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取材という名の探偵ごっこ  作者: チョコパン
高校1年生 6月
25/50

新聞部と水泳部

 比呂斗達新聞部は5月の新聞が終わり6月に入っていた。依頼が来ないので比呂斗達は宿題をすることにした。


「宿題面倒だな~」


智はいやいやながらもワークを開いて解いていく。だが、ペンは全然進んでいなかった。


「このぐらい解けないと赤点取るわよ」


瑠衣の言葉にぐさっと刺さったように智は前に倒れこむ。


「「終わった~」」


比呂斗と十六夜は同時にペンを置いた。


「な!早すぎだろ」


みんなそれぞれ出されている宿題は違うが量では一緒ぐらいだった。


「授業中に少し終わらせてそのまま休み時間も解いてたからな」


十六夜も同じなようだった。それをみた瑠衣は十六夜に助けを求めた。


「十六夜ちゃん。宿題手伝って~」


瑠衣は十六夜に上目遣いで頼んでいる。十六夜は微笑みながら答えた。


「わかったy・・・・」


_____コンコン


扉がノックされた。比呂斗が許可を出すとゆっくりと扉が開く。


「ちょっと頼みたいことがあるんだけど」


入ってきた女子は比呂斗よりも身長が高く、黒髪の長髪、顔や立ち振る舞いは少し凛々しかった。


「頼みたいことはなんですか?」


比呂斗が聞くと依頼にきた女子は少し顔をうつむいた。


「私、水泳部部長なんだけど。人手が足りなくてプール掃除を手伝って欲しいのよ」


それを聞いた途端、十六夜は微笑み、他3人は眉毛が少し動いた。そして3人はアイコンタクトを取った。


「すまな・・・・・」


「はい、わかりました。手伝いましょう」


比呂斗が言い切る前に十六夜が先に答えてしまった。もちろん逆の答えを。


「ありがとう。おそらく6月下旬に頼むと思うから空けといてね」


「わ、わかりました」


しぶしぶ比呂斗は承諾した。水泳部部長さんが出ると比呂斗は十六夜に受けた理由を聞いた。


「依頼は受けたほうがいいでしょ?恩を売っておくことに損はないよ」


恐ろしい考えだ。と比呂斗は思った。


6月下旬になり水泳部部長さんが部室にきた。


「ちゃんと空けといた?」


来たか。と思い比呂斗はため息をつく。ゆっくりと立つと比呂斗達は水泳部の部室に行く。すると水泳部が男女合わせて8人いた。


「まずは体操服に着替えて」


俺達はそれぞれ分かれて体操服に着替える。そして外に出ると十六夜たちも体操服で出てきた。はじめて見た十六夜の体操服姿に見惚れ数秒間静止していた。


「かわい・・・・ヴッ」


言い切る前に隣の瑠衣が比呂斗を睨んでいた。その鋭さに比呂斗は目を背けた。



「さて、早速やってもらうのはプールの底をブラシで磨いて欲しい。部員全員でやるが広くてな」


と指示を出しブラシを一本一本新聞部に渡す。早く終わらせたい比呂斗はすぐに取り掛かった。


______ごしごし


水泳部員や新聞部も黙々と作業をする。


「静か過ぎないか?」


智が比呂斗に近づき小声で話した。比呂斗は水泳部員をみるとすぐにわかった。


「それはあれだ」


比呂斗は智に水泳部部長をみるようにいった。そして水泳部部長をみた智は「あ~」といって納得した。その光景はプールサイドで目をギラギラと輝かせて少し怖い姿だった。それに部員達が怖がり、しゃべることができないのだろう。ほぼ牢獄にいるような状態で作業は進んでいた。ブラシにプールサイドの草むしりなど。終わるころには比呂斗は汗だくになっていた。


「やばい、もう無理」


弱音を吐くと元気よく智が近づいてきた。智は全く汗を掻いていなく息も上がっていなかった。


「本当比呂斗体力無いな」


智は笑いながら皮肉なことを言う。


「仕方がない。なぜか体力は全然伸びんのだ」


言い訳のように聞こえるが本当のことだった。比呂斗は中学のころ部活をしていたが1年ほど経つと足は速くなったのだが持久力が全く変わらなかった。そのせいでなかなかアピールできず試合にはあまり出れなかった。


