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取材という名の探偵ごっこ  作者: チョコパン
高校1年生 5月
16/50

智の家で 前編

真夜中の学校が解決して疲れ果てた4人は智の家に向かう

光明高校屋上から全力で走った四人は正門に立っていた。


「ふぅー、間に合った~」


さとしはポケットにあったハンカチで汗を拭う。


「まさか、本当に幽霊がいるなんておもわなかったわ」


瑠衣るいは智とは違う汗をかいていた。


「もう疲れた。早く智の家に行こうぜ」


ただでさえ体力のない比呂斗ひろとは残り少ない体力でなんとか立っていた。


「なら、いくか!」



その後四人は10分ほどで智の家の前に着いた。


「ほぉ、ここが橘の家なのか。立派だが私の家よりは小さいな」

初めて智の家をみた瑠衣は「えっへん」と腕を組んで立っていた。自己紹介でみた冷静沈着そうな態度はもうどこかにいっているようだ。


(いやいやー、屋敷と比べられても困る)

(資金力の違いだろう)

(瑠衣ちゃん日本であの家を超える家は数件ないとおもうよ)

3人が一斉にしたを向いた。


「3人ともどうしたんだ」

瑠衣がとまどきつつも智は家に入っていった。


「よし、入っていいよ~」

ドアを開けて出迎えてくれた智の後ろに170cmぐらいの女性が立っていた。


「いらっしゃい」


「この人は僕の姉だよ」


「姉です」

 紹介が終わるとにっこりと笑っていた。


玄関に入るとすぐ左が階段だった。そして右側の突き当たりに「トイレ」と書いてあるドアがあり、途中の扉がダイニングキッチンのようだった。


「今回は僕の部屋ね」

といい3人を部屋に案内させた。智の部屋は2階に上がってすぐ右にあった。


「奥の部屋が姉ちゃんの部屋だけど絶対に許可なしに入らないようにね」


「「「はぁ~い」」」


智の部屋に入るととても普通だった。すぐ左に学習机があり真ん中にテーブル、学習机の横は本棚があり漫画がびっしりと入っていた。そして右には寝心地よさそうなベッドがあり、その横にソファがあった。


「意外とふつうね」

十六夜いざよいがいうと智は顔を赤らめた。


「なんかほめろ!」


その後テーブルを4人で囲み駄弁っているとドアがノックされた。


「はぁーい」

という智は声をあげドアを開けた。


「あら~こんばんは」


「「「こんばんは」」」

見た感じ智のお母さんだった。智のお母さんが持ってきたものはお菓子と炭酸ジュースだった。


「ごゆっくりしていってください」


「いえいえ、泊めていただいてありがとうございます」

比呂斗は丁寧にあいさつをした。


その3分後、比呂斗は机にテーブルに顔を押し付け目をつむっていた。


「はやいな~」


「久しぶりに比呂斗がこんなに動いたのみたかも」

ふふっ、と微笑ましく十六夜は比呂斗を見ていた。


「さて、私も疲れたしそろそろ寝ようかしら」

瑠衣はあくびをしながら智のベッドの上にダイブした。

「私はここで寝るから、橘はソファにでも寝てなさい」


「えー、わかったよ。2人分の布団とってくるから待ってて」


2分後、智は2人分の布団と自分用の掛け布団をとってきた。


「はぁ~、瑠衣ちゃん寝てるし。僕は布団敷き終わったら寝るけど睦月ちゃんはどうするの?」


「私はもう少し起きとくよ。明かりは机の明かりで大丈夫だから消しても良いよ」


「わかった」といって智は布団を敷き終わると、ソファの上で横になり、眠った。


十六夜は、30分ぐらいスマホをいじった後2人が寝たのを確認して1人に声をかけた。



「比呂斗、起きてるでしょ」


「あれ、ばれてた」

比呂斗は顔を上げると目が赤くなっていた。

「いや~、あんまり友人の家で寝るのは気が引けてね。そういう十六夜は寝ないのか?」


「癖なのかはわからないけど、人と一緒に寝るときはラストじゃないと寝れないのよ」


その言葉に比呂斗はにやり、と笑った。


「俺、徹夜予定だけど」

十六夜は目を見開いた。


「えー、しょうがない私もつきあってやろう」


「話題が尽きそうだな~」

といいつつ十六夜との徹夜コースが始まった。



「あ、忘れてた」

突然慌てた比呂斗に十六夜は驚いた。


「5月なんもないかと思ってたけど、部活動紹介の新聞を作成してない」


「あ・・・」


「さて、どうしたものか」

比呂斗は頭を掻きながら対策を考えた。そのとき時間は3時を越えていた。


「それぐらい大丈夫でしょ。肝心なのなもう話題がなくなったことだよ」

ずっと話していた2人はもう話のネタがなくなっていて、スマホも充電中で遊ぶものもなくなっていた。


「大丈夫。まだ話題はある。だろ、お二人さん」

窓を見ると、二人の幽霊がこちらを覗いていた。


「ばれてたんだ」

2人は窓をすりぬけてテーブルも前に座った。


「目を瞑ってるとき、目を開けて窓をみると映ってたからな」


「いるならいるって先に行ってよ~」

もー、と頬を膨らましていた。


「ん、でもかけるくんはここまでこれそうだけど。しずくちゃんは学校に怨み持ってたからここまでこれないのでは?」


「私は、瑠衣って子のジャージに憑いていたからこれたんだよ。」


そんなこともできるのか、と感心した比呂斗はまだまだ話題は尽きそうにないなと笑った。









比呂斗と、十六夜は徹夜することができるのか

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