未完成1
こちら、未完成1に付けようと思っていた作品タイトルです。
『異世界に転移した底辺冒険者の俺が、酔った勢いでギルドの掲示板に『ハーレムメンバー募集』の張り紙をしたら、勇者と聖女とギルドマスターがやって来てしまった件についてー…』
酒に酔った勢いで、冒険者ギルドの掲示板に『ハーレムメンバー募集』の張り紙を貼った。
張り紙をみつけたギルドの受付嬢から、しこたまお叱りを受け。しょんぼり、ギルド内の酒場に向けて足を進めていると、
俺が酔った勢いで貼った〝アノ〟張り紙を見たと言って——〝勇者と聖女とギルドマスター〟がやって来た。
俺「あの——っ、」
勇「うん?」
聖「はい?」
ギ「なんじゃ?」
何でアンタら、あんな募集みて集まって来てんだよっ⁉︎——そう、喉まで出かかった言葉を飲み込み。
俺 稲賀部 哉太は、冒険者ギルド内の酒場の中央、ど真ん中に位置するテーブルを共に囲む——勇者 ニコ・グリネセリン。聖女 アイナ・ヘルシャワー。冒険者ギルドのギルドマスター アルファザード・ベータリンデの三人に、当たり障りのない質問をした。
俺「何でアンタら、あんな募集みて集まって来ちゃったの?どう考えてもおかしいでしょ」
勇・聖・ギ「「「…………」」」
無理だった。
いや、だって絶対、あんな募集みて集まって来ちゃダメな奴らだろアンタら。
勇者——数百年、誰も引き抜く事の出来なかった聖剣を、台座ごとぶっこ抜き。魔王討伐を単独で成し遂げた英雄だ。何でこんな所にいるんだよ。
聖女——当代の神に見初められし清らかな乙女。教皇に次いで教会の象徴とされている超重要人物。当然、こんな所にいて良い人物では無い。なんであんな張り紙みて、こんな所に座ってんだよ。
ギルドマス——当冒険者ギルドのギルドマスター。御歳360歳、のじゃロリで見た目幼女なエルフのロリ婆。ハッキリ言おう——超好みだっ‼︎こんな可愛くて年上の抱擁力まで併せ持っているとか、最強じゃねぇかっ‼︎さすが元Sランク冒険者っ‼︎ありがとうございますっ‼︎でも、ギルマス——アンタ、なんでこんな所に来てんだよ⁉︎アンタ、あんなふざけた張り紙貼った底辺冒険者に、鉄槌を下さなきゃいけない立場のヒトだろ。