007 『人口確保は難しい』 春の一月、三の日
■春の一月、三の日 其の一■
馬場和子です。
今日で神様、もとい姫さまに出会ってから三日目です。
その後、あたしは人生二度目の生まれ変わりでサポーターになりました。
そんなカズコの物語です!
昨日は姫さまと一夜を共に過ごしました。
ベットは別々でした。機会があれば一緒に寝たいと思います。
抱き枕される側でもいいですが。どちらかといえば抱っこして寝たいです。
ゲスコとは呼ばないで頂きたいです。欲望に忠実なだけですので……違いました自分に正直なだけです!
おはようございます。
姫さまは少し低血圧気味なのかもしれません。
「もう少し~」と甘えていらっしゃいました。
あたしは健康体なので朝の目覚めは早いです。
水汲みを引き受けた代わりにお湯を頂戴できました。
姫さまお使いください。
と思ったら。起き上がった姫さまが足をチャポリ。
足湯になさいました。置いた場所が足元でしたのでー。
きっと昨日の冒険者達なら飲むに違いありません。
売れませんかね?
売れそうな気がします。
姫さま養分。
売りませんけどねー。
あたしも足湯、便乗しました。
健康度が上がった気がします。
余談ですが。
水汲み作業にマジックポーチを使ってみました。
便利でした。質量ゼロです。
これは噂に聞くマジックアイテム? アイテムボックスってやつですよね?
容量は見た目より多いです。大きいです。
皺の分が伸びに伸びて。その伸縮により収納できる容量が増えたのです。
でも、思ったよりもチート感がゼロでホッとしています。
井戸の水は桶とロープによる組み上げ式でした。
自分の街はもう少し便利にしていきたいなーと思いながら水汲みをしました。
ポーチ分と両手に持てる分で10往復ほど行い、朝の水汲み分は完了です。
あと、何故かレベルアップ分の経験値が貯まりました。
サポーターですのでサポートして経験が増えていくのかもしれないですねー。
レベルアップってどこでするんでしょうか?
自動では無いようです。
ファンファーレ鳴りますかね?
非常に楽しみです♪
朝ごはんをお宿でいただき村人を求めて出発です。
次の目当てへと向かいます。
パン屋などお世話になった所、いくつかに向かい話をしましたが。
店を出すのは良いが、食材とお客の確保が難しいのでそこが難点だという事が判明しました。
ありがとうございます。
「問題点解決の折には是非お越しください」
やはり、そもそもの人口問題に行き当たりましたねー。
ヒヨコが先かニワトリが先かという問題です!
ヒヨコが先に決まっていますよね!
なので最後の手段です。ヒヨコを捕まえに行きます。
そうです、あたしの元寝ぐらに向かいましょう。
孤児院なのです。まさにひよっ子がいっぱいです!
あたしは便利屋として活動する人手をここで借り、そして宿も借り。
あれ? おんぶに抱っこですねー。可笑しいな。あはは……。
宿賃と食費は入れていたので、シーソーでギッコン↓ バッタン↑ な関係だと思います。
人材確保GOです!
「シスターただいま」
「早かったのね。もう帰ってきたの?」って言われちゃいました。
ですよねー。
ともかく事情説明です。
・人手が欲しい事。
・職にはありつけそうな事。
・場所は魔界です……。
安全に問題?
ありますか? 姫さま。振り向き顔を覗きます。
「ん~。大丈夫かな~外出しなければ?」
外に出なければ安全との事ですので、村中で活動する職業なら大丈夫でしょう。
来たい人いませんかねー?
「チルドたち~♪」
「カズコ~チルドってなぁ~に?」
「複数なのでチルドレンですねー。チルドレーン!」なんだか呼びにくいし違う気がしてきました。あれ? 子供ってチャイルドですよね? チルドレンに騙されて覚えていたようです。
ともあれ子供たちを呼び集め簡単にだけ説明してみました。
今年卒業の男の子が興味ありそうです。
12歳の年で見習い職について働くのが孤児院の決まりですからね。住み込みでなければ孤児院から通っても良いのですが。
それだとなかなか職にありつけません。
ご奉公の住み込みで働くが手っ取り早い方法みたいです。
でも賃金は雀の涙で孤児院に仕送りもなかなかできないとの事。
孤児院の卒業生は仕送りが義務です運営費用が掛かっていますからね。
そういえば、お賃金ってどうなんですかね? 姫さま?
稼いだら稼いだだけ! 素晴らしい! カンガルーです。
「かんがえる~?」違います! カム・トゥルーです! 間違えただけです。
「呪文か~何か~?」いえ、実現する! って意味です!!
男の子が稼げるのか? って聞いてきました。
あたしより厚かましいですよねーこの子。
どうですかね? 姫さま?
