004 『憧れのマイホームが建ちました』
■春の一月、二の日 其の三■
馬場和子です。
タダより安い物はないと言いますが、当たり前だと思います。
「マイホーム、タダで手にした、マイホーム」
あらためて一句読みましたが。
やはり俳句のセンスは無いようです。
嬉しさだけでも伝わればいいのですけどね?
具体的にどうやって家が建ったかなんですけど。
そりゃ~もうパッパッパッ! っと建ちましたよ。
パパパパパパパパパパパッパッパッとゲホゲホン。
「ゼェハ、ゼェハ」息が続きませんでした。
一呼吸ぐらいのあっという間をお伝えしたかったのですが。
実際は妖精さんがトンカン・トンカン建てる様な感じでしたけどね。
でもまぁー。気が付けばあっという間でした。
あまりに驚愕の出来事で一瞬に感じるあたしが居ました。
再び説明してみましたが全然具体的じゃなかったですねー。
もう少しだけ順序を追って、気持ちを整理してみます。
まずこの辺かな? というあたりの前に立ち。
表札のプレートを土地キープの為に捧げます。
というか撒きました。
いえ、はたから見ると投げた様に見えたことでしょうー。
すいません神様。二重の意味で謝ります。再びごめんなさい。
置こうとしたらふわ~って浮き上がって中央らしき所に向かってしまったので。
捧げたというのが近い感じです。
嘘ですけど……。
日記のタイトル変更しないとですかねー? まだ二日目なのに……。
[別世界カズコは嘘が好き!]
語呂はいいかもしれませんが、サポーターを辞めて詐欺師になる必要が出てきそうですね。
却下です!! もう一工夫、必要そうですね。のちの課題とします。
ソレはさておきです。
で。
プレートを捧げると複数の小人さん達が現れました。
「家、造んのかよ?」聞いてきたのは白い小人さんです。
ビックリ仰天です!
目や顔や身体のクリクリとした丸い愛らしさに!
この白い小人さんは他の子たちよりもヤンチャ? ヤングレな感じがします。
あたしの言うヤングレはヤンチャでグレている様です。
小人さん達はハンマーやノコギリなどの大工道具を抱えて集まってきました。
どこから現れたのでしょう!?
小人さんはベストを着ており白い子、黒い子、青、緑、黄色、紫。と色あでやかでした。
「七人だぜ全員集合!」点呼が終わったようです。
俺っち大工だぜ! って感じが凄くかわいいです。
家で飼いたいです。
まだありませんけど。
びっくりしていて答えなかったあたしに、小人さんが選択肢をくれました。
選択肢は以下の4つです。
・豪華な一軒家。中庭付き
・一軒家。別宅付き
・一軒家。風呂付
・一軒家。庭付き・ペット付き
風呂付が凄く魅力ですねー。
でも、ペット付きにします!
「ペットは小人さんがいいなぁー。ペットは庭で飼うのですよね?」
何言ってるんだ? って顔で見られました。
庭になるであろう辺りを見ました。(目をそらしました)
「ちょうどいいペットが居る」
「俺っちより強いから門番にしな!」
「俺っちは昼寝で……忙しいんだから(ボソリ)」ごまかそうとしてあっちを向いて小さく言いましたけど、昼寝がバッチリ聴こえているので台無しですよー。
いえ、強いとか要らないんで。かわいいのをください。
大きいのも要らないです。小さいくて可愛いのがいいです! たとえば手乗り小人さん。神様をマネて首をかしげてみます。
片手でも乗るかもしれません。ゆっくり静かにと右手を差し出します。
もう作業に一心不乱です。見向きもしてくれません。
そうだ!
手乗り神様とかなら尚良し! です。
振り返ります。
神様がこっちを見てにこやかにしています。
乗りますか? 手の上に?
あたしは両手をくっつけて広げ差し出してみました。
手の中を覗き込む神様ですが、乗ってはくれませんでした。
きっと小さくなれないんですねー。
勿体ないです。
残念です。
そんなやり取りを繰り広げている間に、小人さんがトンカントンカンして家が建ちました。
ちょくちょく神様の所に材料を取りに来て、喋ってる小人さんがすごく可愛いかったです。
さすがは神様ですよね。ポンポン材料を生み出していました。
どういった仕組みなのでしょうねー?
