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異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?  作者: お子様
第3章 快適生活へ向けて頑張ろう!
73/201

073 体育座りのポーズ

城が近づいてきた。

城は中央の大きいやつと、左右に中ぐらいのやつが1つづつで、合計3つの建物がある。

最初の目的地は、左側の建物のようだ。


大分近づいてきた。

もう目的の城までは20mも無いくらい。


ところで大鷲さんや。

コウモリさんがこっちこっちってやってるけど、どこに行くのかね?

後、速度を全く落とさないけど、何を考えてるのかね?


ペッと屋上に捨てられた。

カッコよく言えば、空輸してきた巨大人形兵器を切り離した感じ。

悪く言えば、爆撃機から爆弾を落とした感じ。

自由落下です。


うおおおおぉぉぉぉ!

落ちてる! 落ちてるぞぅ!

着地?! 無理! そんな事やった事無い!


こ、こうなったら、服の完全防御を信じるしかない!

俺は覚悟を決めて、空中で体育座りのポーズになった。

膝の間に頭を埋めて。


ゴロゴロゴロゴロゴロ、ガン


屋上に縁があって助かった。

無かったら転がり落ちてたぜ!


これ、屋上が平らで良かったわ。

隣にある塔だったら、尖ってたので串刺しみたいになってたかも。


もうお前らには頼まん!

俺は荷物じゃないんだからな!


さて、コウモリさん。

どうやってそこまで行くの?

えっ? 窓から見たので、侵入してからの移動だと場所が不明?

って事は、窓から侵入?


マジか~。

確かに落ちてもさっきみたいにすれば死なないけど、紐無しバンジーは嫌だ。

でもボルダリングは未経験。レスキューみたいに上からロープで降りるのも未経験。

そもそもロープを持ってないけどね。


想像ではさ、大鷲にホバリングしてもらい、そのまま窓からこっそり侵入だったんだ。

掴まれ運ばれ捨てられ、ってのは微塵も想像してなかったんだ。




諦めてクマとロープ2本を具現化。

腰にロープを巻き、クマにゆっくりと下ろしてもらう事にした。

もう1本のロープは手に持ってて、止めて欲しい時や上げて欲しい時に合図を送る用にしてる。


よ、よし、降りるぞ。

クマ、ゆっくり、ゆっくりだからな?

急にするなよ? 手を放すんじゃないぞ? フリじゃないからな? 頼むぞ?


ビクビクしながら壁を降りていく。

コウモリの居る壁に到着して中を確認すると……違う人だった。

クマに引き上げてもらって、一安心。

動物を集めて話し合いを始める。


「違う人だったよ。次の人はここ居る?」


コウモリが首を横に振る。

どうやら次のターゲットは隣らしい。


えー、また飛んでくの?

自分で発案しておきながら言うのもアレだけど、辛いからやりたくない。

ほら、漢字を見て。幸せから1つ無くなると、辛いんだよ?

1つズレただけで辛いんだ。辛いんだ! 大事な事だから2回言いました。


それを聞いてた大鷲とクマ。

お前達の目は無茶言ってるぞ!

「走って跳べば良いじゃん」「かつての泥棒さんもやったよ?」「ロープ飛ばす用の花火でも落とす?」

あれはアニメ! 緑色のジャケット着た人は凄い身体能力なの!

しかもあれは塔to塔だから! 屋上から屋上じゃないから。


「そもそも跳んで届く訳ないでしょ」


そう言うと、おもむろにクマが俺を持ち上げた。

そしてそのまま投擲! うおおおおおぉぉぉぉぉ! 俺よ、丸まれ!!


ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ、ガン


俺が具現化した動物が俺を手荒に扱う件。

問題です。

えっ? 何? 腰のロープ解け? えっ? そこの柱に縛れ?


クマが持っている側のロープは、クマ側の柱に縛られた。

そのロープを伝って、クマがこちらにやってきた。


ねぇねぇ、大鷲にこの作業やってもらったら俺は普通に渡れたと思わない?

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