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取材という名の探偵ごっこ  作者: チョコパン
高校2年生 8月
43/50

合宿一日目 後半

自分の部屋が自殺事件の現場だと知った2人は顔を合わせた。


((なんでこの部屋避けなかったの!?))


従業員が嫌な顔をしていたので札のことは知っていたのだろう。なのになぜ二人をこの部屋に入れたのか不思議だった。


「実は予約される際に安いからという理由で入られたのですよ。ええ、予約担当の者が断りを促そうとしたらしいのですが、『解決するかもしれませんよ?』と申しておりましたので」


(そんだけ!?)

比呂斗はびっくりしていた。さすがに安くで、合宿に参加できるのは不思議に思っていたがこんな罠が潜んでいたとは思っていなかった。さらに予約したのは水泳部部長だろう。


「では他言無用ですが、あなたたちだけに事件の情報を教えますね」

そういって従業員は2人に説明を始めた。



情報をまとめると

1.自殺事件があったのは今年の3月ごろ。

2.部屋には1人しかいなかった。

3.その自殺者の友達も周りの部屋に泊まっていた。

4.遺書等はなかった。

5.いじめ等の情報はなかった。

6.死因は首吊りによる窒息死


の6つだった。情報をもらったところで比呂斗はあることに気づいた。

(なんか、俺達が解決する流れになってない?)


「3月か~」

十六夜は思ったより期間が短く嫌そうな顔をしている。


「とりあえず、夜中は部屋を変えましょうか?」

従業員が粋な働きかけをみせてくれたが、比呂斗は断った。

「助っ人の身、あまり迷惑は掛けられませんので」

と言って2人は食堂へ向かった。


食事が終わり、2人に先ほどの内容を話した。すると気を使ってくれたのか練習での撮影は比呂斗と十六夜を除いて取り組むことになった。水泳部部長もそれに了承してくれた。比呂斗と十六夜は水泳部の泳ぎを見ながら考えて、いよいよ問題の夜が訪れた。


夕食、お風呂の時間が過ぎ時間は23時、比呂斗が試しに扉を開けようとしたら開かなかった。

「きた・・・」

それをきいた十六夜がため息を吐いた。精神的に少し無理をしている。

窓を開けても開かない。トイレは開くようで比呂斗はホッとした。

「ヒントはこの中にありそうだけど」

十六夜は部屋の周りをみた。聞いたところによると吊らされているライトにロープをつけてから首を吊ったらしい。その影響かこの部屋にはライトが埋め込まれている。

「ライトもないし、手掛かりが何もないね」

部活中に考えた結果は友人がいた周りの部屋がいると思って、休み時間に探してもらった。だが得られたものは何もなかった。だが・・・



「大丈夫かな~」

丁度そのころ智と瑠衣は2人を心配していた。

「どう考えても直接挑もうとしているし」

智なら部屋を変えると思っていた。そして調べるのは安全そうな昼。それが最善だということも。

不安になっているとなにか違和感が襲ってきた。智はなぜか冷蔵庫の下をみる。

「どうしたの?」

瑠衣が聞いて、ともに冷蔵庫の下を見つめた。

智はだんだん気になっていて冷蔵庫の下を覗いた。すると手紙が落ちていた。

「さっきまではなかったのに・・・」

そして智は手紙を開いて見た。

「げっ・・・」

智の驚きに瑠衣は気になって見た。だがその内容に瑠衣も驚いた。

「これ、自殺事件の遺書じゃ」

内容に気付いた2人はすぐに部屋からでて比呂斗に教えようとした、だが扉は開かず、閉じ込められた状況になった。



智が手紙を見つけた瞬間、比呂斗と十六夜に重い空気が襲った。

「なに・・・ひっ!」

十六夜は部屋の中央をみたさきほどまでなかったつるされたライトがあった。

「なっ!」

比呂斗はテレビを見るとノイズが入り、いきなり男の子が映し出された。

「あ・・・や・・っ・・・と、いきなりでてきてすみません」

だんだんとノイズがなくなって鮮明に映し出された。最初は驚いた比呂斗と十六夜もこの人が首を吊った人だと認識すると解決すべく落ち着いてきた。


「君が?」

その質問だけでテレビの中の少年が頷いた。

「いえもうすぐ終わりますよ。やっとみつかったので」

「みつかった?」

「遺書がみつかりました」

遺書?遺書は見つかっていないという話を聞いた。トリガーは遺書だったのだろう。

「私たちは見つけてないけど」

「見つけてくれたのは向かい側の人たちです」

それをきいて驚いた。

「ナイス2人とも」

これで一安心。

「でもどうしてこんなことを?」

十六夜が少年に聞いた。

「ただ、見つけて欲しかった。それだけですよ。警察の方の調査が不完全で私の手紙がみつからず、丁度きたこの機会を逃したくなかった」

それを聞いて十六夜は少し納得したが、巻き込まれて完全ではない。

「なんで俺達を閉じ込めたりしたんだ?場所は違ったんだからそっちを閉じ込めた方がよかったんじゃ?」

比呂斗はなんで俺達なんだというより、あっちを閉じ込めなかったことを聞きたかった。

「それは私がここで死んだからです。そして手紙の正確な位置はわからなかった。そして手紙を探すために力を使ったら閉じ込められる形になりました。そして見つかったのは今日の午前、そして場所があまりにも見つかりにくい場所だったので少し移動させました。場所はテレビの裏でした。では、ご迷惑おかけしました。」

そして消えていった。そして重い空気が解除されて扉も開いた。その瞬間に智が入ってきて手紙を見せてきた。

その中には


『もういやだ。こんな部活。体罰は日常茶飯事。なにかあるだけで俺を殴ってくる。部活を休んだ日には家までくるし、今回だって休んだらどうなるか・・・だから俺は自殺する。そしてこの部活と部員たち、そして顧問の人生を狂わせてやる』


と書かれていた。その手紙を読んで先ほどあった閉じ込めたり、ライトやロープ、重い空気などが出現したことに納得がいった。比呂斗と十六夜の前では丁寧だったが、その幽霊には恨みしかなかった。それを理解した十六夜はゾッとした。悪霊と一歩手前の幽霊に。



その後、従業員に手紙を渡した後、感謝のしるしにとドリンク&お土産一つ無料券をもらった。

「ありがとうございます。おかげで不安要素が一つ減りました。この券は内緒でお願いします」

さらにエレベーターまで迎えてくれた。



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