表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この殺伐とした魔術世界で  作者: 柿の種
第三章・後半
145/242

戦争前の最後の準備

もしよかったら感想、ご指摘、評価などよろしくお願いします。


あけましておめでとうございます。

活動報告に書いたように、この三が日は色々と休んだり親戚の子の世話を見たりなどをしていました。

今年もよろしくお願いします!


翌日。

ミーティングはあのまま私がいる必要があるのか続き、ある程度情報が出揃った所でお開きとなったのだ。

そして、私のやりたいことについても、赤ずきんに対してしっかりと伝えておいた。


「っとと。13時まではまだ時間あるし、少しだけ錬成とかもしておこうかな」


宿の部屋にて、【異次元錬成】を使いつつ久々に【変異】も使ってアイテムを作っていく。

【異次元錬成】の方では適当に作っていた石槍や木の槍を突っ込んでおく。

【変異】では少し変わったことをしてみようかと思う。


「【魔力装】及び【過ぎた薬は猛毒に】発動」


左手に【魔力装】によって作り出したコップを持ち、その中に【過ぎた薬は猛毒に】によって液体の毒を注ぎ込んでおく。

そして【チャック】内から余っていた精霊鉱、材木に加え、最近ダンジョンにて手に入れたゴブリンアサシンの魔石とシャドウウルフの皮を使い【変異】を発動させていく。


最近、【魔力装】や【影槍】などの魔術で攻撃することが多かったため、新しい短剣でも作ろうかなと考えていたのだ。

……結局作った木の槍とかもあんまり使ってないしね。


「グリンゴッツー」

『ん、どうしたご主人』


近くにて特に何をするわけでもなく、窓の外を眺めていたグリンゴッツを呼ぶ。

自分の武器を作るのもだが、彼の武器もいい加減に作ってやらねばならない。

いつまでも【魔力装】を使ったり、【影槍】を代わりに使わせるのはこっちが使いたい場合に使えない可能性もあるため、少し怖い。


「護身石の短剣と樹薬種の短剣どっちがほしい?今から新しい短剣作るから、両方でもいいんだけど」

『ふむ……良いのか?ご主人なら口にでも咥えて全部使え……っとそうか、アンガーバンデージを巻いてるから咥えられないのか』

「おっと?これちょっと馬鹿にされてる?馬鹿にされてるのかな?……まぁいいよ、3本も短剣を使うようなスタイルで戦ってないしね」

『そうか、なら……そうだな、図々しいが両方貰ってもいいだろうか?』

「おーけーおーけー」


手元で短剣を精霊鉱で形どりながら、思考操作によってグリンゴッツのステータスウィンドウを開く。

そしてそのまま、グリンゴッツに護身石の短剣と樹薬種の短剣を装備させる。

すると、彼の腰辺りに光が集まって鞘に入った短剣が2つ形どられ、装備されたようだった。


「一応戦争イベントまでは時間あるから、それ戦闘でも使えるように今のうちに素振りでもしておきなー。適当に【チャック】の中の材木使ってもいいよ」

『了解した、では少し【影化】を使ってそっちで素振りしてくる。何かあったら呼んでくれ、ご主人』

「はいはいー」


そう言って彼は影の中へと入っていった。

手元ではある程度精霊鉱が短剣のような形になってきたため、ここらで【魔力装】を操作し、箱の様な形に変化させる。

そして【過ぎた薬は猛毒に】の毒に浸かるようにして精霊鉱の短剣をその中に入れる。


このまま放置していてもいいのだが、その間ずっと【魔力装】を維持するのも魔力管理が面倒だ。

というわけで、空いている右手をその毒の中に突っ込み、短剣を握りながら更に【変異】を使ってやる。


「【過ぎた薬は猛毒に】の毒を練りこむ様に……って自分で言ってるけど、これ液体を金属の中に練りこむってどうやるんだろう。……まぁ、ゲームだしファンタジーだしまぁ何とかなるでしょ」


見れば、何やらゲーム的な光のエフェクトが出て短剣に毒が吸われて行っているため、おそらく問題ないのだろう。

こういうところでゲーム感が出ているのが、このWOAの面白いところだ。


大体全ての毒を練りこませた?吸い取らせた?後に精霊鉱の短剣を見てみると、少しだけ紫がかった銀色に変わっていた。

毒が染み込んだ……ということなのだろう。

一旦これで短剣は置いておき、他の準備をする。


「【魔力装】は解除して、っと。ゴブリンアサシンの魔石どう使うかな……」


魔石を使うのは初めての為、出来るならば今後の経験に活かせるように【異次元錬成】を使って自動で錬成させるのはやめておきたい。

ゴブリンアサシンの魔石を手で遊びつつどうするか考える。

……そういえば、これって【変異】で形変えられるのかな。


ゴブリンアサシンの魔石に【変異】をかけて形が変化できるかどうかを試してみる。

すると、魔力はかなり吸われるが形が少しずつ変わっていく。


「……ふむ」


形が変わるならば、ということでインベントリ内からMPポーションを取り出し飲み干しながら魔石を短剣の刃に合うように形を変化させていく。

そしてある程度形ができたら、精霊鉱の短剣の刃に合わせ【変異】をかけて結合させる。


残りの材木とシャドウウルフの皮を【変異】させ、そのまま柄のように加工する。

本当はゴムのような素材があればそれも使いたかったのだが、それは無い為今回は木と皮の柄にする。

それが思った通りの形に変化したら、そのまま短剣の手持ち部に結合させた。

最後に久々に【刻印】を使い、【怠惰】を付与しておく。


「うん、持ちやすい。これで完成かな」


新しい短剣が完成した。

一応、これで魔力が封じられるような戦いになった場合も問題はないだろう。

時間を見れば、あと少しで13時になりそうだった。

戦いが、始まる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