自分次第。
そう自分次第! いい響きです。
自分次第……。
夢と希望がありますね。
いけません夢を加えるとコンプライアンス問題が発生します。
今更感がたっぷりですが……。
せめて希望で表現してみましょう。
「ホープ・カム・トゥルー」見事にスルーされました。
こちらの人々は和製英語のカタカナは通用するのに英語になると全然通じないんですよねー。魔界不思議です。いえ、別世界不思議ですね。
「現実感がない!!」
何を言ってるんでしょうか? この子は。
そんな事だから行き先が見つからないんでしょ?
「言っておきます! 姫さまに頼らない様に!!」おっと、あたしのことでしたね。
でもまあ、やる気次第じゃないですかね? たぶん。
あっ姫さまが頷いてます。
間違えてなかったらしいです。
よかった……。
この子も保留ですね。やる気があるなら連絡する様に!
ん?
あれ? なんだか今。閃いたような気がしたんですが……。
何だったのでしょうか?
ちょっと閃き切りませんでした。
何かが足らなかったのかもしれません。きっとカレイだったのでしょうー。
「また来ますね。シスター」
なかなか見つからないものですねー。良い人材、村人。
そう思ってた頃もありました。
ビラを持って数人が姫さまの元へやってきました。
色々質問を受けているのであたしは残ってるビラを配る事にします。
冷やし中華始めましたー。
じゃなくて。
「新しく村を作りました是非お越しください」
先着で家がもらえます! って言おうとしたら姫さまに止められました。
なんでもやる気のある人だけだそうです。
やったぜ! あたし。
お眼鏡にかなったらしい。
一目惚れかな?
あたしがね。
姫さまついて行きますどこまでも。
「新しい村。いかがっすか~♪ やり甲斐ありますよ~」
そんなこんなでビラを全て配り終わりました。
でもこのビラの裏面。魔界への道を書くんじゃなくて。
連絡先だけにしたほうがいいですね。
来ないでしょう……普通。
そもそも何ですかね? この裏面の図……。
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■都市■
■■■■西へ約一日
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~川~
□←新しくできた村
姫さまベルトの帯を締めなおして取り組んだ方がいいですよー。
ちゃんと事前説明と連絡できる環境が必要ですね。
窓口として孤児院にでも引き受けて貰いましょう。
次回の課題とします。
さてどうしたものか。
ヘアバンドで結い直し前髪をアップさせます。
こうすると自然と集中力が高まる気がするのです。
そろそろ別世界の知恵の出番かしら?
でも、お金儲けじゃないんですよねー。
お金儲けなら色々と思いつくんですけどー。
お金を儲けてその資金で人口を集めるみたいな流れが必要かしら?
この世界、基本的に食材が良いのか食事が美味しいので、食でのチートは難しいのですよねー。
チートってそういえばどんな意味でしたっけ?
不正とかインチキみたいな意味合いでした? 疑問が深まります。
もう少し正当な感じの意味合いの言葉が欲しいところですねー。
ズルをしたいわけではありませんので!
そういえば孤児院出の男の子に芋屋台やらせたら儲かってるみたいだけど……。
姫さまって本物の姫様かも知れなくて、お金いっぱい持ってそうなんですよねー。凄く浪費家な気がしています。なので今はお金要らなさそうー。
ん?
お金でもいい気がしてきました?
人材雇えばいいじゃない。
とりあえず数人ぐらいなんとかなるんじゃないかしら?
ねぇねぇ姫さまー?
ご予算いくらぐらいありますか? ゲスいカズコは気にせずに聞けちゃいますよ!
予算は正にチート級だったー。
ちょっとわかんない!
それぐらいの予算だった。
「そ~う。でも街の予算ぐらいだよ?」うの辺りで首をかしげて姫さまがいいます。
姫さまの常識が規格外でした!
いや、街作るんだからー。街の予算で十分じゃないですか?
「そうなの~?」そう思うのはあたしだけ?
次回のお話は姫さまのお金はチート級? とかになりそうです。
方向性大丈夫? 心配になってきました。
ズルはダメです! 絶対です。
ゼッタイ。ダメ。それは覚醒薬です!
□カズコの後書き□
あたしも街を目指す覚悟ができたので人前ではまだ村ですが。
心の中では街を位置付けていきます。
1日の出来事が沢山で1ページで収まらない日記になっていますね。
もっとタンタンと書くはずだったんですけどねー。
チート=不正 な感じが漂うので何か変わる言葉を探しています。
思いつかないのでチート級で濁らせています。
次候補で裏技かなぁ~? どうなんでしょうねー? 裏技! 使ってみたい言葉の一つです!!
次回から積極的に使っていきましょう! 裏技! ちょっとエロチックなひびきがありますねッ。
■注意事項■『別世界日記、仕様上の注意』より抜粋
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無意識に独り言を喋っていることが多いです。
「意識して喋る事もあります」
(心の中だけで喋っていることもあります)
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