チアスコアはどんな作品に高く付与されるのか?(なろうリワードは10月分51+300)
なろうチアーズ・プログラムが始まって以来、微エロ広告が減ったのに気づかれただろうか。この些細な変化が実は大きな動きの兆しだと考える作者です。
2025年12月に入ってから、11月分のチアスコアが公開されたわけですが、先月に予想したことと今月との比較で何か導くことができるかと考察を紹介したいと思います。
ちなみに10月4日間分のリワードは51でした。
とはいえ他の作家さんでも絶賛考察中だと思われますので、ここを読まれる方々は他の方々の考察にも目を通され、しかるべき効果的な方法を探していくのが一番の近道だと思います。
まず私が自分の作品群(38作品)から導き出した分析の結果を先に紹介します。
・連載は完結させると高ポイントになる。ボーナス付加と思われます。
・連載は完結した後で一か月ほどでチアスコアは平均点に戻る。
・古い作品は、三か月~半年区切りぐらいでチアスコアの単価が減っていく印象。
・連載中の長編は更新活動があればあるほどチアスコアは若干高いと思われる。
・短編は、連載の完結というボーナス付加はなさそう。
・論文系、科学系などの読者さんが難解で途中で読まれなくなる不人気作は逆に高ポイントが付く。
・連載でエタっていてもPV数が多い人気作はボーナスポイントみたいに高ポイントが付きやすい傾向。
・令嬢など女性向作品のチアスコアが高い気がする。モフモフは関係なさげですが。
・人気作でPV数の多いエロ系、グロ系はチアスコアが低いと思われる。
・広告クリックが発生すると、その先でゲームを買ったりしたケースと、直ぐにバックしたケースでの差をチアスコアに反映している可能性が多々ある(プログラムは複雑化するけど、可能性の話です)。
・長編常連さんの出すPV数と短編で読みに来られた人のPV数に単価に差をつけている。
(普通に長編を読まれると表示される広告数が増えるので短編の広告表示より反比例でバランスを取っていると思われます)
・文字数は一ページ2000-3000が平均反応、5000文字以上だと途中で読書を中断する読者が多いため低い傾向がある。詩などの短いものは書いたことがないので分析できていません。
・一方で一万字を超える長文一ページ短編でPV数が少なくても最後まで読まれているケースが多いと高チアスコアになると思われる。下部の広告の再読み込みなどで「なろう」本体にいい影響を与えているからだと思われます。
・誤字脱字、加筆修正など更新頻度の多い長編ですが、機械的に更新すると『人間の作業ではない』と判断する上限を設定されているのが通常ですから、やりすぎると垢バンになる可能性がありそうです。
↓ 10月の4日間でリワードが51でした。累計351はどこから? 謎が深まる。(#)
令嬢モノは高かったものの、NTR物は少ない傾向がありました。ホラーは平均点。
長編異世界モノの更新が、登場人物ご紹介やオマケ物語の追加しか無かったので考察に値するデータ量が取れませんでした。
小説に入れたネタで、歴史ランク一位を取った『カメの謎+マッコウクジラ』、三位の『カモノハシの発見騒動』のスコアが良かったです。一方、物語に組み込んだ『大きなイカ』については普通だったので、ちゃんとジャンル建てする方が結果としては良いですね。
読者さんたちからの★の評価にも多少の効果があるのだと推測していますが、当方程度の規模では充分なデータが取れませんでした。上位の方々が公表して下さるとありがたいところですが、そんなことはありえそうにないので(相関関係を公表するにしてもグループ内での共有ぐらいだろうかと)、今後の課題にしたいと思います。
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とまぁこんな感じで収まったのですが、今後も新たな発見があると思われますが、あくまでも分析データが少ないので仕方がありません。
グーグルアドセンスという広告機能が日本に上陸した時、ネットは大騒ぎでした。まず広告単価が既存のものよりも遥かに高かったのです。そして目を見開いたのが『エログロよりも論文・科学系記事の方が価値が高い』というスタンスでした。
エログロや有名人の一言などで物凄いアクセス数を出していた当時、ネットアイドルなども出現して、科学系うんちく記事はどんなに頑張ってもPV数はそんなに大したものではありませんでした。それが一躍、ネットにおけるSEOでページランクが最高な待遇を受けることになり、他のサイトからは相互リンクの申し込みが殺到されました。