「ならチャリをできるだけやめてほとんど徒歩にしてみれば少しは増えると思うぞ。なによりも習慣付けることが大事だからな」


 その提案に乗ってみることにした。比呂斗は本やゲームを買いにいくのはほとんどチャリで行っていた。そして距離も少しあるのでつくだろうと思った。


「わかった。できるだけがんばってみるよ」


賛成すると智は笑顔で「おう」と答えた。



水泳部の手伝いが終わり智以外は机でぐったりとしていた。


「まさかこんな疲れるなんて」


瑠衣までもが机に頭をつけて寝る態勢に入っている。もちろん比呂斗はもう寝ていた。



「ほんとに気持ちよさそうに寝るわね~」


瑠衣が欠伸をして寝ようとした瞬間、部室の扉が開いた。


「すまんが、後一つ相談があるのだが」


水泳部部長が入ってきて、瑠衣は知らない振りをして寝ることにした。


「すみませんが、寝てしまっているので僕達二人でよければ相談に乗りますが」


比呂斗と瑠衣が寝ているので相談に乗れるのは十六夜と智の2人だった。


「2人でいいわよ。逆に人数は少ないほうがいいかも」


その発言に智は首を傾げた。そして水泳部部長さんはなぜかもじもじしている。


「それで相談っていうのは、なんか私・・・部員のみんなに怖がられていると思うのよ」


「はぁ、そうですか」


智は反応に困ってしまった。


(なんて答えればいいんだ。怖いっていったらボコボコにされそう)


そんなことを思っていると十六夜が質問した。


「でもなんでそんなことを?」


「いやぁそれが、前に部員に後ろから声掛けたら『ひぃ』って一瞬言ったのよ。気付いてない振りして乗り越えたけど」


 智は原因がわかっていた。それは掃除途中で比呂斗がいっていた時の監視している部長さんの姿だろう。現に智も少し怖がっていた。そのことをそう説明すればいいのか智にはわからなかった。


「それはおそらく集中してる顔が少し怖いんですよ」


(睦月ちゃんそれ言っちゃう~~~~~~!?)


智は十六夜がいきなり言ったのに驚いた。そして今後の学校生活が終わりを迎えたかとおもった。


「そう・・・それでどのくらい怖いの?」


部長さんが軽くショックを受けているところに十六夜はさらに追い打ちを掛けた。


「みてた感じ牢獄みたいでした」


(終わった。学校生活が・・・)


智は軽く放心状態になっていたが十六夜はこれまでのことをカバーするように部長さんを励ます。


「大丈夫ですよ。人の顔は集中すると顔が怖くなるものです」


「でも~」と十六夜に泣きつくような眼差しを向けている。それをみていると智は部長さんの印象が変わった気がした。


「第一印象を変えるのは難しいですが、いつも笑顔や素の部長さんを見せていたら周りも気付くはずですよ」


十六夜の励ましのおかげで部長さんは機嫌を取り戻したようだ。


「よし、ならがんばるわ。ありがと」


お礼を告げた後部長さんは部室を出て行った。そして智は十六夜になんであんな発言をしたのか聞いてきた。


「それは部長さんがそこまで怖い性格じゃないことはみてればわかったからね。それと部長さんは水泳部副部長さんとリア充してるから今後のことは大丈夫だと思っただけだよ」


何でそんな情報を。と智は思っていたがそのことの疑問をぶつけてみた。


「部長さんとは今回がはじめての付き合いじゃないの?なんでそんな情報を?」


「いや、丁度みたことだけど。部長さんが副部長さんと話しているときだけ牢獄みたいな恐怖がなかったからね。そして1年生の部員に聞いてみたら付き合っているって知ったの」


十六夜の鋭さに智は隠しごとはしないほうがいいと思った。


「ふふっ、橘くん。彼女を落とすのは困難だよ?」


智は微かにみていた瑠衣の寝顔からすぐに視線を逸らした。

そういって十六夜は比呂斗達を起こした。


(なんでバレた・・・・睦月ちゃんって比呂斗より賢いんじゃないのか)


学園もので台詞以外のことを書くことが異世界物と比べて難しい気がする

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