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この殺伐とした魔術世界で  作者: 柿の種
第三章・前半
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もし良かったら感想、ご指摘などよろしくお願いします。


昨日は申し訳ありません。

一応活動報告にも書きましたが、体調を崩して話を書くほどの力すらなかったので、急にですがお休みを頂きました。

これからも頑張りますので、よろしくお願いします。


それはそうと、今日は2話更新です。こちらは1話目です。


しばらくすると、運営からのメッセージが出現した。


『【箱造り】が討伐されました。討伐報酬として、戦闘参加者に対し報酬が配布されました』


『おめでとうございます!妖光の館を踏破しました!近くの街に戻る事ができますがどうしますか? YES/NO』

「やーっと終わったー」


取り敢えずNOを押してから展開していた魔術を解除する。

脱力し、その場に座り込みながらMPポーションを取り出し魔力を回復させておくことにする。


一応このダンジョンに来た理由はモンスターの殲滅だ。

戻りつつそのまま残党狩りをして行った方がいいだろう。


「しっかし、魔術師系のが倒しやすいなぁ」

『そりゃそうだろう。魔術師モンスターの方が君達プレイヤーに近いのだから、自然いつも通りの動きが出来るわけだ』

「あー確かにそうかな」


確かに、私が直接戦った事のあるプレイヤーは全員がそういうわけではないけれど、大体が後衛型だった。

そういう意味で確かに戦い慣れていたのかもしれない。


ただ、今回の【箱造り】に関しては新しいタイプの敵だった。

幻術については、他の……ダンジョンの外に出てから幾らでも遭遇するだろうが、あの自動発動型の障壁については中々目にできないだろう。


それについての知識があるかないかでは、手の速さが違ってくる。

それに、今回攻撃魔術を無理矢理に捕縛用の魔術として使ったがあれも中々プレイヤーとの戦闘で使えるだろう。


今回のダンジョン攻略では普通のフィールドやただ対人戦を積むだけでは得られなかったであろう知識を得ることが出来た。

暫くダンジョンに潜って色々試してみるのもいいかもしれない。


「いやーしかし……グリンゴッツどうしようか」

『む?』


そして、私は新たな問題へと直面していた。

簡単な事だ。グリンゴッツをどう街へ連れていこうか。

……いくらマスコット風とはいえ、見た目完全にゴブリンだもんなぁ。


下手したら正義感の強いプレイヤーに見つかったら、問答無用で攻撃される可能性もある。

どうしたものか……と考えていると、グリンゴッツが尋ねてきた。


『もしやご主人。私がどう街に入るかを悩んでいるのか?』

「おうおうそうだよ、そのままだとアレだし、かと言って君意思持ってるからインベントリには仕舞いたくないんだよね」

『ふむ……』


赤ずきんはどうか分からないが、私は出来るだけ意思のあるモノはそのモノが生きたいように、行動したいようにさせてやりたいのだ。

だからこそ、その行動を制限してしまうようなことはしたくない。


『確かご主人はレギンに宿を取っているんだったな?』

「そーうだよー」

『ならば、私が街の近くから【五里霧】使ったりすればいいのではないか?』

「……あっ、それは盲点だった」


そうだった。

魔術が使えるのだから、それを使ってやり過ごせば良いだけじゃないか。

完全にその部分を忘れていた。


「んー、でもグリンゴッツはそれで大丈夫?のびのびとしたいーとかだったらドミネの中で出来そうな街探すよ?」

『いや、特にそういうのはないから大丈夫だ』

「そっか。じゃあ何かあったら言ってね。……とそう言えば討伐報酬とかいうのが出てたっけ」


インベントリを確認する。

すると、1つ。【ダンジョンマスターボックス】というアイテムが追加されているのが分かった。

おそらくこれがそうなのだろう。


インベントリから取り出してみると、それは青白く、【箱造り】が使ってきた氷塊のような色合いだった。


「グリンゴッツ、これ何か分かる?【ダンジョンマスターボックス】とかいうらしいんだけど」

『それなら私に付与された基本知識の中に……っと。そうだな。それを開けることによってボスに関するアイテムだったり、ダンジョンに関するアイテムが手に入るモノのようだ』


所謂、報酬ボックスのようなモノらしい。

ならば、ということでそのまま開封してみると中からはボロボロになったローブが出現した。


「これ【箱造り】がしてたローブ?」


【鑑定】を使い、詳細を確認する。


-------------

変異したローブ レア:Rare

【箱造り】の魔力を長年受け続け、変異してしまったローブ。

意志がないため、モンスターとはいえないが時折勝手に動く事がある。

-------------


中々な物を手に入れてしまったようだ。

一応ローブとは言えないものの、私にはM-51:レイジーがあるためすぐにどうこうするつもりはないのだが、どこかのタイミングでグリルクロスに連絡を取った方がいいだろう。


「よし、戦後処理も終わったし帰ろうか」

『あぁ、そうしよう』


上へと上がる階段を登りながら、これからどうするかを考える。

ダンジョンに潜るか、それともコロッセウムに挑むか。

私にはまだ色々体験することができるのだから、様々なことをやっていこう。


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