放課後の教室2
「んー…ここは?」
目を開けると少し暖かいものの上にいた大きくてどこか懐かしい。どこかで感じたことのある暖かさに私は思わず安心する。
「おっ。目が覚めたか。」
落ち着いた声にふさふさな黒髪少し毛先がカールしているくせっ毛が顔にあたりすこしむずがゆい。
「んーおはよ??」
私は寝ぼけたままゆっくりと意識を浮上させる。
そして次の瞬間、
「えー!!!ちょっと、なんで私りゅうのうえにいるの!?」
私はようやく自覚した。今龍の背中の上にいることに。。。つまりいま私は、りゅうにおぶられてると。
「ちょ…あんまり暴れるなよ。落として怪我でもされたらシャレになんねぇーから。」
りゅうは少し困ったようにわらってそう答えた。
「あ…ごめん。私重くない?」
私はおとなしくりゅうの背中に体を預けた。
「んーまぁ重くなったんじゃなね?」
りゅうはそう言って笑っている。まるでイタズラをする子供のようだ。
「りゅうのばーか。」
私はそう言ってりゅうの背中に顔を隠した。
「ごめんってwじょーだん。あの時よりもよっぽどこっちの方がいいよ、全然。。」
りゅうはそう言ってまた笑って私に微笑んだ。
「ごめんね。。心配かけて。」
私は心の中でそういいながら、ずっとずっと顔をりゅうの背中にうずめていた。今の顔をみたらりゅうはなんていうだろう?
きっとこういうに違いない。もーそんな顔するな俺がそばにいてやるからと…そして私の涙を拭ってまた笑うのだろう。悲しみを含んだその顔で。。
「わかってるから、もう少し寝ていていいよ?」
りゅうはそんな私の感情を察っしたようにゆっくりと私の頭をなでた。
「うん…ありがと。」
そして私はまた深い深い夢の中へ落ちていく。
あの日、私とりゅうの人生を変えたあの日へと。。