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機械少女-第1章-  作者: らいな
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ほのぼの・・・この頃は平和でした

はじめて小説を書くので、不慣れな部分もありますが、よろしくお願いします。

「れお、行くよー」

俺、神沢れお。で、こいつが三坂沙良。幼馴染であり、腐れ縁であり・・・と、そんな感じだ。

こいつが俺の転校してきた学校に先に転校してきたらしい。全く、どんな悪運だよ・・・。

家が隣なのも言って仕舞えば腐れ縁で片付けられ、周りにはわざとしてるんじゃない?とか言われる始末。

むしろわざとだと願いたいね!

「ちょっと早くしてくんない?遅れちゃうでしょ。れおも転校初日に遅れたくないでしょ?」

ああ______という返事が突然の大声に掻き消された。

「おい、なんとかしろよ、クソ機械が!イラついてんのわかってんだろ!」

んな理不尽な。それに______あの子は多分、機械じゃない。

「うそ・・・西條さんが、機械?」

どうやら同級生、または先輩のようだ。ふうむ。仕方ない。本当に仕方なく、助太刀しに行くか。

沙良が心配してるしな、本当に仕方なく、だからな。

「あ、ちょっとれお、どこ行くの!」

「止めに行くんだよ」

沙良に背を向け、まっすぐ人間に八つ当たりしてる筋肉漢の方へ向かう。

そして5m位のところで気づかれた。

「ちょっと、そこの君、人間に八つ当たりするのはやめたら?」

「ああ?お前ふざけてんのか。こいつはれっきとした機械だっつーの。ほらここにバーコードがあるだろ⁉︎

それとも何だ、機械様はみんなを魔物から守ってるから、とかいうつもりか?」

いや、それ自分で自分を追い詰めてるだけなんだけど、このおっさんバカなのかな。

「うん、そうだよ。でも、その子多分人間だし、機械だとしても普通は止めると思うよ。それに。 今の言葉は、自分を追い詰めてるだけだよ」

てかバーコードが何とかって言ってたけど、俺には見えなかったなぁ。うん、今見ても見えない。

それに______機械だとしても俺は止めてた。

「あの、西條さん?ですよね。大丈夫ですか?」

あらためて西條さんなる人物を見る。俺と同じバックを持ってるあたり、通学中に襲われたのだろう。

で、機械だと間違われた原因は、白いロングの髪、白い肌、白いまつげに紅い眼。

文字通り、人間離れした美しさを持っている、というべきだ。

まあ、全体的に色が白いから、間違われても仕方ないわな。

だと言って、この子をいきなり殴るのはどうかと思うけどね。

「あの、助けてくれてありがとうございます。あと、私のことは気にしないほうがいいですよ。

あなたに危険な目にあって欲しくないので。お願いします」

危険な目にあって欲しくない。どういう事だ?

「れお、大丈夫?ね、西條さんには近づかないほうがいいよ。まじで虐められたくないでしょ。

西條さん、いつもいつも機械に間違われてるの。いじめっ子もそれが理由で、ね。わかるでしょう?」

なるほど。危険って事はかなり大規模ないじめが起きているんだな。

それもどんどんエスカレートしているんだろう。

「おい、ヤバイぞ。7時50分だ。急ぐぞ!」

「うんッ‼︎」

俺が今日転校する学校は8時に門が閉まって入れなくなる。あと10分俺は全力で走った。

その結果、7時59分59秒に教室に着いた。初日という事もあり、俺は何も言われなかったのだが沙良は遅刻ギリギリ常習犯らしくみっちり怒られていた。俺は魔力量がとてつもなく多いという事もあり、魔力感知で見ると頭が痛くなるらしい。なので学校に着いてからは注目を集めっぱなしだった。

もちろん今も魔力感知魔法持ちにはおかしいほど注目されている。くー、視線がいてぇー。

「自己紹介を頼みます❤︎できますね?❤︎」

でたー。学校で1番嫌いな事上位に入るほど嫌がられている自己紹介のコーナー!