そんなこんなで完成した訳です。
一軒家 with 庭付き・ペット付き。
[ババ カズコ]の表札も完備。プレートはそのまま表札になりました。
キチンと表記もされています。
「うふふのふ♪」
でも! このデカイ置物いらないです!! 上に手を伸ばし指摘します。
え? ペット??
食事も要らなくて便利?
要りませんけど。可愛くないのでー。
魔力込めなければ動かないので置いとけばいい?
ちょっと意味が分からないです。
ここでも摩訶不思議です。
あたし成金趣味はないんですけどね?
何なんでしょうか。このでかい金の銅像は。(金なのに銅像とは何なのですかね?)
お庭にペットな巨大像。
黄金の巨像。
んー。
名前的には毎日卵でも産みそうですが、却下です。却下。
強そうではありますけどねー。
ツバメさんが来たら恵まれない人々に配ってしまいましょうかね?
そうしましょう! 解決しました。問題解決です。
無問題です。
家の中に入ります。
生活には色々と必要な物がありますからねー。
入用をメモしていかなければなのです。
広そうだなーと入ってみましたが。
ビックリです。
ここ一人で住むのです?
広すぎません?
表の銅像が住んでそうなぐらいに広くないです?
まぁ入口の扉が潜れなさそうではありますけど。
そして更にビックリなのが。
家具付きなのです。
基本的な家具が完備されてました。
一通りあります。
入った正面、目の前のリビングらしきところには。
大き目の机。椅子8脚。
暖炉もありますねー。
奥に部屋が2つ。
部屋には棚とか寝台とかもあります。
さすがに布団や枕はありませんけども。
戻って右手にはキッチンと思しき施設。
二連のかまどがあります。
スゴイですねぇー。
驚愕するあたしに神様は中で操作方法を教えてくれます。
「はい、これを触ると操作ができるようになってま~す」
先程のプレートの裏側を触ります。
ステータス表示の時の様なパネルが現れて、なんだか色々と書かれています。
[改築に必要な素材……etc]
意味がわかりません。
育てれるんですって、この家。
ゲームです?
いえ、育成ゲームみたいですどー。
素材の内容を見る限りホイホイ育たないみたいですが。
でも、ゲームみたいですね。素材さえ揃えれば拡張出来るようです。
意味わかんないですねー。
「頑張ってくださいね~」応援は受け取りますが頑張るかは答えられません!
そうそう。
白い帽子の小人さんが一人ついてくれるそうです。
やりました! 念願のペット付きです。
なんでもヤサグレた白い小人さんがこの家に住んでくれて、家を改築する時も頑張ってくれるそうです。
小人だけどコロポックルっていう妖精さんらしいです。
コロポックリではありません。
間違えると流氷の海に消えます。
それにしても。
一家族以上は住めますねコレ。色んな所をキョロキョロみて回ります。
夢だったんですよねー。何でしたっけー?
マイホーム建てる時に色々回るアレですよー。
メリーゴーランドじゃなくてー。
思い出しました! そうです! 住宅展示場巡りです。
あとで他の家も拝見しましょう。
「ふふふ♪」
庭は野菜などを植えるのが良いそうです。
野菜といえば神様は食事するの?
「神さまじゃないよ~。あえて言うなら~ヒメ?」台詞の最後で首をかしげます
神様じゃなくお姫さまですかー。イヤー神様だよね? この所業。
とりあえず当面、三食付きだそうです。
神様、もとい! 姫さまの家で食べて良いそうです。
やりました! 姫さまと三食昼寝付きです!
うん、早いうちに突っ込んでくれる人を見つけるか、姫さまを育てましょう……。
ボケてるだけなのにバカだと思われそうです。
由々《ゆゆ》しき問題なのです!
さて、お料理ぐらいは便利屋として手伝いたいと思います。
ああ、もうサポーターでしたねー。
便利なサポーターとして頑張ります!
荷物も特にありませんので、私物の一部を置いて引っ越し完了です。
□カズコの後書き□
「シー! 静かに」立てた人差し指を唇に当てて小さく言いました。
今、仕事をやり終えた白い小人さんが、いま私の手の中で寝ていますー。
起きててもかわいいですけど。寝てるともっとかわいいです。
妖精さんも夢を見るのでしょうか?
みるとしたらどんな夢なんでしょうねー?
■注意事項■『別世界日記、仕様上の注意』より抜粋
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無意識に独り言を喋っていることが多いです。
「意識して喋る事もあります」
(心の中だけで喋っていることもあります)
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