表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/7

未完成4

気が付いたら、畑に埋まっていた。


まわりには、沢山のキャベツ、キャベツ、キャベツ。


どうやら、ココはキャベツ畑らしい。


何故、ぼくはこんな所に、埋められているんだろうか?


原因がまったくわからない。


現在(いま)にいたるまでの記憶がない。


自分が何者なのかすらわからない。


何か、ヒントになるようなモノはないだろうか?


周囲を見渡してみると、先ほどは気が付かなかったが、朝靄に煙るキャベツ畑には、異種族、同性、生物×無機物——多種多様なふたり組がいて、皆んな一様に、真剣にキャベツを見比べている。


キャベツ農家の人たちか?


多種多様なふたり組たちは各々、選んだキャベツの収穫をすませると、キャベツを我が子のよう大事に抱えて去って行く。


横を通り過ぎて行く際、キャベツの将来を期待する声や、心配する声——キャベツから赤ん坊の泣き声が聞こえて来た。


え、怖いんだけど…。


どう言う事?


わからない事ばかりで、不安に思っていると、ひと組の男たちが、ぼくのもとへとやって来た。


ひとりは優男風のイケメンで、長い髪を後ろで束ねて、一つにしている。


もう一人は戦士風の男で、ゴリッゴリの筋肉マッチョマン。


そんなふたりが、腕を組んで寄り添い合い。ぼくの目の前に立っている。


ぼくは、不安が増した。


「アーベイン、どうやらこの子が、ボクたちの子供のようだよ」


「あぁ、ウホッセ。そのようだ」


イイエ、ボク、アナタタチノコドモ、チガウ。


「さぁ、はやくこの子を取り上げて。ボクたちの(愛の巣)に連れて帰ってあげよう」


「あぁ、そうだな。ほぉら、良い子だ。いま(かあさん)が取り上げてやるからな」


いえ、お構いなく——あ、ちょっ⁉︎待っ…やめ、オッー…


「——オンギャアアアッ‼︎」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