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元カノと2000万ドルの為。ウェットワーカーは異世界で汚れ仕事をする  作者: 幽霊@ファベーラ


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9/13

オッサンは性格が悪い

コレも大体サブタイ通り


 今着てる服は変えず、代わりに靴をコンバットブーツに履き替えてFASTヘルメットを被ったラリーはMP7からサプレッサー付きのMk18に持ち替えると、王都潜入前に用意していた幾つかの155ミリ榴弾のIEDとクレイモア地雷。それにバレットM107をトランクから出していく。

 そうして準備が完了すれば、バレットM107をある場所に残置してからトランクを埋めて隠し、これから迫りくるだろうアンデッドの群れに自ら向かって行った。

 時間を掛けて森の中に用意したクレイモア地雷を全て仕掛け、無線起爆式のIEDも全て埋設し終えると、ラリーはMk18を手に駆け出す。

 森の中を音を一切立てる事無く駆け抜ける。

 程なくして、アンデッドの先頭が見えて来ればその場で急停止。それから直ぐに手近な大木の陰に隠れる様にして立てば、Mk18を構えて地味な開幕のゴングを鳴らす。


 「先頭のゾンビ共が攻撃された!」


 数百以上のゾンビ達を操れる程に強大なネクロマンサーの能力を持つ青年……師走田(しわすだ) 洋平(ようへい)が大声で告げれば、2人の女子生徒は呑気な様子で返した。


 「ゾンビに攻撃をするとは愚かだな」


 「案外、直ぐに終わりそうだね。ちーちゃん」


 ちーちゃんと呼ばれた黒髪をポニーテールにした少女……毒島(ぶすじま) 千尋(ちひろ)は楽観視する木の上から様子を見る童顔で小柄な幼馴染……薬師寺(やくしじ) 彩芽(あやめ)を嗜める様にして言う。


 「油断をするな。奴は佐久間と柴田ばかりか、他にも4人殺してるんだ」


 「そうだけど……アレ?ねー?よーちゃん、ゾンビって物理攻撃は効かないんだよねー?」


 違和感を感じ取った様な様子で薬師寺が問えば、師走田は怪訝な顔で返した。


 「その筈だぞ。つーか、既に死んでる奴をどうやって殺すんだよ?」


 「だよねー?でもさー、よーちゃんのゾンビ撃たれる度に()()()()()()()()よー?」


 その言葉を聞いた瞬間。師走田は驚きを露わに怒鳴ってしてしまう。


 「そんなバカな事があるか!?」


 「いやー、ホントホント。何か、どれも頭を撃たれて動かなくなってるよー」


 薬師寺から返って来た答えを聞くと、師走田は腹立たしそうな様子で地団駄を踏んだ。


 「ゾンビ物のお約束もセットかよ!!」


 「あのオジサン凄いよー……話してる間にもう60も倒してるー」


 「はぁ!?ちょっと話してる間にそんなに倒すとか何者だよそのオッサン!?」


 本人がこの場にいれば、こう答えるだろう。

 「ちょっと場数を踏んでるだけのタダのオッサンだ」と……

 そんなオッサン。もとい、ラリーは更に30体のゾンビをヘッドショットで始末し終えると、サプレッサーから硝煙立ち上らせるMk18を手に背を向けて脱兎の如く駆け出した。


