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003 『あたし! 今日からサポーターです』

■春の一月、二の日 其の二■

 馬場和子です。

 色々な職業の選択権を頂きました。

 あたしに相応しい? お似合い?

 うってつけの職業を見つけました!

[サポーター]を選択します。

 よろしいですか? と聞かれましたので[はい]を押しました。

 身体がふんわりと降ろされた気がします。

 起き上がってみましたがパンツ一枚のままでした。

 コレって必要なことがらだったのですかね?

 誰得? って感じがいなめないです。

 何も言われませんでしたが、とりあえずは服を着ましょう。

 恥ずかしいです。また脱がなきゃーとかにならない事を祈ります。

 主に神様に。


 いつのまにか服の横に初期装備っていうのが置かれていますね。

 なぜ分かるかって?

 書いてありますもん! 壁にデカデカと表記されています。

 デジタルのホワイトボードみたいな機能でしょうか?

[初期装備]


 ■マジックポーチ■

・アイテムを複数収納出来る個人専用ポーチ

・個人の魔力で作られている

・注:本人が死亡すると無くなります


 ■市民の腕輪■

・情報開示や手続きに必要専用装備

・街の出入りにも必要

・大変頑丈に作られている

・注:壊れたら修理が必要です


 よく分からない点も多くありますが。ポーチを掴んでみます。こちらの方が可愛かったので先に目を引きました。

 女性が良く持ち歩いている化粧ポーチぐらいの大きさです。

 残念ながら無地で白色をしています。

 色々触っていると身体にくっつく機能がある様でどこにでもピタリと張り付きます。ツルツルなのにくっつき虫みたいです。面白いです。

 最終的に腰にピッタリくっつけました。

 スゴイ機能ですね。どうなっているのでしょう? 摩訶不思議です。


 続いて腕輪ですね。

 こちらはゴテゴテと表面に模様が描かれています。

 あまり好きな感じじゃないですねー。

 そもそも手首用でなく腕周り用です。

 それでも大きいので男性用ですかねー?

 男性用でも大きい気がしています。


 どう考えても大きいですよね~。

 腕回り? ふくらはぎ? 太もも?

 あたしは太ももで()()()()でした。

 スカートの中に隠れますし丁度いいです。


 さてと……。


 もう何も起こりませんかねー?


 何も起こりませんねぇー。


 どうしましょうかー?

 寝台に腰を掛けて足をプラプラしています。

 イケメンがマッサージに来るような事は無さそうですねー。

 ちょっぴり残念です。


 お迎えも来ませんねー?

 勝手に出ろって感じですかね?


 ん?


 こっちでしたっけ? 寝台の右から上がりました。靴もそちらにありました。

 来た方向の扉が無くなって、反対側に扉が現れています。

 あたしこの短時間の寝相(ねぞう)でやらかしたりしてませんよね?

 靴も右側にありましたもんねー。


 不思議ですがこの扉から出ないとお話が進まないようですー。


 何のお話かって?

 もちろん神様とあたしのうふふな物語です。

 そろそろ突っ込み役が欲しくなってきました。あたしの独り言に万事対応してくれる素敵な王子様を大募集中です!


 神様、表で待ってますかねー? 行ってみましょうか。

 居た居た! ただいま戻りました。


「ただいま……かな?」


「おかえり~」


 いい笑顔で出迎えてくれました。

 どうだったか訊かれたので。服を脱ぐのが恥ずかしかったと答えたら。

 そのままでも良いのに~と言われました。


「じゃあなぜ書いた!! プンスカ」


 ご立腹のあたしを見て神様がかわいいと言ってくれました。

 あ、ほめられ慣れていませんのでご勘弁ください。

 神様には負けますよと答えておきました。戦闘力が一桁ぐらい違います。

 いえ、二桁かもしれません。

(この戦闘力とは美しさや可愛さなどの女子(りょく)バロメーターのことを指します。完敗です。神様と戦っても勝てる気がしないですからねー)


 次回からは着衣のままになるようです。


「だからなぜ書いたー」2度目なので諦め気味の突っ込みです。


 サポーターを選んだ事を伝えたら喜んでくれたようです。


 腕輪は自分の身分証明書みたいな様で、腕輪を掴むか[ステータス オープン]と叫べばステータスも表示できる様です。

 腕輪はスカートの中なので。叫ばないとダメですよね? 恥ずかしいです二重の意味で。


「ステータス オープン(ボソリ)」


 呟きでも大丈夫な様です。ホッとあまり無い胸をなでおろします。

 目の前に不透明の画面が浮き上がりました。先程と同じようなパネルです。

 大きさは両手の平を合わせた程度、さっきは両手を広げたぐらいありました。


ーーーーーーーーーーーーー

 ◼︎ステータス◼︎

【名前:ババ カズコ 種族:人族 年齢:15 カルマ:99 職業:サポーター レベル:0 】

【HP:20 SP:10 MP:10 】

【筋 力:10 】

【耐久力:10 】

【器用度:10 】

【敏 捷:10 】

【知 力:10 】

【感 性:10 】

【精 神:10 】

【魔 力:10 】

【魅 力:10 】

【 運 :10 】

【特 性:健康】

【スキル:整理整頓レベル:0 熟練度:0 】

【武器:無し 装備:マジックポーチ 】

【表記対象 パーティ フレンド ベストフレンド ラブフレンド クラン ギルド 血縁 】

ーーーーーーーーーーーーー


 なんだかわからない項目もありますねー。

 ゲームみたいでスゴイです!


