてーという発動の仕方ではなく、システム的に発動させる必要がある。


「発声での発動と、思考による発動の二種類があるのか。ほほう…」


WOAでの魔術の発動には大きく分けて二種類の方法がある。

一つ目は発声での行使。発動したい魔術の名前を声に出して言うだけである。

メリットとしては、発声してから発動までのレスポンスの速さにある。ただし、その分声を出して魔術の名前をいうという点自体が、このWOAというゲームではデメリットになってしまう。


PKが推奨されているとしか思えないフィールド設定のおかげか、PKとの戦闘になることは多いだろうというのは簡単に予想できるし、そんな中発動する魔術を発声にて相手に伝えていたら、その分すぐに対策を打たれてしまうからだ。


二つ目の思考による魔術の行使。VRヘッドセットを使ってるからこそできる、プレイヤーの思考を読み取り魔術を発動させる技術の事だ。

メリットは先ほど挙げた発声行使のデメリットを丸々打ち消すことができること。しかし、デメリットとして思考行使は慣れるまでちゃんと発動するかどうかがはっきりしなかったり、魔術が発動するまでのレスポンスが遅かったりするのだ。


「始めは発声で、魔術のイメージを掴めたら思考に移行していこうかな」


あまり最初っから難しいものに挑んで、そもそも発動できずに何もできないっていうのよりはこっちの方がいいだろう。


「それじゃ、最初はこれからかな。【錬成-変異】発動」


机の上にある薬草に向かって発動させる。

今回発動したものは、錬成魔術の中でも初期中の初期…らしい、【変異】という魔術だ。

ピカッと少しだけ薬草が光ると、すぐに形が変化していき種1つができた。


-------------

謎の種 レア:Normal

【錬成-変異】にて作成された種。

【鑑定】を行うことで何の種か調べることが可能

-------------


アイテム名は謎の種、となっているが十中八九薬草の種なのだろう。


「大体予想通り、【変異】は変化させるっていう魔術なのかな?色々応用は効きそうだけど」


ついでに鑑定魔術を謎の種に対し使ってみる。すると、


-------------

薬草の種 レア:Normal

【錬成-変異】にて作成された種。

-------------


謎の、という部分が薬草のに変化した。まぁ分かりきってはいたのだけど、こういう確認は大切だ。

さて。【変異】と【鑑定】についての触りはこんなものでいいだろう。

ここからは固有魔術のほうにとりかかろう。


一旦、薬草の種などのアイテムをインベントリに入れた後、固有魔術書を取り出す。

まだ開いてすらいないため、真っ白の状態だ。


「これ、開いた瞬間に色が変わるんだろうか…。変な色にならないといいけど」


さすがにピンク色の魔術書とかはやめてほしい。

どこぞの魔物の子供ならともかく、VR世界で自分が使うとなるとピンクやらはちょっと遠慮願いたい。

恐る恐る魔術書を開いてみる。すると、目の前にダイアログが出てくる。


『【固有魔術-チャック】を習得しました。』


簡素に思えてしまったけれども、固有魔術を取得した。すごく拍子抜けしたけども、これはゲームの世界だからなのだからだろうか。


「まぁいいか。とりあえずちょっと調べてみよう…【チャック】発動」


固有魔術に関しては、錬成魔術のように最初に固有魔術~とつける必要はないらしい。

チャックを発動させると、目の前の空間に大きめのチャックが出現した。


「これ…だけ?」


いや、まだ発動しただけだ。

チャックなのだから、開けてみると何かがあるのだろう。

恐る恐るチャックのほうに手を伸ばし、一気に下まで開けてみた。


すると、中は全てを吸い込むかのごとく深い闇が広がっている。


「あー?んー……ポケットみたいなものなのかな。これ」


固有魔術の中には、攻撃系や防御系、支援系以外にもユーティリティ…つまり便利系の魔術も存在することが、今までのプレイヤーによってわかっている。

私のチャックに関しても、今のところ見る限りだと便利系に当たるのではないだろうか。

とりあえずで、先ほどインベントリに入れた薬草の種を取り出しチャックの中に放り込んでみる。


「はいった…?どういうことなんだろうこれ【鑑定】でも使ってみようかな…」


チャックに対し、発声にて【鑑定】を発動させる。

WOAでは基本的に固有魔術の使い方は、自ら見つけていくしかないといわれている。固有のため、いくら似ている魔術が過去に見つかっていようが発動に前提条件があったりするものがあるのだ。

それこそ、生贄が必要だったりだとか。


-------------

【固有魔術-チャック】 Lv1

 空間に対し異次元につながるチャックを設置する魔術。

異次元に入れたものは、行使者のみ出し入れが可能となる。

 

 現在異次元内アイテム(1)

  ・薬草の種

-------------


チャックの現在の詳細はこういうことらしい。

いうなれば、容量限界のないインベントリのようなものだろうか。


固有魔術にはレベルが設定されている。

このレベルが上がることにより、効果が変化したりだとか、拡張されていく…らしいのだ。


「今はとりあえず持ち運びできる別枠インベントリって考えておけばいいのかな…最初期の今は助かるっちゃ助かるかなー…」


できることもある程度わかったし、このまま一泊した後街の外の森へ出かけてみようかと思う。


【1/23 加筆修正しました】

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― 新着の感想 ―
[一言] 最初に錬金魔術与えられて、この話では錬成魔術になってるんですがどっちが正しいの?
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