 「あ、逃げた。方向はそのまま真っすぐ」


 「当たり前だ!後、1()0()0() 0()はゾンビが居るんだ。弾が切れたら嬲り殺しだ!」


 師走田は闘志を滾らせながら叫ぶ。

 だが、師走田は知らない。

 勿論、毒島と薬師寺も知らない。

 自分達が相手にしている男が如何に悪辣で、性格も最低と言われるほどに悪い歴戦の猛者であるのを……

 3人は未だ知らない。


 目に付いたゾンビ共を片っ端から撃ち殺しはしたけど、やっぱり焼け石に水だな……


 心の中で呆れ混じりに漏らして次の攻撃ポイントに付いたばかりのラリーはMk18に4度目のリロードを済ませると、先程と同じ様に再びゾンビの頭を片っ端から撃ち始めた。

 くぐもった銃声が響く度。ゾンビの眉間が次々に撃ち抜かれていく。

 だが、数は未だに多い。

 そうして瞬く間に20体のゾンビ達を射殺すると、ラリーは再び背を向けて脱兎の如く逃げ去り始めた。


 「また逃げた。方向は変わってない」


 「師走田くん、どうする?」


 「数は未だ残ってるんだ!このまま踏み潰して、絶望させながら殺してやるに決まってんだろ!!だから、手を出すなよ!!」


 威勢良く苛立ち混じりに怒鳴り返す。

 頭に血が上ってる証拠と言えた。

 そして、ソレはラリーにとって実に好都合な展開と言えた。

 そんな状況にある事を知る事無く、師走田はゾンビの軍勢を進ませていく。

 そうしてゾンビの群れが自分達を殺す為に神から差し向けられた殺し屋を追い続けていると、ソレは起きた。


 「キャ!?」


 起きたソレに驚いた薬師寺が木から落ちそうになり、


 「今の爆発は何!?」


 此処に居ても耳を劈く程の爆発が遠くで起きたのに気付いた毒島は爆発が何なのか?首を傾げ、


 「何だよ?何が起きてんだよ!!」


 師走田は今の状況が訳わからずに怒鳴り散らしてしまう。

 そんな混沌とした状況を創り出した張本人であるラリーは目の前に広がる自らが引き起こした惨状に対し、呆れ混じりのボヤきを漏らしていた。


 「わーお……流石は155ミリ榴弾。俺も死ぬかと思ったわ」


 目の前に広がるのは、跡形も無く消し飛んだ無数のゾンビだった物の細々とした部品と、夥しい血の海。

 それらは屍山血河と言うに相応しい惨状と言えた。


 「やっぱ、IEDは大群を相手にするんなら必須だわ。マジで……」


 ラリーの目の前に広がる屍山血河は、ラリーが仕掛けた10の155ミリ榴弾流用のIEDによるものであった。

 キロ単位の高性能爆薬と殺傷用の金属が無数に詰め込まれた155ミリ榴弾を10発も用いたのだ。

 その威力は見ての通り。

 残っていた数百以上のゾンビ達を瞬く間に全て屍山血河へと変えた。

 逆転の一手と言っても過言ではない一手を打ったラリーは満足した様子で背を向けると、再び駆け出していく。

 そんなラリーの後ろ姿を眺める薬師寺は2人に尋ねる。


 「あのオジサン、また逃げたけど追うのー?」


 「私はどっちでも構わないけど、師走田くんはどうするの?」


 「決まってんだろ!あのクソオヤジを殺して俺の兵隊(ゾンビ)にしてやんだよ!!」


 「じゃ、決まりね。彩芽、奴の通った先に罠は見える?」


 毒島が問えば、薬師寺は呑気な様子ながらも真剣に目を凝らして見廻しながら答える。


 「んー、多分無いと思うよー」


 「流石にアレを2回やる暇は無いでしょ。私が先行するから、彩芽は援護して」


 「りょーかい。じゃ、早速やるねー」


 終始呑気な様子の薬師寺は弓を手に召喚すると、遠く離れた。10キロ以上先を駆けるラリーの背に向け、矢を放った。

 矢が放たれた瞬間。ソニックブームが発生し、矢は無数の木をベキベキと薙ぎ倒しながら的であるラリーへ向かって飛んでいく。

 程なくしてラリーに迫ろうとした矢先。

 後ろから聞こえて来た死の音を既に察知していたラリーは、その場に倒れるようにして伏せた。

 矢が頭上を飛び越えて目の前の木々を薙ぎ倒す様を目の当たりにすると、ラリーは心の底からドン引きしてしまう。