グーグルの当時の首脳陣は素晴らしく公平な考え方を持っていたと思われます。今は立派になっていますけどフェイスブックやYoutubeが出会い系や軽エロ系からスタートしたのとは別でしたね。
このページランクもある条件を満たせば表示され、巷の人気サイト(インフルエンサーみたいなもの)が霞み、論文などだれが読むのですか? 状態から脱却されました。
し、しかし……
この好い状態が何らかの理由で再度、エログロ・デマ情報等々の面白いサイトに高価値の広告単価が付けられるようになり、今現在を迎えます。個人的には大手広告代理店が間に入ってきた頃から変わった(一時期下火になった某掲示板群やX炎上エリアなどが元の無法地帯に戻って盛り上がっている)と思います。
なろうでもエロに厳しい対応にも関わらず(ノクターンなどと違うのに)微エロ広告が出まくっていたことも皆さんはご存じだと思います。
当時のグーグルの役員たちのネット文化を人類の高度なツールとして発展させようという部分が、消え去ってしまったのは残念なところです。ヤフーの楽しいネットサーフィンの入口としての機能も廃れました。
広告費を仲間内で稼いでやる違法すれすれの人たちが巨万の富を築き、いまだにメディアで取り上げられているのを見れば、根本は変わっていないのだろうなと感じる次第です。
さて、そのような歴史を歩んできたインターネット文化ですが、やはり真面目な作品を埋もれさすのは惜しいという工夫は時々行われてきました。小説界隈でも埋もれるのを良しとしないスコッパーという人たちが埋もれた良作品を見つけ出しているという時点で、まだまだネットでは救われる可能性があり、嬉しい気持ちになります。
私は基本的に性善説で動いています。
そうだと好いなぁという希望的観測から来ています。
……という流れのまま、多分、現時点で一番公平な工夫を凝らしたシステムが「なろうチアーズプログラム」と考えています。開始した10月28日から広告に微エロすら少なくなり、12月の今では滅多に表示されません。私のネット環境の限りですが。
(#グーグルアドセンスの広告の仕組みで過去の閲覧の影響で微エロが出まくっているケースもあるので注意です。私が使っているネット環境では、なろう微エロ広告は皆無となっています)
ポイント的に長編不遇ですよね? 完結ブーストがありながらも表層に出ることは甚だ難しいです。短編有利ですよね? だから短編を書く作家が増えていると思います。
短編を書いて、よければ長編も読んでくださいね、というのが私をはじめとする長編を書いた人達の願いだと思うのです。
それゆえ、多少のボーナス付与が与えられている長編物に対して、ありがたいと思っています。改悪がなければ結構よさげなまま行きそうです。
あとチアスコアとリワード交換レートの改善は三か月か半年ごとぐらいかと考えます。低レートのスタートはIT企業として普通ですから、将来に期待です。高レートにすればAI小説や不正殺到の餌食になり、低レート過ぎればなろうチアーズを採用しない人が続出する、その加減の方向性が出るのは数か月先。(現在進行形で運営内部で分析が進んでいる筈)
その次に来るのは定額の有料会員(月500円ぐらいの広告除去のやつね)。多分、企業としての発展が見込めれば採用され、作家への還元が進みます。
IT企業での無料PR姿勢はネットあるあるですが、個人情報をはじめとするクレジットカードの流出に対するリスクなどを運営は検討されている筈です。中途入社の採用も最近募集が掛かっていましたので本腰が入ってきたのだと思われます。
さて、これからもっとデータが集まってくると思います。チアスコアに対してリワードはどれぐらいになるのか? 多くの作家たちが注目する中、来年にその震撼する何かが来るのか、楽しみにしましょう!
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↓ 今回のオマケ。我が家所蔵の1870年~1900年ごろの作品。直径15㎝、18K無垢のエナメル絵画のペンダント。メンテしてくれたお店が「これは大切にされた方が良いですよ」と驚かれていました。
(#)スタートダッシュキャンペーン当選分 ※当選者のみ……という案内が公式から発表されていました。それで+300と考えられるのですが、すごい太っ腹では?と驚いています。いつの間にか当選していたのですね……