 なるほど、なるほどーと見ていると30秒ぐらいで自然と消えました。

 操作を行わないと自然と閉じる仕様なのだそうです。

 任意だと[ステータス クローズ]と唱えると閉じれるそうです。


 神様がちょんちょんと二本指を下向けに付いて来るようジェスチャーするので後ろをついていきます。

 神様、後ろ髪も整えられていて綺麗です。

 良い匂いもします。

 もとい! 香りがしま~す~。

 シャンプーとかリンスは何を使ってるんでしょうね?

 使ってみたいですが高いので買った事もありません。

 それよりもいい下着を買いたいです。

 頑張ります!


「カズコのパンツは良いパンツー♪」

「可愛いぞ~!」

「可愛いぞ~!」


「勝負下着を買いたいぞ~♪」

「高いぞー!」

「高いぞー!」


 神様は建物を出ると、辺りを見渡すように(うなが)してきます。

 なんだか住む所を決めるように言われました。

 えっとー?

 村のはじっこに2つだけ家があります。

 ほんとに他には二人しかいないようですねー。

 どっちかに居候(いそうろう)すればいいです?

 個人的には神様のお家がいいですけどー。

 神様の家はやっぱり天界ですか?

 上空を見上げてみるとツンツンと指で突かれました。

 そして神様は後ろを振り返り出てきた館を指します。


 神様が住んでいるのは館でしたか。

 大きいです。間取りからして三階建ぐらいですかね?

 余ってる部屋ありませんか?


 村人受け入れように団体客も泊まれる設計らしいです。


 あたしはお一人様ですがダメなのでしょうか? つぶやいていると神様が「カズコには~家をあげる~よ?」と言ってくださいました。


「なんで疑問形なのでしょうか?」あたしも疑問形で返してみました。


「ここに根を降ろして頑張って欲しいの~」


 まぁ貰えるものは貰っておきますけど。お返しは期待しないでくださいねー。


 じゃあ、あたしも隅っこにしようかな?


 □←家           館(現在地)       家→□







                ↑

               広場

                ↓







 ・←この辺りを指差してみました。


 あっちの方~! といった感じですね。


 神様が白いプレートを手渡してくれました。

 表札みたいな大きさで大理石のようなツルツルとした手触りがします。文字は書かれていません。

 家を建てたらこれを表札にとプレゼントでしょうか?

 書くものありませんかね? [ババ カズコ]とプレートに書きたいのですが。

 

 まぁ一時的に仮押さえみたいな感じでいいのでプレートを置きに行きますか!

 地面に棒かなにかでKEEPとでも書いておきましょう。それで良しとします。

 黄色いテープが沢山あればよかったのですけどね。[KEEP OUT]でしたっけ?

 黄色いひもみたいな長いものが欲しいところですね。


 テクテクと歩く神様のうしろをテトテトとまるでペンギンの親子のようについていきます。


 当たり前ですが辺り一面、更地です。

 広場だけあるといった感じです。

 なぜか整地? されていて草がしげっていません。

 でも結構な? 相当な敷地面積だと思いますよ。どれぐらい歩きましたかね?

 そろそろ半時が過ぎましたかね?

 えっとですねー。

 こちらの時間は一時(いっとき)が10回で一刻(いっこく)です。

 体感ですが一刻は2時間ぐらいですかね? なので一時は10分ぐらいになります。

 半時は5分ぐらいですね。

 1日は10刻ぐらいです。

 最近ようやく別世界単位に慣れてきたところです。


 堀(溝)が見えてきました。あれが境界線になるのでしょうねー。

 その外側は正に放置してますといった様子です。


「土地は好きに使っていいんですか?」

「貰っていいですか?」

「面積というか広さはどれぐらい?」

「一坪ってどれぐらいでしたっけ?」

「家を建てるのに何坪あれば行けますかね?」つぶやき交じりに質問を刻みます。


「壺で家を建てるの?」不思議そうに神様が首をかしげます。


「そうなんですよー、こういっぱい壺を並べてですねー」


「なんでですん! 壺家」割れますよね? 割れちゃいます。こんな下手な突っ込みでも割れると思います。


 いっそのこと、壺っぽい家でもありなんですけどねー。住めば()()と都って言いますし。

 壺の家かーぁー。でも、住みにくそうな気がしますねー。

 滑って出られない気がします。入ったら最後の気がしてなりません。罰ゲームですか?

