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5.王都到着

 そのまま、馬車は問題なく進んでいきメイル王国の王都が目前になってきた。


「お嬢様、もう少しで王都に到着いたします」

「分かりましたわ」

 

 馬車の窓から外を眺める。

すると、前方に大きな街が見え出した。

あれがメイル王国の王都である。

 

 王都に入る前には検問が実施されている。

さすがは王都というべきだろうか。

セキュリティはしっかりとしている。


 私たちは貴族用の門から王都に入るべく検問列に並んでいた。


「こちらの家紋はオーラル子爵家のものとお見受け致しました。失礼ながらご身分を証明するものをお持ちでしょうか?」


 検問をしている騎士に尋ねられた。


「こちらで、よろしいでしょうか?」

「私はこちらを」


 ラルフはオーラル家の使用人であることを示す使用人手帳を。

私はオーラル子爵家の家紋が入ったメダルをポケットから取り出して提示した。


「失礼致しました。確認させて頂きました。どうぞお通りください」


 検問の騎士は敬礼をすると馬車が通り過ぎるのを見送った。


「このまま、王宮へと向かってしまいます」

「分かりました」


 馬車は王都の中央通りを抜けて行き、まっすぐに王宮へと向かう。

しばらく馬車を走らせていくと一際大きな西洋風の城が現れた。

これが、メイル王国の王宮である。


 門の前に立っている門番に国王陛下からの宮廷魔術師への推薦状を見せるとすんなりと通してくれた。

推薦状は偽造できないように精巧に作り込まれているのだ。


 王宮の庭に入ったところで馬車は完全に停車した。


「お疲れさまでございました」


 私は、ラルフの手を借りて馬車から降りた。


「ラルフもお疲れ様。ありがとう」

「とんでもございません。それでは、私はここまでとなりますので、ご存分に」


 ラルフはその場で粛々と一礼した。


 私はそのまま王宮の玄関の扉の前に立った。

すると、従者によって自動的に扉が開けられた。


「サクラ・オーラル様でございますね。お待ちしておりました」


 燕尾服に身を包んだ初老の男性が私を出迎えてくれた。


「サクラです」

「無事に到着されたようで何よりでございます。執事のパウルと申します。まずはサクラ様の今日のお部屋へとご案内させて頂きますね」


 私はパウルの後をついていくような形で王宮を歩いていた。

とてつもなく広いのでひとりでは迷子になってしまいそうなほどである。

さすがは一国の王宮といった感じだ。


「今日はこちらをお使いください」


 そう言って案内されたのは貴族が使うであろう来客用の豪華な部屋であった。


「明日、陛下から直接、宮廷魔術師の任命が行われます。それまではこちらでゆっくりとご寛ぎください。何かご不便なことがございましたら何なりとお申し付けくださいませ」


 パウルはその場で粛々と一礼をした。


「ありがとうございます。任命式は明日の何時からですか?」

「午前10時を予定しております。その前にお着替えやメイクをメイドによってお手伝いさせて頂きます」

「分かりました。助かりますわ」


 正直、ドレスを一人で着るのは何かと大変だったりするのである。


「それでは、どうぞごゆるりと」


 パウルはそれだけ言うとその場から離れた。

1人で部屋に残された私はとりあえず、ベッドに腰を下ろした。



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