唐突な行事発表
学園長室
学園で起きた事件を早急に片付け、修繕などを行い、やっと明後日再開できる状態までもっていくことができた。
そんな中で新たな問題が発見された。
「まさか…アルファが裏切り者だったとはな…」
「ああ、しかも影のクラガリの幹部、これは思った以上に学園、いや世界的に影のクラガリが行動範囲を広げている」
「ゼオン…それで、他の情報は?まさか、幹部を逃しただけではあるまい?」
「ああ、影のクラガリはどうやら、影の王の復活だけが目的ではないらしい、正確な言葉は聞き取れなかったが、あらゆる全てを記した書、その入手…その書が一体何のかはわからない、そこら辺はこれから調査しようと思っているが…学園長は何か知らないか?」
すると学園長は少し、暗い顔をする。
どうやら、何か知っているらしい。
「…学園長?」
「あらゆる全てを記した書…やつはそう言ったのか?」
「間違いない」
「そうか…やはり、奴らは」
「何か知っているのか?」
「わしがまだ若い頃、《魔術王》ノア・アレクサンダー様から聞いたことがある、あらゆる全てを記した書には…世界の真実が書かれていると」
「世界の真実?」
「わし、詳しくはわからん、だが確かにそう言っていた…ゼオン、貴様にはしばらく影のクラガリの調査を行ってもらいたい、どうせレギオンも追っていたのだろう?」
「最初っからそうするつもりだ、だがその前に一つ頼みがある」
「なんだ?」
学園再興初日、突然の実践訓練をすることが発表された。
しかも、今回は最初がCクラス、しかし、珍しいこともあるものだ。
実践訓練、『地獄の七日間』は早くても1年生の終わり頃に行う行事だ。
それを再興初めてに行うのは異例中の異例だ。
「行うのは1ヶ月後の夏休みに行う、その日までしっかりと訓練を行うように」
なるほど、まぁ例の事件が原因だろう。
こうして連絡は終わり、いつも通りの通常授業に戻った。
「いや〜『地獄の七日間』、楽しみだな!!」
「俺は、めんどいけどな」
「え〜魔物と戦えるんだよ!!、私も楽しみだよ、初めての魔物との戦闘を!!」
蓮也も奈々もやる気満々な顔をする。
どうして、こんなにもこいつらが輝いて見えるんだ?
「そう言えば、最近こんな噂が流れてたよ…」
「噂?」
「そう、明日転校生が来るって、」
「転校生か、珍しいな」
「だよね!!だから私を嘘だと思っているんだけど…二人はどう思う?」
「俺は、どうでもいいかな…興味もないし」
「伯!お前はわかっちゃいない、転校生!!それは男にとって最大のチャンス!!」
「…チャンス?」
「そう!!転校生、それはつまり超絶美少女違いない!!」
「お、おう」
「ばっかみたい…」
奈々は冷たい目で蓮也を見つめた。
「ふん、奈々なんかに俺の気持ちがわかってたまるかよ」
「そんなんだから、最初しかモテないのよ」
「くぅ、貴様〜!!」
そんな感じで特に変わらず、バカ二人を眺めながら過ごした。
授業が終わり、俺は魔術の勉強をするべく、図書館に向かった。
「なるほど、わからん」
魔術はやはり、難しい、魔法みたいに唱えればいいというものではない。
イメージをしっかり持っていないとそもそも発動すらしない。
「どうも、イメージがな〜〜」
けど、これから先、魔術を知っておかないと、魔法以上に面倒な魔術とでくわした時に対応できなくなる。
知識は会った困るものでもないし、少しでも魔術のことを知っておかないと。
「でも、わからん」
魔術の根本、そもそもなぜ、イメージをしっかりともたないと発動しないのか。
「あらためて、勉強できないことを自覚するわ」
こうして1日が終わったのである。
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