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34.やっぱりこうなった

 ウェルンの街の風土病が無事に解決した所で、私たちは王都へと戻ることになる。


「では、我々はこれで王都へと戻ります」

「ご苦労様でした」


 領主様に挨拶を済ませると、馬車に乗ってウェルンの街を後にする。


「皆さん、サクラさんには感謝していましたよ。本当に尊敬します」


 馬車の中でライムントさんが口にした。


「ありがとうございます。でも、私だけの力じゃないですよ。騎士団の皆さんや他の医療従事者さんたちの協力があったからこそ、実現できました」

「恐縮です」


 毒竜を倒したのだって騎士団なのだ。

色んな人の協力があったからこそ、解決に導けたのである。


「ライムントさんもお疲れ様でした」

「ありがとうございます。ところで、サクラさんは明日って何か予定ありますか?」

「明日ですか。何もないと思いますけど」


 病院勤務はまだ入っていない。

帰還してからも5日ほどはお休みをもらっていた。


「明日、私も休みでして、よかったら一緒に王都の街を見て回らないかと思いまして。ご案内しますよ」

「本当ですか!? ぜひお願いします!」


 王都に来たはいいが、忙しくてろくに観光する時間もなかった。

この機会に王都を散策するのもいいと思う。


 まあ、休みの日ほど何かあるというのが、この世界の定石ではあるのだが。


「では、明日のお昼過ぎにお迎えに参ります!」

「分かりました! 楽しみにしていますね!」


 そこから、馬車は順調に進んんでいく。

地面を踏む蹄鉄の音が規則正しく聞こえてくる。


 このペースで行くと完全に暗くなる前には王都に到着することができるだろう。


「お疲れ様でした」


 やがて、王都に到着して私の自室のある王宮の前で馬車は停車した。


「ありがとうございます」


 私はライムントさんの手を借りて馬車から降りる。


「では、ゆっくり休んでください」

「はい。ライムントさんも今日は早めに休んでくださいね」


 そう言うと、私は自室へと入る。

医療セットの入ったカバンを置き、白衣を脱ぐ。


 そして、ふと明日のことを考える。


「ちょっと待って……これって、デートというやつではなくて……」


 冷静になって考えるとなんだか恥ずかしくなってくる。

あの時は、興奮して思わずオッケーしてしまった。


 しかし、今更やっぱ無しでなんて言えるわけないし、それはライムントさんへ失礼だろう。


「何着て行きましょう」


 私は、基本的にはいつも白衣姿だ。

だから、私服という私服は持っていない。


「いつも通りでいいですかね」


 そんなことを考えなら、就寝する準備を進めていく。

準備を終えた私はベッドに横になる。


 しばらくして、意識を手放した。



 ♢



 翌日、いつもより少し遅い時間に目を覚ます。

そこから、出かける準備を整える。


「結局、こうなってしまいました」


 私は、いつもの白衣姿だった。


 その時、部屋をノックする音が聞こえてくる。


「サクラさん、迎えに参りました」


 ライムントさんの声だ。


「今、行きます!」


 そう言って、部屋の扉を開ける。

ライムントさんは、いつもの騎士服姿では無かった。


 貴族がよく着ているような豪華な服だ。

確か、どこかの貴族の御子息とは聞いていたが、イケメンというのは何を着ても似合うのだろう。


「サクラさんは、相変わらずですね!」


 ライムントさんが私の服装を眺めて言った。


「すみません。私服、あんまり持ってなくて」

「いいんですよ。それがサクラさんらしくて素敵です」

「ありがとうございます」

「じゃあ、行きましょうか」


 私たちは王宮をでる。

そこから、ライムントさんが色々案内してくれる。


「ここが、中央市場です。美味しいものもたくさんありますよ!」


 まずは食事ということだろう。


 この時間はやはり、王都の中央市場は人で溢れている。


「お腹すきましたね」

「そうですね。何か、食べましょうか」


 そんなことを話していた時、私の目の前を歩いていた少女がいきなり倒れた。

その姿を見て周囲からはざわめきが上がった。

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