1話 いや余裕では無い(反語)
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第1章 地獄の始まり
「まずい....どうしてこんなことに....。」
自称進学校に通っている、俺、勉学剛は頭を抱えていた。
国語 現代文 70点
古典 41点
日本史B 52点
英語R 10点
英語L 11点
「なんで俺が共通テスト3割なんだ....受験勉教は去年の4月からしていたはずだ。なのにこの有様....なんなんだこの英語リーディング10点は!最初の大問1しかあっていないでは無いでは無いか!これでは早慶上智どころか大東亜すら無理じゃないか。」
(剛は勉強が苦手ではなかった。勉強の仕方がダメだったのだ。私立を受けるのに共通テスト3か月前まで学校の授業で国語、英語、日本史の他に生物、地学基礎、数学ⅠA、そして書道を何故か履修。学校の定期テストが近ずいており、受験にいらない科目の勉強をしていたのだ。気がついた時には12月になっており、基礎もできてないまま国語、英語、日本史の応用問題に、手をつけ始め見事に3割を撮ってしまったのだ。)
「剛!どうだった?上手くできたか?」
親友の定公 翠が話しかけてきた。
「翠....俺、共通テスト3割だった....」
「おい、うそだろ....あんなに勉強してたのに」
「このままだと大東亜にすら行けない....滑り止めも全落ちだ」
「剛、まぁなんとかなるだろ、大東亜以下の大学は山ほどある。
そっちに行くのもありだと思うぞ。仮面浪人っていう手もある。とりあえず浪人はしないで進学した方が俺的にはいいと思う。しかし、まだ一般受験があるじゃないか!そっちに本腰を入れていけよ!」
「うるせえ!指定校推薦が!低い点数を取った気持ちがお前ら指定校組が分かるはず無いんだよ!」
俺はそう言い捨てて翠から逃げてしまった。こんなこと言っていいはずがないのに....。俺はひとまず一般受験に気持ちを切り替えて勉強を始めようと思った。翠には全てが終わったら謝ればいいか。
ーーーーー2月ーーーーーー
「終わった....全てが....」
俺は重大なミスをしてしまった。早慶、そして滑り止め諸々の出願書を期間内に出し忘れてしまった。俺は2日前に気がついた。何とかして早慶には出願書を出そうと郵便局ではなく自分で直接出しに行こうと決めた。しかし俺の家は北海道、急いで新千歳空港に行くが、2日前に飛行機が取れるはずも無くタクシーを拾い東京へ行くことを決めた。しかし埼玉周辺で大渋滞が起こり無事、出願することが出来なかった。
「今からでも出願先の大学に爆破予告でもしてやろうか」
俺は東京にある大型チェーン店のマルクナルドで出来もしない妄想をし現実から目を背けていた。
「どうしたんだい少年そんな落ち込んで。」
目を向けるとそこには綺麗な女性が立っていた。容姿は整っており、ロングヘアでオシャレな服を着ていた。
「誰ですか....俺に何の用ですか?」
「いや、そんな奇声を挙げそうな顔をしていたら誰だって」
彼女は笑いながら言った。俺はそんな顔をしていたのか....
「いや、ちょっと大学に落ちてしまいましてね....」
俺は出願出来なかったことを両親には伝える勇気がなかった。このやるせない気持ちを誰かに聞いてもらいたかった。ちなみに出願出来なかったことを伝えるのは恥ずかしいので惜しい点数で落ちたということにした。
「そうなのかい?どこ志望だったんだい?」
「....早稲田、滑り止めが法政と日大、亜細亜大学です。」
「そうなのか。浪人はするつもりなの?」
「いえ、まだ考えてません。」
翠も言っていたように俺は浪人をすることに反対だった。全落ちした今、3月まで募集をしているFランにでも行って仮面浪人しようかと考えていた。
「これは持論だが浪人は浪人でも仮面浪人だけはするなよ。大学の単位との両立は並大抵の人には出来ない。するなら宅浪か塾だ。」
俺は今考えてたことを見透かされたように感じ少しドキッとした。
「お姉さん、まるで浪人したかのような言い草ですね。」
「その通りだ。私は1年間浪人して早稲田の教育学部に合格している。ちなみに私は宅浪だ。1年頑張って勉強し、高学歴の仲間入りを果たした今、私は浪人して良かったと感じている。」
「浪人か....」
俺は最初は反対だったが彼女の言葉を聞いて決心が着いた。浪人をしようと。浪人すれば早慶上智、いや旧帝までも目指せるのではないかと思ってしまった。
「少年、さっきとは違い目が輝いているな。なにか思いついたのか?」
「はい!お姉さん。俺、浪人することにしました。お姉さんと同じ早稲田か旧帝に行くことにします!」
「そ、そうか....。しかし早稲田のような私立と違って旧帝は3教科プラスに5教科ほどテストが増えるんだ。早いとこ志望校は決めておいた方がいい。」
「そうですね。早いとこ志望校は決めたいと思います。お姉さんありがとうごさいます。」
「いやいや、私も浪人をしているからね。去年の自分と重なって見えたんだ。そうだ、これ私の連絡先。なにか勉強や受験のことで何かあったら連絡してくれ。」
そう言って彼女は店を出て言った。
「公暦 沙耶って言うのか、お姉さんの名前。」
俺は連絡先を見て彼女の名前を知った。この日俺は決心した。沙耶さんと同じ東京の大学に行き沙耶さんに告白しようと。なぜなら、自分の相談に真摯になってくれた女性は沙耶さんが初めてだったからだ。
「そうと決まれば北海道に戻って勉強するか!」
そう意気込み俺は店を出て、1年後には自分が住むことになるだろう東京の空気を思いっきり味わった。
2日後、家に着き親に浪人の件を相談した。親は少し反対していたが俺の熱心なプレゼンにより、週に2日バイトを入れて給料の半分を家に入れることを条件に浪人を許してもらった。俺は塾には行かず宅浪を選択した。
しかし、浪人生活を始める前に少し片付けておきたいことがあった。
「あいつは今家にいるな」
俺は時計を確認してメールをした。
「すまない、急に呼び出して」
俺は近所の公園に翠を呼び出した。
「翠、1か月前はすまなかった。指定校推薦のことをバカにして....。許してほしい....。」
俺は全力でお辞儀をした。
「こっちこそごめんな、もっと剛に配慮すべきだったよ。」
「ほんとにごめん翠。またこれからも仲良くしてくれるか?」
「もちろん!大学に行っても半年に1回くらいは会いたいな!
」
「それなんだけどな....伝えたいことがあるんだ」
俺は翠に浪人することを伝えた。少し言いずらかったが8年もの付き合いがある親友にはしっかり伝えたかった。
「そうなのか....浪人するのか。剛、お前なら絶対やり遂げられる!俺応援しているからな!受かったら一緒に飯に行こう!」
「あぁ!ありがとうな。この1年俺は浪人頑張るぞ!」
そう言って俺たちは公園を後にした。
そして4月に入り俺の浪人生活はスタートした。
ーーーー第1章 地獄の始まり 完 ーーーー
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