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028 『姫さまは恋バナがお好き』

■春の一月、七の日 其の十一■


 馬場和子です。

 お酒は15歳まで我慢します!

 急展開で恋バナに突入しましたね。姫さまのご要望かも? 

 いや~満腹、満足です。

 非常においしゅうございました。


 食いしん坊のあたしですが、実は余り量を食べる事が出来ません。

 14歳、人並みの許容量です。マジックポーチのようには食べれません。決して。

 お酒も15歳までは飲まないと決めています。というか成人が15歳なので当たり前です。

 姫さまは赤ワインを飲んでいます。そして、ワイン越しに二人を見て楽しそうです。

 うなぎ兄さんはホップですね。泡のでる苦い奴です。良く飲めますよね。大人の人ってすごいと思います。

 サイカ姐はカクテルグラスを何だか咥えるようにして、ずっとチビチビと飲んでいる振りをして時間を稼いでいます。


 あたしが食べ終わるまでの間、誰も一言もしゃべってないじゃないですか?

 知ってますか、マグロは泳がないと呼吸ができないんですよ? カズコは会話が無いと生きていけないんですよ?


「さぁ! 会話プリーズ」


「いや、プリーズといわれても……」真面目か! 思わず突っ込みをしたくなるうなぎ兄さんです。


「カズコはどんな()()が好きなの?」


「そうですねぇ~男と女の友情とか、ふわわな恋愛事情とかどうでしょう?」


「そうね~そうね~恋愛って素敵ね~そうは思わない? サイカ?」


「ぇっ、ぁっ、はい……思います」


「スピリアルさんはどうです?」


「えっ? はぁ・・・恋愛ですか。ちょっとしている暇がありませんでしたね」


「今までにそれらしい~出会いが無かったって事かしら~?」姫さま切り込みますね。


「ええ、そうですねぇ。気が付かなかっただけなのかもですが、そういった出会いを感じたことはなかったですし。余力というか余裕がなかった気がしています」


「そうなのね~じゃあ~ゆとりある生活が出来たらいいわねぇ~」


「ええ、そうですね。頑張りたいと思います」


「サイカはどうなの~? そのあたり~」


「ぇっ、私ですか頑張りたいと思います。……一緒に(ボソリ)」


「あ~いいわ~これからが楽しみね~」


「姫さまにはあたしが居ますからね?」


「そうね~ふふ♪」


「今日もあたしと寝ましょうね。姫さま!」


「いいわよ~スピリアルも一緒に泊まるわよね?」


「えっと、一応その日泊まりの宿で確保が……」


「それはキャンセルね~親睦を深めましょう~」


「ああ、はい……」


「そういうわけだから~カズコ~部屋を取ってきてくれる~?」


「かしこまりました! 姫さま!」


 あたしは隣の簡易宿に駆け込みます。冒険者ギルドの隣は素朴な宿屋になっているのです。

 そして何よりも、ここの宿屋は二人部屋しかありません! 要するに! あたしと姫さまは同じ部屋になるのです! まぁ、実は確定などしないのですがね、でもそれでいいのです!


 ただいま戻りました姫さま。無事、お隣にてお部屋を二つ確保してきました。

「姫さまが流石はカズコね~」と褒めてくださいました。あたしの意思も伝わったようで何よりです。

 しかしながら、残念なことに一部屋、ダブルベッドという宿が無いのです。非常に残念でなりません。

 あたしはくっ付けますけどね。二つをピッタリと!


 お食事も済んだようなので、甘味でも頼んで食べながら今後の事でも話しますか?

 姫さまがちょっと残念そうです。姫さま明日もありますよ。

 わかっていただけたようです。


 では、甘味を頼みましょう。


「甘いものなど、今日は何かありますか?」流石にメロンはありませんでした。時期が早すぎますものね。


 干した果実がいくつか出てきました。黄色やら小さい赤いの紫のやらです。酸味が少しありますがほのかに甘くておいしいですよ。姫さまもアーン♪ あたしは木のスプーンに果実を1つ乗せて姫さまの口元へ運びます。


「ほら、サイカ姐もアーンしてもいいんですよ?」


「あーん」私にじゃなくですね!


 ほら自然な流れで姫さまがスピリアルさんにしちゃったじゃないですかぁ!! あたしのアーンを奪われました!

 しかし、さすがはです。姫さま。ナイスサポートです。


「えっと~あーん?」うなぎ兄さんがサイカ姐にアーンを差し出しました。グッジョブです姫さま! グッジョブ!


 照れながらもどうにか受け取れたようです。良かったですねサイカ姐。


ーーーーーーーーー

あたし→姫さま

↑     ↓

サイカ←スピリアル

ーーーーーーーーー


「姫さま、姫さま! 同時にアーンしましょう」


「はい」「「ア~ン♪」」


「ほら、二人も~」さすがに二人とも(うつむ)いてしませんでした。もう少しだったのですがね? うんうんと姫さまも頷いています。


「さてと、明日なんですけどね」


 買い物をして戻る事、馬車に乗り合わせれるので、来られるならば明日一緒に戻りたいことを伝えます。うなぎ兄さんは快く了承をしてくださり、仲間に伝達しに向かいました。


「お宿のキャンセルもしてくてくださいね」ぐふふ。


 大人の時間になる前に決める事、決めておきましょうね。

 おっと、お酒の時間になってました。大人の時間は既に始まっていたのですね。


 さっさとお宿に行かねば、姫さま、朝風呂行きますからね。

 ちゃんと起きてくださいよ。起きないとカズコも大人の時間ですからね!

 その後は買い出しをして、出来ればお昼ごろには出発して、向こうに明日中に到着ですよ。


 スピリアルさんが戻ってくるのを待ってあたし達はお宿に向かいます。

□カズコの後書き□


姫さまの悪乗りに付き合いました。

いえ、あたしも悪乗りました。


■目標レベルと現在の数値■

 総人口:19

 総人口レベル:48

 次 回 目 標:62

 最 終 目 標:65534


 正直に言います!

 悪ノリをワイルドなノリだと思っていました……ウソです。

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