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44.謎の行方不明者

 選考会から一週間ほどが経過した頃だった。

特医救命に新しい医師が派遣されて来た。


「エリカ・ティンジェルと申します。サクラ先生のような医師になれるように頑張りますので、皆さんよろしくお願いします」


 そう言うと、エリカ先生は頭を下げた。

私たちはエリカ先生へと拍手を送った。


 これで医師が四人看護師が三人体制になったという訳である。

一通り自己紹介が終わったタイミングでそれぞれの仕事に着こうとした時だ。

特医救命室に設置されている魔道具の音響から出動要請が流れ始めた。


『王都東側山中で冒険者初等教育生、複数人が行方不明。負傷している可能性あり。特医救命の出動を要請します』


「行きましょう」

「「「はい!!」」」

「エリカ先生も赴任したばかりで申し訳ありませんが、出動の準備をしてください」

「分かりました!」


 私たちは急いで出動の準備をする。


「点滴はあるだけ持って行きましょう。東の森には魔獣もいるので騎士団の出動も要請します」

「了解!」


 出動の準備を済ませると、東の森までの道のりを急いだ。

馬車を飛ばせば20分ほどで到着することだろう。


 東の森は魔獣が比較的少なく、強い魔獣もあまり確認されない。

そのため、初心者の冒険者がよく使う森だった。


 今回も冒険者学校の初等教育生ということは、実践練習の一環だったのだろう。


「それにしても、なんで複数人が行方不明になっちゃったんですかね?」


 医師のジンが口を開いた。


「確かにな。あそこの森はまだ難易度は低いはずだ」


 コームもジンの言葉に納得するように頷いた。


「何か、不測の事態が発生したのかもしれません。油断せずに行きましょう。状況によっては各自で判断して頂いて構いません」


 私は馬車の中でそう指示を出した。


 そして約20分後に東の森付近に到着した。

そこにはすでに王国騎士団の人たちが到着していた。

見るに、第一騎士団から第三騎士団までが投入されている。


「医師のサクラと言います。ここの指揮は誰が?」


 私は近くに居た一人の騎士に尋ねた。


「お疲れ様です! 現在は第二騎士団長のヨーナス氏と副団長のライムント氏が指揮をとっております」


 その二人ならやりやすい。

面識もあるし、ライムントさんとは何度も現場を共にして来た。


「二人は今どこに?」

「ご案内します。どうぞ」


 わたしたちはその騎士の後を付いていく。

すると、中央に設置されたテントの中に二人は居た。


「ライムントさん。お疲れ様です」

「サクラ先生、来て下さったんですね」

「ええ、出動要請がありましたから」


 ライムントの手元を見ると、ここら周囲一帯の地図が広げられていた。


「サクラ先生が来てくれたとなれば百人力だ」


 ヨーナス団長が落ち着いた声で言った。


「買い被りすぎですよ。よれより、今の状況は?」

「現在わかっているだけで、行方不明者の数は13名この範囲を捜索しましたが、誰も見つかっていません」


 ライムントさんは地図に印を付けながら言った。


「でも確か、この森は遊歩道が整備されていますよね?」


 東の森では魔獣被害が少ないことから自然の中を体験できるとちょっとした人気もあるのだ。

それでも、魔獣はゼロではないので騎士団が討伐しているのだが。


「はい、その通りです。しかし、全員その遊歩道から外れてしまったようです」

「やはり、不測の事態が起こったと見ていいですね。ここの医療指揮は私が取ります。よろしいですね?」


 私はヨーナス団長に尋ねた。


「もちろんです。我々もできる限り協力します」


 そう言ってヨーナス騎士団長は快諾してくれた。

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