プロローグ
「まずは、自己紹介をしてください!名前、趣味、身長さえ言ってくれればいいです!」
光明高校の1階新聞部の部室で新入部員の自己紹介が行われた。
「1年3組の春風 比呂斗(男)です!趣味は…ゲームです!身長は、165cmです」
そのとき部室にいた人たちが笑った。
「同じく3組の睦月 十六夜(女)です!趣味は読書です!身長は160cmですよろしくお願いします」
拍手の音が鳴り響くだけであった。
「1年1組の橘 智(男)です!趣味はランニングです!身長は166cmです!」
そのとき比呂斗は
(なんで体育会系じゃないだろう?)
とも思って次の人に移った。
「1年2組の神上 瑠衣(女)です!
趣味はとくに、ありません身長は162cmです」
少し部室が静かになった。
そのあとに部の顧問の人が
「新聞部顧問の、山坂 慧(男)です!新聞部は、先輩が去年で引退して、そのまま誰も入ってこなくて今に至るのですが4人でがんばってください!ある程度は、協力します」
と言ってなぜか出て行った。
「なにすればいいのけ?」
比呂斗は自己紹介前にみんなとは少し仲良くなっていた。十六夜とは中学の同級生、智は部活動説明会、瑠衣は合格者説明会の時だった。
「まずは、新聞を作ることじゃない?」
十六夜は当たり前のことを言ったものの、部室は机と椅子しかなくどうすればいいのかわからなかった。
「でも、新聞って小学校で作るような紙のようなやつじゃなくて、パソコンとかで作るやつじゃないの?」
現に、比呂斗たちは、高校生。パソコンを使うことぐらいは、わかっていた。
「おそらく、先生が取りに行ったと思うわ。にしても頼りなさそうな先生だけどね」
瑠衣はため息をついた。
「まぁ、なんか顔がやる気なそうだからね〜」
「君たち、持ってきたぞ〜」
慧はパソコンとカメラ、充電器や、それを繋ぐコードなどと、ボイスレコーダーを持ってきた。
「まず、新聞部は新聞を作るわけだが、話題がない時もある、だからあらかじめ話題を作っておくことも必要だからな、今月は、職員の紹介で大丈夫だ。それに工夫を付け加えてもいいぞ!」
「せんせー、ボイスレコーダーとかもうかうんですか?」
「智くんだっけ?ボイスレコーダーは、メモなど取りづらいところなどに使うんだ。そしたら録音してあとで聞けば覚えなくて済むからね」
「「「へぇ〜」」」
比呂斗と、十六夜と、智は揃って言った。
「でわ、活動は明日から、鍵はちゃんと閉めて職員室に持って行くように!」
「「「「さようなら〜」」」」
慧が出て行ったあと少し話したあとみんなで鍵を返しに行った。