022 『アシュリーは突然に「なのよー!」』
■春の一月、七の日 其の五■
馬場和子です。
始まりの街に始めての? 来訪者が現れました。
なんなのでしょうか? このチンチクリンは……。
さてさて、姫さまとあたしは都市に買い出しに。
おば……アイスさんは魔物をしばきに。
スペインおじいさんは錬金術でアイテムを選択していました。
すると突然「なのよー」「なのよー」と謎の物が流れ着きました。
あたしたちは馬車に荷物を積み込み出発しようとしていました。
すると姫さまが「誰か~来た?」と首をかしげてきました。
何のことでしょうか?
お客様です? どこから? 誰宛てに?
姫さまにもわからないらしく。再度、聞き直すと誰かがこの街に来訪しているとの事。
来訪って何なのでしょうか?
姫さまは少し待っててほしいといい、始まりの館に入っていきました。
待っていても苦手なサイカ姐と二人っきりなので、あたしも姫さまを追いかけます。
どうしてサイカ姐も付いてくるんでしょう? できるだけ二人っきりにしていただきたいものです。
「あれれ~みんなきちゃったの~?」ええ、姫さま一人だと心配ですのでー。
「そんなことないよ~?」
「えっとー姫さま? 誰が来てるんです?」
「新しい住人~? ほんとに~希望者なのかしら?」
なんでしょう姫さまの眉間にしわが寄っています! いけません!!
「姫さま~しわになる~ぅ」あたしは眉間のしわを人差し指と親指で丁寧に伸ばします。
「こそばいよ?」首をかしげてあたしの指から逃れる姫さまです。
それで何が起こっているのです?
「ん~。部屋にだれかはいってるみたいなの~」
「部屋って? 人生リセットする。あの部屋です?」
「そう、あの部屋~」
喜ばしいことじゃないですかー。また一人、住民が増えるのですね。でも、どんな人で何者なのでしょうね?
「人なのかなぁ~?」またまたー何をいいだしているんでしょう姫さま、そういうボケはあたしの役目ですよー取らないでくださいね。
人じゃないってことはモンスターか何かです? たしか魔物などは街には入れないって言ってませんでしたっけ? 理由とか条件など詳しく聞いてませんけども。
「ん~。この街には住民以外は入れないのだけれど~。例の通用門以外は~」
ということは、あそこからは入りたい放題なのです? でも入っちゃったら。あれ? 人生リセットせずに通れるのです?
姫さまに質問しましたが、やはり二つ目の扉である始まりの館への入り口は人生リセット後しか現れない仕組みのようです。ということは望まなければ引き返せばいいし、ん? 引き返せるのかな?
まさか入ったは最後でられないってことはないですよね?
どんな人間ホイホイなのよって思いました。それこそ最初にあたしが懸念していた食べられるお店ですね、もし、そうなると……。
「カズコ~くるよ」
「えっと何が!?」
「人生リセット~終わったみたい」なんで分かるのでしょうか?
姫さまはここの特異点の所有者なので、あらましの伝達事項が通知されてくるのだそうです。
あたしたちは扉の前で来訪者が現れるのをジッと待っています。
扉が開きました「なのよー!」大きな声をあげて小さな物体が通り過ぎていきました。
え? なに? なにがどうして、どこいった?
なんらかの物体が『ビュー』っと飛んで通り過ぎました。
え? どこいったの??
「まてまてーい!」すぐさま追いかけます。姫さまも後ろからやってきます。ついでにサイカ姐も。
飛んで行った羽の生えてる物体が館の出口の扉にぶつかって『どでん。ひらひらひら、どちゃ』落ちました。
扉から出ようとしたのか、ぶつかった挙句に床に落下して転げまわっています。
「痛いのよー!」「痛いのよー!」そりゃー痛いでしょうとも。というか喋れるんですね?
姫さまがやさしく抱き上げました。
「ガルルル!」そこはあたしのポジションです! 姫さまに抱き上げられた何かは姫さまの谷間で痛みを取り除こうと体全体をこすりつけいています。
「幸せなのよー!」そんなことは聞いていません! 姫さまから物体をとりあげ、あたしが抱えます。
ごしごしごし、あたしにも同じように体をこすりつけてきます。
「幸せになるのよー!」ん? 殺意が沸いたのは気のせいです? 物体はトンボみたいな羽が合計4枚生えています。体は人間状ですが非常に小さいです。両掌ぐらいで片手でも乗ります。
透明の服を着ていますのでほぼ真っ裸です。描写事細かく書いてしまったら日記といえどもR15判定待ったなしです! 何を言ってるのかあたし自身よくわからないです。裸に驚いて錯乱しているのだと思います。スミマセン。あと、女性のようです。
「痛かったのよー」あたしに体をゴロゴロとこすりつけます。
なんなのでしょう? えっとー「あなたは何?」
「私はアシュリーなのよー!」いや名前じゃなくて! 何か聞いてます。
「何? なんなのよー!」えっとーだめだこりゃ。姫さまどう思います?