ここまでくるといっそ清々しいねッ‼︎とまあ、簡単な自己紹介だけでいいんだよな。

なら対して緊張はしないか。

「俺の名前は神沢れおです。魔法・魔術学園から来ました。特技はまあ・・・魔法です。よろしく。

あ、ちなみにそこの三坂とは幼馴染であり、腐れ縁でもあります」

うん、完膚なきまでに普通な自己紹介だった。沙良に睨まれているのが少し気になるくらいだが。

まあ別にいいだろう。まずい事は何も言ってないしな。

「じゃあ、あそこの空いている席に座ってね❤︎」

空いてる席・・・あそこか。って、沙良の隣じゃねぇか。あいつの隣はもう飽きたんだよなぁ・・・。

もしかして、だからさっきから睨まれているのか。あいつも、いい加減飽きたんだな・・・。

その気持ちはわからんでもない。俺も、先生と運に見放されている存在だからな。

「〈ルンベルトシュート〉」ボソッ

「ん?なんか言ったか?」

ビュン

は?ちょっと待て、今沙良の方向から小石が飛んできた______そこから考えられる事はただ一つ。

「沙良、そっちから仕掛けたんだから・・・いいよな?〈ルンベルトシューズ〉」

単純に言って、〈ルンベルトシュート〉と威力も精度も段違いな〈ルンベルトシューズ〉はまっすぐ沙良の足の方へと向かって行った。

「いった⁉︎」

そしてついに沙良は先生にいたずらが見つかった。

「御坂さん❤︎どうかいたしましたか❤︎?先生の授業、ちゃんと聞いていましたか?」

怒ってる。滅茶苦茶怒ってらっしゃる‼︎もう終わりだ。

「はい、もちろんですっ!」

な、またそんな反撃を・・・‼︎

「じゃ、今言ったところ読んでくださいね❤︎」

「えっと、ええっと・・・!」

・・・。こいつ、バカなのか?こっそり沙良に伝える。テレパスで。

『145p、3段落目だ』

その声に気付いたのか、沙良がこっちを振り返る。バカッ、何でこっちむくんだよ。

先生にばれていたら、俺まで怒られてたんだぞ、しかも初日に!

俺の焦った顔の意図が分かったのか、前を向き音読し始める。

やがて時は経ち、二時間目の、スキルチェック⁇

沙良によると、体育測定らしい。紛らわしい言い方するよな、都会って。

キーンコーンカーンコーン

予鈴だ。みんなで更衣室に向かうが、重大なことを忘れていた。俺、ジャージ持ってねぇ・・・。

「おーい、神沢?だっけ。俺は近衛涼平っつーんだ。よろしく、これ先生に渡すように言われたんだが」

「ああ、ありがとよ、近衛。ちょうど困ってたんだ」

「ま、そうだよなぁ。ところでおまえ、スキルチェックって知ってるか?」

いくら何でも知ってるよ‼︎と言いたいところだが、体育測定ってことしか知らない。

しかもその知識も沙良に教えてもらったし。何も見えは張れない。

「んー、体育測定ってことしか知らない」

「そうなのか、実は俺も初めてなんだが要するに魔法適正値、能力を調べるためのものらしい。正直、あんま期待しないほうがいいかなって思うけど、俺は。だってここ学生が多いにもかかわらず、能力持ってる人なんて一握り、ましてやLv,10でも凄いくらいだしな」

能力。それは、みんなの憧れの的。魔法適正を持つことができる確率よりも低い。

そんなことを考えているうちに、プールについた。

体育測定なのに何故プールなのかとも思ったが、その理由はすぐにわかった。

「はーい、みなさん。何故プールにいるのかと疑問を抱いている人もいるでしょう。この水。これは、液体系の能力を持っている人の対策です。それに、火の能力でしても、蒸発させられるかでLvが決まりますからね」

なるほど。それなら安心で精密な検査ができるというわけだ。学校側も、そこらへん考えてるんだよなぁ〜。

「では1番から、来てくださいね〜!」

そこから、スキルチェックは始まる。どうやら、近衛の番はもう少し後みたいだ。

そう思った矢先・・・。

「13番近衛さん。来てください」

来たわ。めちゃ外れたわ。はずいんだが。まぁ、それはさておき近衛の能力を見ますか!

適性あるか知らんけど。

ピカッ

突然、近衛の手が発光した。能力によるものか?眩しい・・・けど、なんか、弱くね?

【計測完了。lv10光を操る能力】

Lv10って最低ランクじゃん・・・。あいつ、落ち込んでないだろうな。

「いよっしゃああああ‼︎」

落ち込んでなかった。まだ初日だし、あまり知らないが、近衛はおそらく、いやかなり能天気だ。

でも、不意をつけばいい目くらましになりそうだね、あの能力。

それにいざというときに懐中電灯代わりにもなるしな。結構使えるじゃん。

「御坂さん。御坂さん!」

「は、はーい!今いきまーす!」

あいつはあいつで何やってんだ。先生がかなりイラついてるのはおまえのせいじゃないのか。

沙良は順調に魔法石《マジックストーン》を光らせていく。

まあ、当然だな!俺と沙良は人間の中では数少ない全属性適性持ち。

虹の様に光る魔法石《マジックストーン》を見て満足したのか、無言で立ち去っていく。

次は能力だ。果たして沙良に才能はあるのか。

「ハッ!」

沙良が気合をいれると同時に、沙良の手に闇が集まっていく。

やがてそれは剣の形になっていき、沙良の最も扱いやすい形の刀へと変化する。

闇の精霊を味方にしたということか。さすがだな、沙良。

【計測完了。Lv6闇を具現化する能力】

これでもLv,6なのか。だったらlv1ってマジモンの化け物なんじゃ・・・。

「はーい、神沢さん、来てください」

呼ばれた。今のところ俺の知ってる奴らは能力持ちだが、俺はどうなのだろう。

普通に考えて全属性適性持ちと能力持ち。こいつらが噛み合う確率はかなり低いはず。

なら沙良はどうだ?かなり近くに俺と似た様な境遇の奴がいるが・・・。

まあ、考えていても仕方ない。よし、いくか!

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