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♭01   兄妹会話

今回は番外編を書いてみました。

時間軸は♯2と♯3の夜の話です。

♯2、♯3を読んでから閲覧して下さい。

悠:「ただいま〜。」



部活の見学に行っていたから帰りがすっかり遅くなってしまった。

夕飯どうしようかな。



???:「今日は遅かったね。何かあったの?」



こいつは飛鳥涼(あすかりょう)。俺の双子の妹だ。

双子のくせにあまり似ていないと良く言われる。



悠:「わりぃ、涼。部活の見学に行ってたら遅くなっちまった。すぐに夕飯を作るよ。」


涼:「部活って、吹奏楽を続けるの?」


悠:「まだなんとも言えない。親父が音楽に感心が無いし、吹奏楽を認めてくれないから続けれないんだ。俺的には続けたいけど。」涼:「身体を気にしているだけじゃないかな。お母さんのアマチュアジャズバンドの演奏を毎回聞きに行っていたし、興味無いことはないと思うよ。」


悠:「毎回親父の隣に座っている俺から見たらそうは思えないな。携帯をいじるわ鼻提灯はできてるわ。ゲームしてるわ鼻提灯はできてるわ。聴く気あるんかって感じだ。」


涼:「行くだけ行こうっていうだけだったのかな。」


悠:「涼は部活はどうするんだ?」


涼:「何も考えてないなぁ。」


悠:「涼こそ吹奏楽はしないのか?母さんのお古の楽器を使っても良いって言ってたし、使わせてもらったらどうだ?」


涼:「でも、私楽譜読めないしな。」


悠:「俺だって始めは読めなかっさ。だけど、高校から吹奏楽を始める人も居るし問題は無いって。」


涼:「なら良いんだけど。」


悠:「やりたいことはやらなきゃ損だ。興味がないなら話は別だがな。まぁ、ゆっくり考えな。」


涼:「考えてみる。」


悠:「じゃあ、夕飯の支度ができたら呼ぶから部屋に戻ってな。」


涼:「わかった。」



翌日



悠:「ただいま〜。」


涼:「お帰り、どうしたの?すごく疲れてるみたいだけど。」


悠:「ゲーセンに行ってドラムの達人を1セットしてきた。しかもベリーハードで。」


涼:「ベリーハードを3ゲームか。身体の方は大丈夫?」


悠:「正直、あんまり大丈夫じゃない。期間限定で1セット4ゲームだったし。」


涼:「4ゲームもしたんだ。お疲れ様。今日は私が夕飯を作ろうか?」


悠:「えっ、いや、良いよ。俺が作るから。」


涼:「でも、疲れてるでしょ。」


悠:「いや〜、そんなことはない。大丈夫だ。」



なぜ涼に料理をさせないかって?

なんとなくわかる人は居るだろう。


涼は料理が出来ません。

どんな料理でも全部真っ黒焦げで出される。


過去に一度、俺は涼の手料理を食べて嘔吐、下痢、目眩のトリプルパンチをくらい1週間入院生活を送ったことがあるぐらい涼の手料理は酷い。

今ではトラウマになってしまい、料理をさせないようにしている。


だが、なぜか麺やパスタを茹でるのは上手い。



そして、一番恐ろしいことに手料理が酷いという自覚が無いことだ。



涼:「そういえばさ、今日お母さんのお古の楽器を吹こうと思って楽器を出したけど、音が出なかったよ。あれ壊れてるんじゃないの。」


悠:「そんな事はないだろ。涼が下手なだけじゃないのか?」


涼:「失礼な。前に一回だけ吹いた事があったけど、そのときはちゃんとなったよ。」


悠:「最後に吹いたのはいつだ?」


涼:「5年前。」


悠:「5年も経ってたら音も出なくなるって。しかも、一回だけだろ?」


涼:「確かにそうだけど〜。」


悠:「まぁいいや。夕飯が終わったら楽器をみてみるよ。」


涼:「うん、お願い。」



・・・・。



涼:「御馳走様。」


悠:「お粗末様でした。」



そう言って食器を下げて台所へ向かった。

さっさと片付けて楽器を見てやるかな。



涼:「今日の夕飯も美味しかったよ。将来料理人になったら?」


悠:「一日中厨房に立ってて料理をしたいとは思わないな。」


涼:「そうなんだ。折角上手なのに勿体ないな。」


悠:「俺は食べてもらいたい人に食べてもらえればそれだけで良いんだ。」


涼:「そっか。じゃあ、これからも私にご飯作ってね。」


悠:「お、応。」



少し照れる反面、涼の未来が不安になった。

涼が結婚したら、旦那に手料理を食べてもらうのだろうか。

将来の旦那の腹が頑丈なら良いけど、食中毒で死なないことを祈るよ、将来の旦那。



悠:「さて、片付けも終わったし楽器を見ようかな。」


涼:「うん、お願い。これなんだけど。」



テナーサックスが入っている楽器ケースを俺に渡した。

早速開けてみるたところ壊れているようなところは見当たらない。



悠:「一回楽器を吹いてもらえるか?何が悪いのかよく分からない。」


涼:「わかった。」



楽器を組み立てて吹いてもらった。

すると息の音だけが聞こえる。



悠:「マウスピースに口をくわえすぎだ。もっと浅くくわえて。」


涼:「うん。」



それでも音は出ない。

吹き方に問題があると思いもう一度口元を見るとようやく原因がわかった。



悠:「涼、リードはどうした?」


涼:「えっ?リードって何?」


悠:「竹みたいな木のやつだよ。」


涼:「そんなのケースに入ってなかったけど。」


悠:「よし、明日買いに行こう。原因はそれだ。」



こうして夜は更けていった。


料理が下手な妹が出てきましたね。


こういう人物って

手先が不器用な人って多いですね。

べたな設定ですけど料理が出来ない分、頭は良いです。



そういえば、初期設定では涼はツンデレだったけど全然原型とどめてないなぁ、と今思います。



楽器に興味(?)を持った涼は吹奏楽部に入部するのでしょうか。

おそらく、次々回でわかると思うので気になる人はチェックしてくださいね。

ちなみに、飛鳥母はサックス奏者です。




メモ書きみたいなあとがきですみません。


最後に新キャラの説明をして終わります。




[飛鳥 涼]

身長:157cm

趣味:買い物、ゲーム

楽器:テナーサックス


その他

初期設定ではツンデレだけど、あまりその傾向がみえない

家庭の授業以外は、成績は5

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