部活動紹介の記事獲得 前編
日常回ですが前半は少しシリアスになってます
「そんなことがあったのか」
比呂斗は連休が終わると放課後に校長室に訪れていた。
そして比呂斗は学校の七不思議についてのことをあらかた話した。すると校長の顔が少し青ざめた。
「やっぱり校長先生は知っているのですね」
あぁ、といってその当時のことを話したのだが、雫の話とは少し違った。雨の話ではなくその担任の話だった。
担任の先生をAさんとしよう。
Aさんはある日、雨から相談を受けた。それはいじめの相談だった。だがAさんは対処する方法を知らなかった。だから答えてしまった。
「無視すればいい」と
Aさんは信用が減ることはわかっていた。だが、いじめのポスターや撲滅のプリントをみてもいい対処法とはいえるものがあまりなかった。
Aさんは対処法を自分でみつけることにし、それぞれ悪い点を挙げていった。
1.生徒を呼び出して説教してもそのことを糧にしてくる可能性がある
2.言葉だけでも解決はしない
3.アンケートを出しても答える人はいないだろう
4.自分の評価を考えてはいけない
4つの点を踏まえて考えたが結局いじめをとめることはできなかった。その後さらにいじめが悪化していることに気付いた。自分のせいだと責めていたAさんだがある手を考えた。
(そうだ、せめて辛くない場所を用意できたら)
早速行動に移したAさんは生徒から評価の高い先生Bさんに協力を求めて雨の事情を説明した。
だがそれも失敗に終わった。
その先生は生徒からの評判は高いのだが、その生徒は雨をいじめていた生徒たちからで雨の票は入っていない。それゆえに、雨を利用しさらに評価を上げようと考えていたのだ。そして雨にわいせつ行為をはたらいた。過ちに気付いたAさんはすぐに雨とBさんのいる教室に走った。だが着くころにはBさんしかいなかった。Bさんはにやっと笑いAさんに言った。
「遅かったな。もうトイレのほうに向かったぞ?」
次になにが起こるのか知ったような口ぶりで話しかけ次には大笑いをした。
すぐに思い当たるトイレにいくと、いじめられている雨がいた。すぐにいじめを止め、雨を慰めようとするがもう遅かった。
「嘘つき!無視してもだめだったじゃない。私、もう・・・この学校に通いたくも見たくもない」
そして泣きながら遠くへ走っていった。
「俺が遅かったばっかりに…くそ、なんで」
Aさんの精神と身体はそこで一気に崩れた。
その後、雨の証言によりBさんは逮捕されることになったのだが、Bさんの嘘の証言と他の生徒の証言により、Aさんも共犯として扱われた。だがもう放心状態が続いたAさんは病院に入院することになった。そして今でも入院しているらしい。
「それはひどい話ですね」
ここ数日でたくさんの重い話を聞いてきた比呂斗はこの学校があまり信じることができなかった。
「その責任をとり校長が辞任し、私がここに来たのだよ」
すると比呂斗はあることを校長に聞いた。
「もし、いまいじめがあったらどうしますか?」
すると校長は少し笑った。
「私の目で見れる範囲は限られている。生徒の目でしか見つけられなさそうだからな。そのときは比呂斗くん、君に見つけてもらうよ。これからそういう活動も増やしていくんだろう?」
すべてお見通しだったのか、比呂斗は少し笑って答えた。
「これは、困りましたね」
校長との対談が終わった比呂斗は部室に行った。
「今月は部活動の紹介の新聞を作りたいと思います!」
十六夜が勢いよく言うと2人は押し負けて「はい」と答えた。
比呂斗が部室にくるころには部活動の回る分担が決まっていた。比呂斗と十六夜が、○○道系と文化系。智と瑠衣が、野球部やサッカーなどの体育系だった。
すぐにメモ帳とペンを取り、活動に取り掛かった。最初の活動はアポ取りだった。
弓道部に訪れたときに弓道部員の面子に驚いた。
まず3年のキャプテン兼生徒会長の鎌谷心だった。鎌谷さんは成績トップで評判もよく努力家。さらに美人の高身長、悩みは一つ貧乳だということだけらしい。
2年生はあまりわからなかった。だが1年生の笹草蒼は、比呂斗と十六夜と一緒のクラスさらに、入学式には前にでて新入生代表で発表しさらには成績も1年生トップといわれ、生徒会書記だった。容姿は鎌谷さんとは逆の低身長巨乳だということらしい。
「弓道部に成績トップ2人がいるとは」
すると鎌谷さんと笹草が近づいていた。
「あら、春風君じゃない」
「まさか弓道部に入りたいとかじゃないよね?」
鎌谷さんは比呂斗のことを知っているようだった。なぜか笹草の機嫌が悪いのは気が触るが、アポととることには成功した。
「一つ質問です。6月にある1学期中間テストお2人は何位目指してますか?」
と聞くと2人とも元気よく
「もちろん1位よ」
と答えてくれた。
日常回にしようとしましたが、思ったよりもシリアスになってしまいました。
後編では光明高校の部活動がすべてわかります