好きになるって何だろう
好きになるって何だろう。僕こと山本広樹は考える。
好きという気持ちには色々あると僕は考えている。たとえば、友達として好き、や
異性として好き、など他にもいっていったらかなりの数になりそうなくらい「好き」
という言葉には種類があると僕は思う。
そもそもどうして人は人を好きになるのだろうか。自慢じゃないが、僕は生まれて
16年間人を好きになったことがない。それは異性としても、友達としてもだ。
だからこそ、僕は人を好きになるということがどういうことなのか分からない。
だからといって友達がいないわけではない。生きてる以上は、誰かと話すということは
避けられない。もちろん、ある程度話の合う人はいるし、そこそこ仲のよい友達もいる。
それでも一線は引き、僕の心の中までは踏み込ませたりはしていない、と思っている。
そもそもなぜ僕がこんな話をしているかというと、昨日ある女子に告白されたからだ。
その女の子とは結構中が良いほうではあったと思うけど、好きになられるほど中が良かった
わけではないと思う。僕が鈍いだけかもしれないけど。
だから僕は断った。でもその女の子は簡単にはあきらめてくれなくて、めげずに僕の
気を引こうとしてる。嫌なはずなのにはっきりと嫌といえないのはなぜだろう。
僕が無意識のうちにその女の子といるのを楽しいと感じているからなのだろうか。
それは分からない。それでも彼女が僕を好きでなくなるまで、僕は彼女を受け入れはしない
けど、拒みはしないでいようと思う。せっかくこんなつまらない人間を好きでいてくれるの
だから。
それから3ヶ月がたった。
月日が流れるのは本当に早いと思う。
彼女との関係はというと
「広樹ーはーやーくー!」
「ああ、今行くよ」
世間一般にいう彼氏彼女の関係になっていた。人間ってどうなるか分からない。
まあ彼女と付き合ってから、少しは分かるようになってきたかもしれないけどね。
正直今でも好きという気持ちがよくわからない。それでもいいんだと思う。
好きって気持ちはとても曖昧で儚く、すぐに色あせてしまうし、何かきっかけがあれば
すぐに消えていってしまう。けど、とても暖かく、心の奥までうれしい気持ちにしてくれる。
時には嫉妬したりするときもある。それは好きだから、大切なひとだから。
「広樹」
「何?」
「好きだよ」
「ふふ、僕も好きだよ」
僕は彼女に出会えて良かった。だって人の暖かさを教えてくれたから、好きになることの
大切さを教えてくれたから。
こんな駄文に目を通してくださった方、本当にありがとうございます。
誤字脱字などがあれば教えてください。
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