 「マジかよ……」


 そんなドン引きするラリーを他所に薬師寺は少しだけ申し訳無さそうにしながら2人に告げた。


 「ゴメン、ちーちゃん……外した」


 「彩芽の一撃を躱すなんて、やっぱり只者じゃないわね。じゃ、私は行くから。彩芽はそのまま援護をお願い」


 「りょーかーい」


 彩芽の返事を聞くよりも速く。

 日本刀と思しき反りのある片刃剣を手にした毒島は駆け出していた。





 毒島が強敵とも言える追ってる男と戦える事に対し、期待に胸を躍らせながら駆け抜けてる頃。

 ラリーは木に凭れ掛かる様にして座り、どうすべきか?思考を巡らせていた。


 敵は此方が見えてる上に砲兵も真っ青な砲撃をブチ込める。

 本来ならば、今も撃って来るべき所で撃たないのは仲間が俺の元へ向かってるから……そう見るのが妥当。


 「まーた、出たとこ勝負になっちまってんな……プロ失格だな、コリャ」


 自嘲混じりにボヤいたラリーは攻撃されないと踏んで立ち上がると、次の迎撃ポイントへ移動を再開する為に駆け出した。

 複数のクレイモア地雷を仕掛けた迎撃ポイントまで来ると、ラリーはその場にしゃがんで地面に残置していたホチキスにも似た形をした点火器を手に取る。

 点火器を点検し、問題無く使える事を確認したラリーは静かに息を殺して待った。

 暫くの間、待つと敵の姿が見えて来る。


 「スナイパー気取りのクソガキの次はサムライガールかよ」


 ラリーは溜息を混じりにボヤくと点火器を手にしたまま立ち上がる。勿論、点火器はサムライガール……もとい、毒島からは見えない様にしてだ。

 立ち上がって姿を見せたラリーに気付くと、駆けていた毒島はラリーに向かって刃を突きたてんと跳ぶ。

 そんな毒島に対し、ラリーは淡々と点火器をカチカチと鳴らす。

 その瞬間。仕掛けられていた全てのクレイモア地雷が起爆し、数千にも及ぶ細かなボールベアリングが辺り一面に吐き出され、毒島を一瞬で血煙へと変えた。


 「駄目だろ。俺みたいな性格の悪い敵が不用意に姿を見せる意味を理解してないのは……それにしても勿体ない事をしたな」


 呆れた様子でラリーはボヤくと、直ぐにその場に伏せた。と、同時にラリーの頭上を先程の光の矢が通り過ぎていく。

 ビリビリとした衝撃が通り過ぎると、ラリーは急いで立ち上がり、またも脱兎の如く駆け出した。





 ラリーが脱兎の如く駆けている頃。

 矢を放った当人……薬師寺 彩芽は酷く悲しそうな様子で泣きじゃくって居た。 


 「ちーちゃんが!!ちーちゃんが死んじゃったよぉ!!」


 幼馴染で親友の毒島が跡形も無く消し飛んで死んだ事を深く、強く哀しんで泣きじゃくる薬師寺に師走田は酷く慌てた様子で言う。


 「薬師寺さん!泣くのを辞めてくれ!!俺達を殺そうとしてる殺し屋のオヤジが来るかも知れないんだ!!」


 自分達を棚に上げて必死に言う師走田であるが、薬師寺が泣き止む事は無かった。

 そんな師走田には自衛の手段が()()

 ネクロマンサーとしての能力は確かに強力ではある。

 だが、死体が無ければ単なるクソガキでしかない。

 それ故に師走田は必死に薬師寺を泣き止ませようとする。

 しかし、そんな時間は無い。

 敵……もとい、ラリーは断固たる意志を以て是が非でもこの場で2人を殺す事を決めていた。


 「今泣いてたって仕方無いだろ!!毒島さんの仇を討たなきゃ!!浮かばれないよ!!」


 仇を討つ。

 その言葉を聞くと、薬師寺は漸く泣くのを辞めて立ち上がった。


 「そうだよね。ちーちゃんの仇を討たないと、ちーちゃんが哀しむもんね」


 断固たる意志に満ちた瞳を再び森へ向けると、薬師寺は憎き怨敵を探さんと目を凝らしていく。

 だが、毒島を殺した怨敵の姿は一向に見付からない。

 何処を見ても怨敵の姿は無い。

 しかし、それでも薬師寺が諦める事無く、捜し続ける。

 そんな時間が10分過ぎ。20分過ぎ、30分が過ぎていった。

 それでも一向に怨敵の姿は見当たらない。

 師走田はどうすべきか?選択を迫られた。


 どうすれば良いんだ?