「かわいいようせいさんね~」だめだこりゃー。そんなこと聞いていませんけど……え? 妖精?? この子、妖精なんです?
「この子~ピクシーかも?」首をかしげる姫さまです。
「フィギュアか何かですか?」精巧に出来たフィギュアが丁度こんな感じですねー。動くフィギュアと言われても納得します。買うと高そうです!
「ピクシーなのよー!」なのよーしか言えないのーこの子!?
「つおいのよー!」まぁいいです。で、ピクシーって何ですか? 大方の予想はついてますけど聞いておきます。
「フィギュアが何かは~分からないけど~フェアリーという種族で~妖精名はピクシー? この子ぐらいの大きさで~。羽があって~飛びます~」姫さま半分以降は説明になってませんよ? 見たまんまです! そして多方向からピクシーとやらを見るのに夢中な姫さまが居ます。裸がそんなに気になりますか?
そして、会話成り立つ人がいない! ダメ元でサイカ姐? 振り向くとなんでしょうか? 祈ってますね。
ここにきてまたもや神様疑惑です?
えっとーピクシーは幸運をもたらす妖精と呼ばれていて非常に希少価値が高いのだそうです。だからって祈ります? 神様じゃないんですよね?
「なのよー!」小さい手で指さしてきます「何よー!」対抗しておきます。ぶっちゃけライバルの気がします! 負けません!
でも「ちょっと頭が痛くなるので黙ってもらってもいいですか?」
「いいのよー」あれ? 意外に素直だったし。
とりあえず意思の疎通はとれるようですね。見た目もかわいいですし。
「姫さまこの子、あたしの家で飼っていいですか?」
「ずる~いカズコ! あたしもほしいかもー!」姫さま、語尾の口調がうつってますよ。
あたしの手からすり抜けるとアシュリーという名のピクシーがふわふわと飛び始めました。
「アシュリ~ちゃん? どうしてここに来たの~?」はやくもちゃん付けですか。ちゃん付けにうれしかったのか、姫さまの周りをグルグル回り始めます。
「なんかねーツンツンしたのがあったのよー」ツンツン? 何のことでしょうか?
「ビンビンいっぱい建ってたのよー」ボーリングのピンみたいなことでしょうか?
「もうすこし詳しくお願いします」軽く頭を下げて頼むことにしました。
「えっとねー」
「なんかねーおもしろそうなのよー!」
「きてみたのよー!」
「わーって行ったら」
「バーンってなって」
「ん~ってなって」
「おお!ってなって」
「バタンって入ったのよー!」
「正直、ちょっとよくわかんないです……」このような事柄を意味不明といいます。
または頓珍漢です。
あたしは今も子供ですけど、もっと小さい頃はトン・チン・カンは何かゲームの事だと思っていました。
そしてこのような発言を支離滅裂といいます。
個人的にはほぼ丸見えなので[尻めくれてる]と思っています。
ほんと支離滅裂ですね。
「あれかな~? 建物に行こうとして~ココから入ったって事~?」姫さまがどうにか要約します。スゴイ通訳力を発揮しましたね。
「なのよー!!」弾けんばかりの笑顔で答えてくれました。というか本当に何か弾けてますね。金粉みたいな粉が舞い散りました。
「カ、カズコ! ピクシー粉だぞ!!」え? なにそれ?? おいしいの?? ちょっとピクシー糞って聞こえたので、味の想像したくないです……見た感じピクシー菌。すごく繁殖しそうです。
「バカ、バカ、集めたら大金になるんだぞ!」勝手にすればいいですけどー。拾い集めるサイカ姐です。
「バカじゃありませんババです、お間違え無きように!」
『フヒョー!』気持ち悪い奇声を発しながら集め回るサイカ姐です。ちょっとはしたない気がします。
「撒くのよー!」面白がって飛び回るピクシーです。サービス精神もあるのね。
「ところでーアシュリーちゃん? でいいのかな?」
「なのよー!!」あたしに[正解!]と指を向けてきます。
「[最初からやり直し]みたいな事を言われたと思うのですけど……」
「したのよー」
「そうなんですかー。よく操作できましたねっ」
「魔法使いなのよー」話飛んでます。ピクシーだけに……。
それと、また後衛職が増えてますけど?
□カズコの後書き□
唐突の来訪者が現れ出発の出鼻をくじかれました。
何者なんでしょうね?
■目標レベルと現在の数値■
総人口:19
総人口レベル:48
次 回 目 標:62
最 終 目 標:65534
正直に言います!
前倒しで来訪させました……陰謀です。




