表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

かわいそうなヤマハのJOG

 あるところに体重120kgの大学生がいました。

 大学生は、大学で勉学に励んだり、塾講師して糊口をしのいだり、ヴァンガード(※良く分からないカードゲーム。アイチくんかわいい)をしたりして楽しんでいました。

 冬になりました。

 実家に、帰らなくてはなりません。

 帰らないと、電話とかLINEとかで小言を言われることが分かり切っていたのです。

 塾講師の冬講習の要員として、塾から鬼電がかかってきましたが、ブッチしました。


 帰る方法は、二つありました。

 普通に電車で帰る方法と、愛機のヤマハJOGに乗って帰る方法です。

 帰省後に移動手段が欲しかった大学生は、ヤマハJOGに乗って帰ることにしました。


 帰る道は二つありました。

 海沿いにぐるりと帰る方法と。

 ほぼ直進し、山を登る方法です。


 体重120kgあった大学生は、無謀にも山を登って帰ることにしました。

「いけるか?」

 とJOGに確認したところ、

「いけるぜ」

 と回答があったためです。

 当時からその男は気が狂っていたため、行けると判断して帰りました。

 まさか……あんなことになるとは……つゆとも知らず。


 国道を通り、2時間くらいブイブイ言わせていると、山中のトンネルへと続く曲がり角に来ました。

 進んでいく先を見ました。急峻な上り坂です。

「いけるか?」

 とJOGに確認したところ、

「分からない」

 と回答がありました。

 分からないということは、行けるということ。

 男は、行くことにしました。


 うんとこしょ、どっこいしょ。

 うんとこしょ、どっこいしょ。

 JOGは中々、登りません。


 いくらエンジンをふかしても、速度はあがりません。

 速度30km/hで走れるだけマシで、そもそも止まりそうになっていました。

「どうしたんだ、JOG。いつものお前なら、もっとスイスイ行けるはずだ」

「分からない。冬の寒さのせいだろうか。中々、速度が上がらないんだ」

 正体不明の異常事態が、男とJOGを襲っていました。

 誰のせいか、分かるかな?

 その通り。

 アイザック・ニュートンが重力を見つけたせいでした。

 こいつさえいなければ、JOGはスイスイと坂道を登っていたはずなのに。りんごが落ちたからといって、どうして万有引力に思い至ったんだろう。きっと私なら、林檎有引力とかで論文書いたはずだ。やっぱ天才って発想力が違うわ。


 でもまぁ、JOGは凄いやつだったので、なんとかかんとか、山を登り切りました。

 あとは下っていくだけ。くだって猫の額ほどの平地をブイブイ言わせていくだけ。

 そう思っていました。

「!? なんだ、エンジンの出力が……!」

「やられた……! ガス欠だ……!」

 何らかの敵性存在の攻撃により、JOGはガス欠になってしまいました。


 ――No Gas, No Drive――


 周囲は冬ということもあって、うっすらと雪が降り積もっていました。

(まさか……このまま、死ぬ?)

 体脂肪を過信して、男は冬なのに秋みたいな格好をしていました。愚かだね。


 それでどうなったと思う?

 キリギリスみたいに死んだのかな?

 いいえ、ギリ大丈夫でした。

 山のふもとにイオンがあって、どうにかこうにか給油できたのでした。


 その前に。

 イオンにたどり着く前に。

 ガス欠であるにもかかわらず、ヤマハJOGはスイスイという感じでした。

 誰のおかげか、分かるかな?

 その通り。

 アイザック・ニュートンが重力を見つけたおかげでした。

 この大天才が重力を見つけたから、JOGはスイスイと坂道を下れたのです。

 やっぱニュートン大先生なんだよなぁ。



 ちなみにそのJOGは、就職後に福岡に持って行きましたが、普通に盗まれました。

 どうせ海外に持ってかれてバラバラにされていると思う。

 今乗っているのは、2台目です。6年間くらいメンテしてなくて昨日にパンクしたからタイヤ変えたわ。

 かわいそうなJOG。

 マジでいい原付だよ。やっぱ、ヤマハなんだよなぁ。


 NIKEN GTかトリシティほしいよなぁ。でもマジで三輪車とか趣味の世界だから、絶対にいらないんだよなぁ。でも、ほしいよなぁ。


クソみたいなエッセイだけど、読んでくれてありがとう。

クスリと笑ってくれたらうれしい。


良い毎日を!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