 この女(彩芽)があのクソオヤジを殺せば、済む話だけど何故か見付からない。

 ガチでムカつくけど、正直言ってこの場から逃げ出したい。

 仇討ちなんて、俺には知ったこっちゃない。

 だけど、この女は逃げようと言っても絶対に逃げない。


 苛立たしい気持ちになりながらも、自分にとって唯一の戦力である薬師寺から離れる気にはなれなかった。

 そんな時だ。

 師走田の中で閃きが訪れた。


 「そうか。そうだよ……何で気付かなかったんだよ」


 様子が一変した師走田に気付いた薬師寺が森から視線を外し、彼を見て恐る恐る尋ねる。


 「師走田くん?」


 「死体が無いなら、作れば良いじゃん」


 「え?何をい……」


 言葉よりも速く師走田は動いていた。

 突然、薬師寺へ襲い掛かった師走田は馬乗りになるなり、何時の間にか手にしていた短剣を振りかざすと、薬師寺の小さな胸に突き立てた。


 「しわ……どう……て……」


 自らの血に溺れながら信じられない。と、言った様子で手を伸ばす薬師寺に対し、師走田は何度も何度も刃を突き立てる。

 それから暫くすると、薬師寺はピクリとも動かなくなり、師走田は満足した。と、言うよりはやりきって晴々とした様子で不気味な笑みを浮かべる。

 すると、パチパチと言う手を叩く様な音が師走田の鼓膜を叩いて来た。


 「何だ!?」


 顔を挙げて音のした方を見ると、其処には泥だらけな死のが呆れた表情で立っていた。


 「いやぁ、お見事お見事。可愛いお仲間を殺してくれて、ありがたい……御蔭で手間が省けて助かる」


 侮蔑的に言う泥塗れの死。もとい、ラリーの姿に師走田は「ヒィ!?」と、短い悲鳴を挙げて必死な様子で後退ってしまう。

 そんな彼にラリーは静かに銃口を向けると、好奇心から尋ねた。


 「あのアホみてぇな数のゾンビ共を操ってたのお前か?」


 思わぬラリーの問いに師走田は間抜けな声を漏らしてしまう。


 「え?」


 すると、ラリーは師走田の右膝を撃った。


 「ギャアァァァぁああ!!?」


 唐突に訪れた熱い激痛に悲鳴があがる。

 だが、ラリーは気にする事無く、師走田へ問い掛ける。


 「お前がゾンビ共を操ってたのか?」


 「そ、そうです!!だから、殺さないで!!」


 必死な様子で師走田が問いに肯定すると共に命乞いをすると、ラリーは意外そうな様子で語り掛ける。


 「俺の知ってる日本人ってのは死者に対して相応の敬意を払うもんだと思ってたんだが、違うのか?」


 「え?」


 またも間抜けな声を挙げる師走田であったが、今度は撃たれる事はなかった。

 師走田は自分の命乞いが上手くいった。

 そう思った。と、同時に5.56ミリNATO弾によって師走田の眉間が穿たれた。

 師走田をサラッと射殺すると、ラリーは死体を侮蔑に満ちた視線を向けながら吐き捨てる様にして語り掛ける。


 「まぁ、本来なら情報を取る為に生かすべきなんだろう。だが、お前程度が知ってる情報なんてたかが知れてる」


 師走田だった死体にそう告げると、ラリーは胸を何度も刺されて滅多刺しにされた薬師寺の死体を見ると、死体の頭を撃った。

 そうして2人の眉間に弾をブチ込んだラリーはスマートフォンで2人の死顔を撮影すると、用が済んだ。

 そう言わんばかりの様子で立ち去った。





 昨日の夜に4人。

 今日は2人と3人。


 「合わせて9人か……幸先の良いスタートを切れて嬉しいねホント」


 到着したその日の内に4人射殺し、今日は5人を射殺。

 ソフィアの娘であるエレナを除けば、残りは24人。

 泥だらけのトランクを手に悠々と歩みを進めるラリーの言う通り、幸先の良い戦果と言えるだろう。

 残りの24人をどうやって殺すか?ラリーは考えながら歩みを進めていく。


 本命の標的であるクサナギは多分、最後になるんだろうが、ソレ以外はどんな風に始末すれば良いか?

 時と場合によるとしか言いようがない。

 人間、あらゆる物事は今ある手札で何とかしなきゃならんから仕方無い訳だが、俺の手札は何がある?