 壺というか王冠みたいな感じの宮殿は見た事ありますね。絵本によく出てきました。

 あの丸い部分って入れるんですかねー? 飾りでしょうか? 気になります。

 こっちの世界にもあるなら入ってみたいです。


 もう贅沢は言いません。

 住めればいいです。

 具体的には雨風が凌げればオッケーです!

 OKと左手を6の様にしてみました。

 伝わりませんでした。

 コテンと反対に首をかしげる神様です。

 お持ち帰りしたいです。

 まだ家がありませんけど……。


「えっと~?」人差し指を顔に当てる神様です。


 いちいちの仕草が似合っています。あたしもあんな風になりたいです。


「好きにして~いいのよ?」なんか~その辺・その辺りを指さします。


 自分で建てろと?

 無茶・無理・無謀ですよ???

 何を言ってるんですかー?

 無茶ぶりにも限度を超え過ぎます。そんなお金も学も持ち合わせていません!


「そりゃーねーぇー。神様にはチャッチャカ茶なのでしょうけどー?」不満をあらわにします。


「そんなことないよ~」謙遜けんそんしながらほほ笑まれました。


 なんだか違うようです。

 行けばわかるみたいな感じで振られるのですが、わかるわけがありません。

 まあ、渋々向かうと神様も付いてきてくれるのでちょっと安心です。

 取り敢えず、ホントに表札置いてキープしましょうかねー?


 ワクワクの気持ちいっぱいでつぶやきが声にでます「ここはババカズコの土地ですみたいな?」


「うふふ」否定されないのでもらえるようですねー。


 笑いが自然と(こぼ)れます。

 土地持ちですよー。土地持ち。

 大切な事なので二回言いました。

 うれしいので三回言います。土地持ち。


 大工さんの募集が必要かなー?

 さすがに便利屋で(いち)から建てた事ないですしー。

 お手伝いならありますよ? 壁塗ったりとかー。

 砂や土を運んだりとかー。

 そうか、次は材料調達が必要ですね?

 でもその前に食料調達はどうすればー?

 ご飯屋さんすらありませんけど??

 もしや、神様は食事しないので忘れてる? そんな事はないですよねー?

 他のお二方はどうなんでしょう? 居候いそうろう? ご飯のお世話になれるかな?

 疑問符ばかりが浮かぶ独り言を区切るように神様が声を掛けてきました。

 そして神様は振り返ると私を見ていいます。


「じゃあ、好きに建てて~」改めてその辺・その辺りをクルリと指さします。


 建てて~と言われましてもねぇー?


 現地に着いてみましたが、全くわからないです。

 行けば分かる=着けばわかる。と思っていたのですが……。


 行けば分かる・着けば分かる、見れば分かる。とかいう猿か格闘家のお話でしょうか?


「?」神様も不思議そうにしていますね。すいません、あまり意味も分からず使ってます。たまに使いたいだけの台詞吐くのでスルー願います。


 一先(ひとま)ず、先程の()を実施することにします。

 先のことは後で考えましょうー。

 あとは野となれ華となれ~♪

 花咲かじいさんみたいなノリでプレートを撒きます……一つしかありませんけどねー。

 よし! 取り敢えずキープオッケー!


 じゃない!


 全然オッケーっくない。

 なにこれ!?

 なにこれー!?

 なにこれ~???


 えっと~。

 そこら辺に表札をまきました……罰当たりにも……投げました。

 神様の前で嘘はいけませんね。言えませんものねー。


 家が出来ました。

 意味不明です。

 意味不明ですよねー。

 あたしも何言ってるのか分かりません。

 魔法ですか?

 魔法ですね。ハイ。

 神様ですものねー。チャッチャカ茶でした。


「違うよ~」


 違いました? チャッチャカ茶というのはですねー。間に合わせてチャチャチャといれたお茶の事でそれぐらい簡単に実行できる時に使います。


「違うのよ~」


 何が違うんでしょう? 説明下手だったでしょうか?


「違うの~。でも~魔法ってかいしゃくでもいいよ~」


 何じゃそりゃ?

 さすがは神様です。サスガ摩訶不思議。いえ魔界不思議です。

 でもいいの? 一軒家だよー?

 見事に一軒家だよっ!!

 憧れのマイホームが目の前に。

 家賃いくらなんだろ?

 気合い入れて仕事しないとですねー。


 タダでした。

 ロハ? 無料?

 何って言ったら良いんですかね? こういうの……。

 棚からぼた餅? プレートから家持いえもち??

 神様ありがとうございます。これであたしも立派な? 家持です。

 名前をあらためたばかりですが、名前みたいですねッ。家持カズコ。


 所謂いわゆる、憧れのマイホームですが先着無料で貰えました。

 さすがは神様、太っ腹。

 スレンダーですけどもねッ。

□カズコの後書き□


 驚いた、

 タダで土地持ち、

 家も持ち。


 お粗末さまです。



■注意事項■『別世界日記、仕様上の注意』より抜粋

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 無意識に独り言を喋っていることが多いです。

「意識して喋る事もあります」

(心の中だけで喋っていることもあります)

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