 今思いつくのは……

 幾つかの銃と大量の弾。

 それに残り20発の榴弾IEDと梱包爆薬が10セット。後、対戦車地雷のIEDが50セット分。

 後はハンヴィーによる機動力ぐらい。

 物資は揃ってると言える。

 だが、情報に関しては無いに等しいのが現状だ。

 しかし、情報収集したくとも向こうは厳戒態勢を敷いてるだろうから、近付かない方が良いのも事実。


 物資は揃ってる。

 それこそ、軍隊を相手に猛威を奮う程に。

 だが、肝心の情報面に関しては無いに等しい。

 そんな現状で自分が今取れるベストないし、ベターな行動が何か?ラリーは直ぐに思い浮かべる。


 先ずはこの場から逃げると共に逃がした2人(ロダンとビアーヌ)と合流。

 それから、夜を待ってシェルドンまで逃走するのが無難か?

 それとも、2人の事なんて無視して台詞にある様に、"脇目も振らずに30秒フラットで高飛びする"べきか?


 正直な話。

 あの2人……ロダンとビアーヌを見棄てて、自分だけで"脇目も振らずに30秒フラットで高飛びする"のがベストな選択と言えた。

 任務とは無関係。更に言うならば、足手まといな上にコレから直ぐに敵の大軍が差し向けられるかもしれない状況下では無用なリスクでしかない。

 だが、ラリーはソレを考えはしても選ぼうとは思わなかった。

 そんな時だ。

 微かながらも近付いて来る足音が聞こえて来た。

 ラリーはトランクをその場に置くと、手近な木陰にしゃがんで隠れてMk18を構える。

 すると、程なくしてロダンとビアーヌの2人が現れた。

 2人の姿に気付くと、ラリーは構えを解いて立ち上がって語り掛ける。


 「何で来たんだ?」


 「そりゃあ、お前さんと一緒に居る方が助かる見込みがあるからに決まっとる」


 ロダンがそう答えると、ラリーは呆れ混じりにボヤく様に返す。


 「寧ろ、俺と一緒に居る方が危険過ぎると思うんだが?気のせいか?」


 そんな言葉に今度はビアーヌが呆れてしまった。


 「魔法を使わないでアレだけ大きな爆発を起こせる人が言うと、説得力無いですよ」


 呆れ混じりに言うビアーヌにラリーは覚悟を決めると、強硬策を選ぶ事にした。


 「予定と違うし、本当ならしたくないが、今直ぐにシェルドンへ向かうぞ」


 「そりゃ、構わんが夜を待たんくて良いんか?お前さんは夜を待つと言うとったじゃろ?」


 ロダンが質問すれば、ラリーは状況も交えて答える。


 「俺が派手に勇者共を殺しちまったから、他の勇者共が血相を変えてありったけの兵隊共率いて来るかも知れないんでな……その前に逃げ出さざる得ないんだ。それこそ、ケツに帆を張ってな……」


 この短時間の間に勇者を5人も殺したのだ。

 ソレを知ったクサナギや他の勇者達が自分を殺そうとする者を確実に殺さんとする為に、多数の兵隊を揃えて押し掛けて来るかも知れないのだ。

 それ故に今は、リスクを度外視した上で急いで逃げる必要に迫られている。

 そんな事情をラリーの言葉から察したロダンは納得してくれた。


 「成る程のう。そりゃ、急いで逃げんと不味いわな」


 「つー訳で、先ずはこのまま森を抜ける。ビアーヌ、君はこのトランクを持ってくれ。ロダン、アンタは一番後ろで追手が来ないか?警戒してくれ」


 ラリーが僅かな兵を率いる班長の様に指示を飛ばせば、ビアーヌとロダンは優秀な兵の如く返事と共に直ぐに行動を始めてくれた。

 ラリーが先頭で進めば、その後ろをトランクを持ったビアーヌが進み、その後に後方を警戒してくれたロダンが進み始める。

 そうして、3人は森を抜ける為に歩みを進め続けるのであった。




バレットの出番無かったよ!!(腹立たしそうにしながら


でも、前々から描きたかったIED攻撃が出来たのでヨシ(現場猫感

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